三重苦ゴルファーの日記

還暦を超えた、飛ばない寄らない入らないの三重苦を持つおっさんゴルファーの日記です。

N.G.B.メンバーの象さんへの手紙

象さんは、北海道在住のゴルファーでゴルフ関係のブログを通じて知り合いになりました。
最初にラウンドでご一緒した際に自己紹介を通じて同級生だということが分かり、より親しみを感じたところです。


良いショットを打たれていたので、80切りがなかなかできないということが最初は信じられませんでしたが、それくらい落ち着きのあるゴルフをされていたのです。


北海道のゴルフシーズンは、熊本の半分以下ということで、スコアが纏まらないのはラウンドの経験値の低さが原因の一つかもしれません。


私は若いころ(とはいっても40歳代ですが)、研修会在籍のシニアから「そんなに振り回してどうする!頭を使え!」とよく怒られていました。
別のシニアからは「あなたの飛距離があるなら、私はアンダーで回れるよ。」と皮肉も言われたことがあります。


このころはクラブハンディが10から9(今のように簡単にはなれない時代でした。)になった頃で、ある意味怖いものなしで、内心では飛距離がないシニアに対して「あんなショットでも自分よりローハンディーなんておかしい!」と不遜な考えさえも持っていました。


しかしシングル入りする頃の勢いも停まり、HDCP6で停滞期が来てしまうと、自分のゴルフが分からなくなり、長期のスランプに陥りました。
スランプの原因のはじめは、ドライバーショットの不調で、左右に曲がり始めたのです。


元々がスライサーでしたが、上級者のゴルフというものは綺麗なショットを打つべきものという錯覚をしてしまい、曲がりが少ないフェードを打ちたいと思って練習していたのです。
結果、自分のスイングが分からなくなり、スコアメイクができず、ゴルフに楽しさを感じなくなりました。


所属クラブを変更したのも、より高みを目指したのではなく、周りから「シングル」という色眼鏡で見られたくないという「逃げ」の意識からでした。
そのころネットのゴルフサークルに入り、そのサークルにはたまたま同じ所属のシニアの女性といました。


その女性は当時70歳近くで、飛距離はドライバーでも150yほどしか飛ばず、最初は「あんな飛距離では楽しくないだろうな!」とさえ思ったほどでした。
しかし一緒にラウンドすると、レディースティーからでしたが常に85前後のスコアで終わっていて、ときどきスコアで負けるほどでした。


なぜ、安定したスコアなのだろうと疑問に思い、それまでろくに見なかったその女性のドライバーショットのスイングを観察するようになりました。
その女性のティーショットの際でも「アッ!」とか「あ~あ!」とかミスはよく出ているのです。
しかし、大曲はせずにOBゾーンまでは届いておらず、そこからウッドクラブでグリーンに近づけ、アプローチでボギーオンし、時にはパーも取られていました。


つまり「ボギーなゴルフ」を展開されていたのです。


曲げてもOBを打たないのは、女性でシニアという出したくても出せないスイングスピードの無さのおかげで、大きく曲がるようなサイドスピンがかからないことに気づきました。


OBを打つということは、ショット的に言えばグリーンとは反対側に打つことで、セカンドで元のティーに戻ってくるということと同じです。
つまり打ち直しは3打目なので、OB=2打損になることをそれまでも理屈では分かっていたのに、そこで改めて実感します。


ドライバーショットが250y飛んでも1ラウンドで1回でもOBを出すと、ドライバーを使うのが14ホールだとすると、平均飛距離は(250×14-250×2)÷14≒215yなのです。
もし2回もOBを打つと、平均飛距離は178yに落ちてしまいます。


OBを打つくらいなら、安定して220yを飛ばした方が理屈的には上だと思いました。
そのために練習場で「自分は女性だ!」と思い、ゆっくりしたスイングを心掛けました。


それまでも「ゆっくり振れ!」と言われ、ゆっくり振ることは大事なことだとは理解していましたが、自分で積極的にそうしないと頭だけでの知識に終わります。
練習場で意識してゆっくり振ってみると、ミート率が上がり、無駄なサイドスピンが抑えられるようになり、飛距離も芯を食えば、そんなに落ちないのが分かりました。


もちろん「ゆっくり振る=軽く手打ちする」のではなく、しっかり肩を入れたバックスインは必須です。もっと簡単に言えば、切り返し後のダウンで力を入れないことだけに気を付けました。
わざとドライバーショットのフルスイングで150yの旗を目標に打ったり、ウェッジで50y先のグリーンをフルスイングで狙ったものです。


練習場の前後にいる人に「あの人は可愛そうなくらい飛ばないんだ!」と思われるようなショットをわざと打っていました。


それから私だけのスイングの特徴ですが、インパクトの瞬間に左手が甲側に折れるのです。プロなどのスイング画像を見るとインパクトの瞬間は右手が左手を追い越していますが、私の場合はスローで見ると掬い打ちのようになるのです。


最初は気にしていましたが、ソフトボールのウインドミル投法を研究していたら、同じような理論があり、大きな円を小さな円に変えることでスピードが増すため、今では自分のスイングを「ウインドミル打法」として勝手に命名しています。


長々と余計なことを書いてしまいましたが、こんな経緯で考え方をドライバーショットからまず改めました。


次に考えたことが「ボギーなゴルフ」に必要なものです。


「ボギーなゴルフ」では、1打目のドライバーショットはOBにならないそこそこの飛距離と方向性があればOKで、セカンドもグリーン近くまで飛べばOKというものです。
つまり、セカンドはダフったりチョロったりはダメなので、とりあえず当てる練習はしました。


クラブもアイアンから順次UTに変更していき、現在はアイアンは6番からにしています。UTだとアイアンのように刃が刺さってざっくりのミスは出にくく、ミスの要因の一つを無くせばショットでの安心感に繋がるからです。


そして「ボギーなゴルフ」での肝はショートゲームになります。しかし、これもプロのようにシビアな距離感は必要なく、「ボギーなゴルフ」ではグリーンオンが第一の目標なので、距離感はアバウトでよく、反対にダフりとトップは厳禁になります。


練習場ではウェッジでの50yまでの練習量を多くし、前後10yのズレはOKだと思って練習しました。
練習場では全体のショット数を100とすると、ほぼ70の割合をウェッジでのショット練習に費やしました。


最悪なのが、グリーン脇のバンカーインにより大叩きすることです。もともとバンカーが下手だったので、バンカーでの練習は練習場ではもちろん、スタート前の練習では欠かさないようにしました。
バンカーからも出せればOKというレベルなので、練習さえしていれば、入れても出す自信は生まれるため、慌てないで済みます。


そして「ボギーなゴルフ」の最大の肝はロングパットの距離感です。アプローチやバンカーショットはグリーンオンでOKだということは、ロングパットが残るケースが多く、3パットしてしまうとボギーがダボになってしまいます。


ダボとパーは紙一重の差で、1パット目が入ればパーだけど、3パットしてしまえば簡単にダボになってしまいます。
アマチュア特にアベレージゴルファーが1パットでのカップインを狙ってはいけません。必ず大きくオーバーして3パットの危険性が高まるからです。
常にカップ内で止まるタッチで打てると3パットはそう出ないのです。


カップまでの距離を打つ練習は、ラウンド後の練習グリーンでするのがお勧めです。誰もいないし、その日のパットのタッチを反省する意味も込め、ロングパットを端から端までいろんな場所から打って身体に覚えこませます。


距離感はまさしく「感」の世界なので、目で見た感覚でまず判断し、口に出して「上って途中はスライスが入り、最後はフック」などと呟きながら素振りし、スイングの方向とタッチを決めたら絶対に目標を見ないでヒットします。


ヒットの際に目標を見てしまうと、タッチが微妙に変わり、せっかくの距離感が正しく身体で覚えることはできません。
これはショットでも同じでいわゆる「ヘッドアップ」は厳禁というものですが、ショットの際はなかなか「ビハインド・ザ・ボール」は難しくとも、パットの際は意識さえすれば誰でもできることなのです。


ロングパットの際は、方向性とタッチとではタッチを優先します。カップに合わせるタッチだと、必ずカップ手前で傾斜の低い方に球が曲がり、結果的に次のパットが上りを打てることに繋がるからです。
「ネバーイン・ネバーアップ」などの格言は「パット・イズ・マネー」のプロの世界の格言で、アベレージゴルファーは「お先に」の2パットをまず目指すべきです。


パット数はゴルフのスコアに大きく占める数になることを誰でも知っていながら、それを大事にしない傾向にあります。
正確なショットを打とうと練習場ではたくさん練習するのに、正確なパットを打つ練習はまずやっていないアベレージゴルファーが多いのは、周囲を見回せばわかることです。


ゴルフは頭を使うスポーツなので、年齢に関わらず、若者と対等に競い合える稀有なスポーツだと言えます。
体力のなくなったシニアだからこそ、合理的に頭を使った戦略を立てるゴルフをすべきで、そのための練習もその戦略にあったものにすべきです。


全盛期の不動プロはラウンドがない日は、グリーン上でパット練習を1日8時間もやっていたという話を聞いています。
見ていた人が「延々とパットだけ打っていて、飽きませんか?」と尋ねたら「仕事ですから」と答えが返ってきたということです。


つまり豪快なショットより、パットがより重要なことを知っていたからあんなに強かったわけで、だからこそ華麗なプレーを見せられずに人気の面ではイマイチだったのかもしれません。


「ボギーなゴルフ」でもショットが好調な時は、パーオンが何度も来ることがあり、その時はベストスコア更新のチャンスになります。
しかしその場合でも「ボギーなゴルフ」を忘れずにいれば、きっと好スコアは間違いないはずです。


OBを打つということは、それだけリスク管理が不足していたとも言えます。プレ4というものがあるからOBでも仕方ないと安易に思いがちですが、本来のルールでは打ち直しになり、できればプレ4を使わないでラウンドするようにするとリスク管理の意識もより高まります。


同伴者のゴルフに惑わされないよう、自分のゴルフを貫くことは難しいのですが、「他人は他人」と思っても非難されないのが、シニアゴルファーの特権です。
いぶし銀のようなゴルフに徹し、終わってみれば一番スコアが良かったということに内心で誇れることができればよいだけです。


ティーショットでは常に2番手キープで、時にはセカンドオナーになることも厭わないのがシニアゴルファーなのです。
目立たず、終わってみれば他の同伴者が「あれっ!70台のスコアだったんですね!」と驚くようなゴルフが私の目標です。


そんなゴルフを目指してみませんか?


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