三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

練習なしには上達は見込めない

 今日はまだ正月3日なのでラウンドはお休みです。今日は私が提唱する「ボギーなゴルフ」の神髄について書いてみようと思います。


 一般的なアマチュアゴルファーは、ラウンド回数は月2回程度あれば上等でそんなに多くはなく、せいぜい週に1~2回の打ちっ放し練習に行くというのが平均的なゴルフとの関わり方だと思います。
 練習場ではドライバーを中心にショット練習に励み、「上手くなった」と自信を持ってラウンドに挑むと「こんなはずでは、、、」という結果になりがちです。

 先日1人予約の阿蘇グランビリオ西コースで一緒になった30歳代の方もそんな感じで、ドライバーのティーショットは1番から3番まで連続してミスって「今日は当たらない、、、」と呟いていましたが、その比較対象はきっと練習場でのショットと比べてなのでしょう。
 この方はホールインワンのイーグルがあっても100叩きをしていましたが、本人は100叩きの原因はドライバーショットが当たらなかったからだと思っているはずです。


 しかし、スコアを落とす原因は、ドライバーショットではなく2打目以降にあるのですが、それはゴルフがカップに近づけば近づくほどリカバリーが難しくなるゲームだからです。
 反対に言えば、ドライバーショットのミスはOBでもない限り、リカバリーは可能というもので、そのリカバリー力が足りないからミスがミスを呼ぶという悪循環にハマって結果的に大きなスコアロスを生んでしまっていたのです。


 「ボギーなゴルフ」ではボギーオンが狙いなので、ティーショットのミスはOB以外は気にしなくてよいものです。
 フェアウェーにドライバーでナイスショットをかっ飛ばしてセカンドでグリーンを外してアプローチで乗せるボギーオンも、1打目をミスって2打目でリカバリーして100y以内をグリーンに乗せるボギーオンも同じだと考えることにしていますが、現実的にも全く同じボギーオンなのです。
 要はバーディーの可能性の有無の違いですが、アマチュアがバーディーなんて狙って獲れないことは誰でも実感として分かっているはずです。


 つまり「ボギーなゴルフ」の神髄は、この考え方にあります。


 1打目をミスったと思う気持ちがあるから2打目を無理するわけで、そうすればまたミスに繋がりやすくなります。


 例として380yのミドルホールでドライバーショットをミスって160yの飛距離だったとして、その後をどうするかを考えてみます。
 一番目の方法はセカンドで残り220yを狙うことですが、OBを打ったりするリスクが高まります。
 二番目の方法は、最初から刻むという選択で、この中にも200y打って20y残すなど、何ヤード打って刻むかという選択肢がいくつかあります。


 まず第一の選択は 冷静に考えれば残り220yを正確にグリーンオンさせる技術が自分にはないと分かるはずです。
 だったら第二の選択になりますが、ここで200yを打とうとしてミスればそのミスを引きずってしまいがちで、後は大きなスコアロスに直結することになりがちです。
 人間は、ミスったという心理状態で次のショットに向かうと普段のショットができにくいもので、ミス=不安の中ではヘッドアップが起こりやすく、普通に出来ることもできなくなるのです。


 だったら110yを同じクラブで2回打つ方が良いはずで、同じクラブを使うことで失敗のリスクは軽減されます。
 この方法も大いにありですが、私の考え方は、残り距離を考え、自分の得意なクラブで打てる距離を残すようにするためのクラブ選択をします。
 ただこの場合もずっとグリーンまでフェアウェーが続いているならまだしも、バンカーがあったり方向的に難しい角度にならないように気を付けて刻み場所を探すことになり、それは得意な距離にならない場合も多いのです。


 こう書くと何がゴルフに必要な技術かが分かるはずです。つまりボギーオンするための100y以内のコントロールショットが、「ボギーなゴルフ」の生命線になるということです。
 ドライバーショットの練習を繰り返すより、その時間をウエッジでのアプローチショットの練習に費やすべきで、これが出来て初めて「ボギーなゴルフ」を実践する下準備が出来たというものです。


 その基礎の上で、より精度を高めるように練習して行けばよいわけで、最初はアバウトに前後15yの誤差くらいは気にする必要はありません。
 要は、ラウンド中は自分を責めずに許しながら「次を頑張ろう」と思うべきで、やってしまった失敗を悔やむ時間なんてラウンド中にはないはずです。


 アマチュアが練習すべきは、打ちっ放しでは100y以内のコントロールショットであり、練習グリーンでのアプローチ練習にパター練習なのです。
 もちろんバンカー練習ができる環境があれば、一回で出すバンカーの技術力は必須であり、それができるようになれば砂1(バンカーからの寄せ1)も時々できるようになるのです。


 アマチュアは一足飛びにプロのようなバンカーやアプローチ・パットを打ちたがりますが、まず基礎をしっかり自分のものにしてからのもので、バンカーから出せないレベルで砂1など望むべくものではないはずです。


 パターもカップまでの距離感を叩きこむようなレベルまで引き上げるべきで、「適当に打てばよい」などとパットがそんな簡単なものではないと認識することが重要です。
 プロでさえも会心のショットは数少ないドライバーショットの練習をするより、パット練習やショートゲームの練習を繰り返すことで、それまで見えていなかったことが見えるようになってくるわけで、そうなると自分のステージが一段高くなっているはずです。


 よく「ドライバーショットもパターも同じ」と言われますが、実際は全く違うことでも本質的に注意すべきことは同じだと分かってくるはずで、こればかりはいくら知識で分かっていても実際に意識しながら練習に取り組まなければ、知らないことと同じなのです。


 ゴルフは、簡単にも難しくもできますが、一般的なアマチュアゴルファーはわざわざ難しい道を自ら選択しているのであって、ドMな性格であるならまだしも、そんなキツイことはしないでいいのにと思ってしまいます。 


 もちろんスコアに拘らず、ドライバーをかっ飛ばすことに楽しみを見出すゴルファーもいるとは思いますが、そんなゴルファーはスコアを気にせず300yショットを目指せばよいだけです。
 そんな指向性であるゴルフであるならスコアを嘆くのは間違いで、スコアメイクをするためのゴルフというものは、ストレズが溜まるようなラウンドになるはずなのです。


 自分のミスを許しながら、「がんばれ!」と自ら叱咤激励する、そんなゴルフが「ボギーなゴルフ」でもあるのです。