三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

頭でっかちは百害あって一利なし

 今日の熊本は穏やかな天気になっていますが、平穏な日々はいつまで続くのでしょうか?テレビでは南海トラフ地震の話題が専門家から提起されていて、「確実に近い将来起こり得る災害」なので今のうちに備えておくように提言されていました。


 南海トラフ地震では太平洋側の被害が大きいと予想されていますが、熊本も震度5強程度なので他からの支援も望めず、また他の地域への救援活動などにも手が回らなそうで、必然的に自助的努力が必要になり、これらは災害発生前に各々が考え準備しておくべき事柄です。
 こうした災害に関しては「頭でっかち」になっても問題なく、逆に「正常バイアス」のために無関心になりがちな傾向が高いため、その方がより心配なところです。


 さて、ゴルフで面白いというか変な部分は、理屈だけでどうにかなると考えるゴルファーが多いことです。
 机上だけで完結するような文系の学習物とは違い、ゴルフといえどもスポーツ系の分野であり、本来は知識より反復動作の繰り返しで身体に動きを叩き込むことが必要なはずです。


 野球やサッカー・バスケットボールなどを考えてみれば分かることですが、戦術という机上での考え方とは別に各個人のテクニックという部分は繰り返しの動きを学習することで身体に覚え込むもので、基本的な指導は受けてもそれをどう自分の中に落とし込むかは各人それぞれになり、同じ練習をしていてもいわゆるセンスが良い選手が頭角を現すことになります。


 それなのに、ゴルフは知識だけでどうにかなるような思考のゴルファーが多いように感じられ、私から言わせてもらうと「そんなことを考える暇があるなら実際に球を打て」というもので、練習に勝る上達法などないと断言できるものです。


 一例として、バンカーショットを考えてみると、普段のショットとバンカーショットは同じようでもあり、全く違う部分もある打ち方です。
 正確にクラブヘッドを狙った場所に落とせるかは他のショットと同じですが、球に直接当てる他のショットとは違い、いわゆる「ダフる状態」を意図的に作り、直接的に球をヒットせずに砂と一緒に打ち出すという特殊な打ち方になります。

(年間100~150回のラウンド前にバンカー練習をしていれば、どんなにバンカーが苦手でも脱出くらいは出来るようになります)


 つまり、普段のショットが上手く打てないのに、バンカーショットが上手く打てるはずもなく、ショットが打てるようになればバンカーショットも必然的に打てるようになるものです。
 ということは、「逆もまた真なり」と考えれば、バンカーショットの練習でショットの質を上げることも可能で、少々のトップ目やダフリ気味でも許される通常ショットより、シビアなバンカーショットを練習する方が、よりショット力は付くものです。


 そうしてショット力が付けば、フェースを開こうとも閉じようとも正しい位置にヘッドを落とせるようになり、どう打とうとも球はバンカー内から脱出できるのです。
 こうすれば絶対に出せるという方法などなく、それは正しくヘッドを落とせるか否かという部分に関わるためで、それが出来ないのに打ち方を論じても意味がないと私は思っています。


 ある程度ヘッドコントロールができるようになれば、フェースを開いた方がバンスを使いやすくなり、砂の中にヘッドが潜り込まない分、力を入れずに脱出が簡単になるというだけで、正しい位置にヘッドを落とせないならどんな打ち方をレクチャーしても無駄なことになります。


 普段のショットがある程度打てても、バンカーでは足場などの条件が違い、球の手前の位置にヘッドを落とすというダフリ打ちは練習なしには簡単には出来ません。
 世の中のYouTubeなどのレッスンを謳った動画では、元々どう打ってもバンカーから脱出できるような人たちが、「〇〇すれば簡単に脱出」などとほざいているもので、それを真に受けて練習も無しに出来るようになるほどゴルフは簡単ではないのです。


 理屈だけの「頭でっかち」は、要はゴルフに向き合う姿勢そのものが私から言わせてもらうと「甘い」と言えるもので、バンカーから1発で脱出したいのであれば練習あるのみで、今はどんなに下手糞なレベルでも1年間毎日バンカーショットを打っていれば、嫌でも脱出できるようになるものです。


 そうした努力をしたくないのなら、バンカーに入れなければよいだけで、ラウンドの際に徹底的にバンカーを避ける戦術を考えるだけです。
 そんな頭を使わず、のほほんとラウンドするから苦手なバンカーに掴まるもので、嫌いなら徹底的に避ける方法を考えること、それがコースマネジメントと言われるものです。


 災害に関しては経験してからでは遅いため、頭でっかちに知識を蓄えて準備しておくことはいざというときのために有効ですが、ゴルフなどの体験型スポーツではまずやってみて、それから考えるというのが順序だというものです。