三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

真の「シングルへの道(上達の方程式)」とは

 アマチュアゴルファーは日々、ゴルフ上達を目指して練習に励んでいますが、「ゴルフが上達する」という意味にはいろいろあります。
 ドラコンプロなどを目指している人以外のほとんどのアマチュアにとって「上達=スコアアップ」という図式になっているはずです。


 彼らが「上達=スコアアップ」を目指すための「方程式」だと考えているものは


 ① プロのようなスイングが出来るようになる
 ② ドライバーショットの飛距離が出るようになる
 ③ スコアの100切り・90切り・80切りが出来る


 などですが、ほとんどのアマチュアは①を目指せば②に繋がり、それが結果的に最終的な目標である③に繋がるという「上達の方程式」だと勘違いしています。
 そのため③が達成できないのは②が原因であり、ひいては①のスイングが悪いのだと結論付け、ネットの評判の良いレッスン動画を参考にして、一生懸命に打ちっ放し練習場で球を打ち続けるのです


 彼らは日々スイングの形づくりに励みますが、それでもスコアが伸びなければ「まだスイングの基本が出来ていない」と思って新たなスイング作りに励みます。
 最新のスイング理論とあればすぐに参考にし、飛距離が出るドライバーだと聞けばすぐに手に入れるなど涙ぐましいほどの時間と費用をかけていますが、それでも一向に「上達=スコアアップ」しないため、何が悪いのだろうと思い悩み、スイングの迷路にハマったり道具オタクになってしまったりと、当初の目的を忘れた道を歩むことになります。


 それはそれで楽しければ、他人が口を挟むことではありませんが、ほとんどの人は「上達したい=スコアアップしたい」と思っているはずで、その希望が叶わないのはなぜか考えたことはないのでしょうか。


 スイング作りしても、飛距離アップしてもスコアはさほど良くはならないという事実が、さきほどの「上達の方程式」そのものが間違っている証拠です。


 ①のプロのようなスイング作りですが、プロはいわば見せることが商売です。華麗なスイングで圧倒的な飛距離を誇り、アマチュアには夢のようなスコアを作り出すため、アマチュアはそれが「上達の方程式」だと勘違いしてしまうのは当然ですが、プロがなぜ圧倒的なスコアを出せるのかを考えてみれば、自ずと理解できるはずです。


 ゴルフは最終的にカップインするまでの打数(スコア)が少ないことを争う競技です。
そのため、プロはバーディーを獲ってスコアを伸ばすことを当然に目標としますが、反対にスコアロスをしないような技術をしっかり練習します。


 アマチュアがプロのスコアを伸ばす面だけを目標にしても、練習量の面からなかなかそれは敵わず、最もプロを見習うべき部分を真似しないからスコアを守れないのです。


 どんなに大叩きする人であっても、スタートホールではプロも初心者もイーブンから始まることをしっかり認識しましょう。
 プロは、ボギーをなかなか打たないゴルフを続け、偶にあるバーディーチャンスを生かし結果的にパープレー前後のスコアを作り上げます。


 アマチュアは、バーディーなんて数ラウンドで1回あれば上出来なレベルのわりに、スコアロスを簡単にしてしまうから、終わってみればプロよりも10打から30打は離されてしまうのです。
 もし、バーディーは取れずともアマチュアがパーで凌ぐゴルフが出来ていたら、プロと比較しても遜色ないスコアが出せているはずです。


 ここまで書いてくれば、アマチュアがスコアアップのための方程式がさきほどの「上達の方程式」ではないことが分かるはずです。
 真の「上達の方程式」は、誰でも分かっているはずですが「ショートゲーム力」なのです。


 ショートゲームという言葉を知らないゴルファーはいないと思いますが、改めて書くと「ショートゲーム=アプローチパット」であり、アプローチとは100y以内のショット力のことになります。


 ドライバーショットで250yは誰でもが出せる距離ではありませんが、100yという距離はたとえ初心者であっても誰でも打てる距離です。
 身体的に無理な250yショットを出そうと練習するより、誰でも打てる距離の100y内のコントロールショットを練習したほうが、ずっとスコアアップには効果的だと誰でも知識では知っているのですが、知っているのに練習しないということは実際は知らないということと同じです。


 プロがスコアを崩さない大きな理由がショートゲーム力がある、つまり良く練習していることであり、一番のスコアメークの基本になっている部分です。
 ショートゲームのうちパット力は、プロにとってはスコアを伸ばす部分ですが、アマチュアにとっては無駄なスコアロスを避ける部分です。


 グリーン上のどこからでも2パットできるパット力があれば、そう大きなスコアロスには繋がらないはずです。
 ゴルフのパー72のうち36打がグリーン上のパットだと誰でも知っているのに、その練習を一番疎かにしているから、スコアは作れないのです。


 世間で上級者と言われるアマチュアほど、このショートゲームの重要性を分かっていて、ショートゲームの練習はかかしません。
 全体の練習を10とすれば、ドライバーショットの練習は「1」程度であり、それ以外のショット練習は「4」程度で、アプローチ練習は「5」の割合で練習時間に費やしているはずで、バーディーでプロのようにスコアが伸ばせないアマチュアは、反対にスコアを崩さない方法を模索すべきなのです。


 見た目も冴えない老人が、ドライバーショットも自分より飛ばないのに、終わってみればスコアで負けているという事実が、結局はアマチュアのスコアメークはショートゲーム力という現実を証明しているのです。


 いわゆる「シングル」と呼ばれるゴルファーはそんなにショット力があるとは限りません。そうしたいわゆる上級者は、スコアメークのカギがショートゲームであることをしっかり認識していて、その練習をきちんとやっているだけなのです。


 スコアアップを目指したいのであれば、スイングなどには拘らず、ショートゲームの練習だけを1年みっちりすれば、誰でも「シングル」クラスのスコアは出せるようになります。
 要は、地道な練習を実際にやれるかどうかであり、「分かってはいるけど、、」という考えのゴルファーは所詮「ゴルフ脳が足りない」というだけです。


 シングルへの道をいろんな方が書いていますが、真実はただ1つであり「上達の方程式=スコアアップ=ショートゲーム力のアップ」だということです。