三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

コースレーティングとスロープレーティング

昨日の記事で書いていたコースの難易度を表す尺度として、2つの数値があります。
1つはコースレイティング(Course Rating)というものであり、もう1つがスロープレーティング(Slope Rating)というものです。


これらの数値は、プレーヤーのHDCPを算出するために利用するものですが、これまでHDCP算出には、1つ目のコースレートの数字だけを使っていました。


この2つを簡単に説明すると、コースレートはハンディーキャップ0のスクラッチプレーヤーが、そのコースをどれだけのスコアでラウンドできるかという視点で定められた数値で、パープレー(以下全て「Par72」のコースとします。)するコースであればコースレーティングは「72.0」となります。


もし、これが1オーバーだったら「73.0」となるので、コースレーティングの数値が「72」より大きければ、より難しいコースという意味になるのです。


コースレートの査定は、JGAから派遣されたスクラッチプレーヤー数人が実際にラウンドして、様々な角度からの視点でコースを査定して算出するとのことですが、いわば上級者レベルでの難易度になってしまいます。
(この場合のドライバーの飛距離の基準は250yということだそうです。)


それに対して、スロープレートはHDCP20のアベレージゴルファーの視点によるゴルフ場の難易度の数値化になります。
スクラッチプレーヤーがパープレーできるコースで、アベレージゴルファーがスコア90でラウンドしたとして、大雑把な計算では90-72=18というハンディーが算出されます。
(実際には、複数のスコアを基にしたり実際のスコアをストロークコントロールするなど、やや複雑化していますが、、。)


しかし、コースレートは上級者のレベルでの査定なので、実際のコースレート69と74の2つのコースでは、レートの差である5打程度のスコア差でラウンドできるアベレージゴルファーはまずいません。
コースレート74のコースの方が、69のコースより少なくても10打以上は悪いスコアになるのが通常です。


これはコースレートの査定するスクラッチプレーヤーのように、正確に250yのドライバーショットをアベレージゴルファーが打てるはずもなく、セカンドでも長いクラブでミスなくグリーン方向に打てないことからも明白です。


そのため、新しい考え方としてスロープレートという数値が普及してきました。スロープレートの査定もコースレートと同様に行われますが、スクラッチプレーヤーの視点ではなく、HDCP20のプレーヤーの視点で査定されるのです。
ドライバーの飛距離は200yというものであり、こちらのほうがより一般のゴルファーに近いものだといえます。


スロープレートの数値は、55~155となっていて、113が標準のコースのレーティングの数値になっています。
つまり、スロープレーティングが113より大きい数値なら、スコアメークが難しく、113より少なければ比較的簡単だということになります。


コースレートが、ティーの位置でも変わるように、スロープレートもティー位置で数値が変わります。


ハンディの算出は
(Score – Course Rating) x 113÷Slope Rating
ということになります。


例えば、Aコース(コースレーティング74.1でスロープレーティングは137)とBコース(CR69.1とSR122)の2つのコースを同じスコア80でラウンドしたとして


Aコースでは (80-74.1)×113÷137=4.8
となり、
Bコースでは (80-69.1)×113÷122=10.0
となり、同じスコア80でも意味が異なってきます。


このことから、自分がHDCPインデックスを持っているなら、ティーによって目標スコアを設定することができるのです。


私の楽天で取得した昨年12月当初時点でのHDCPインデックスは「5.1」なので、上の数値を逆算してみると
Aコースでは「81」が目標スコアになり、Bコースでは「78」が目標スコアになりますが、これはベストな状態のときであり、実際は(+5打)程度までの誤差は出てくるのが一般的です。


ここで参考に挙げたAコースは、私のホームコースであるあつまる阿蘇赤水GCのバックティーの数値で、Bコースは同じあつまる阿蘇赤水GCのフロント2(シニアティー)の数値になります。
2つのコースの距離差は1,018yもあるのですが、シニアティーからでも私の腕前ではパープレーするのは至難の業だということになります。


確かに距離の長いコースは難しいというのは歴然たる事実ですが、距離が短くても難しさのハードルはそんなに低くはならないのです。
総距離の長いコースの評価が高い傾向にありますが、総距離はそんなになくても戦略的な難しいコースも多いのです。


現に阿蘇大津GCのパー3のうち3つは、バックティーからでも160y前後という比較的短いホールになります。
レギュラーティーからだったら、ほぼ120y以内ですが、それでもパーセーブするのはかなり難しくなります。
つまり、グリーンやその周囲に逃げ場がない状況の方がより難しさを増すのです。


ゴルフコースは、どんなコースであってもアベレージゴルファーにとっては簡単なコースなどはありません。
最終的にカップインできるかどうかで、そこまでの過程にはどうしても偶然などの運という要素も含まれるため、ミスなくプレーしても運が悪い場合は結果に繋がらないからです。


サービスホールとか言ったり、あそこのゴルフ場は簡単だとよく言いたがりますが、断じてそんなことはないと言いたいのです。