三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

兄の昨日のプレーを振り返る(その1)

 今日の熊本は雨が残る曇り空で、明日までは天気が悪そうな予報です。昨日は阿蘇ハイランドで兄弟ラウンドをしましたが、兄のプレーをホール毎に改めて思い出して5点満点で採点してみます。
 併せて良かった部分と悪かった部分を書いてみようと思いますが、残念ながらあまり良かった部分がなかったのが残念なところです。


 当初はホール毎に18番まで書こうと思っていましたが、1番だけで膨大な量になり、これでもかなり精選したつもりで言いたいことは他にもたくさんありますが、さすがに長くなりすぎて全ホールは無理で、今回は最初の数ホールだけに留めますが、指摘の内容は全て共通しているものです。


(このスコア表は再掲ですが、一部パット数などを訂正しています)


 まず指摘しておきたい大事な部分ですが、レフティーの兄のショットは「プルスライス」だということで、本人は単なる「スライス」と思っているようですが、そうではない部分です。

        

 「プルスライス」とはその名の通り「プル(pull=引く)」+「スライス」であり、まず引っ張ることで曲がりとは逆方向に飛び出す球筋です。
 このことを分かっていないと「スライスだから」とレフティーの兄は単純に右を向いてしまい、結果引っ張ることで右手前のOBに打ち込んでしまいがちです。
 つまりスライスする前に右のトラブルに打ち込むことが多く、本来はその分の余裕をもった方向取りが必要になってくるのです。


 1番パー4は結果的に「ボギーなゴルフ」になっていて、合格点を上げられそうですが5点満点中4点にしました。


 ティーショットで引っ張るミスが多く、前回も引っかけてレフティーなので右にOBを打っていたのに、この日も引っ張り気味にティーショットは右目に飛び、スライス気味に戻ってフェアウェー右サイドでしたが、OBと紙一重だったから0.5点の減点にしたいと思いましたが、結果がフェアウェーだったので減点は無しにします。


 兄のドライバーショットは初心者にありがちな「プルスライス」であり、レフティーなのでまず右方向に出て左に曲がって行く球筋ですが、本人はスライスと思って右方向を向きすぎる傾向にあります。


 ハイランドの1番は右はOBが続きティー近くに林がありますが、左はOBやペナルティーはなく、兄の飛距離だったら左方向でもそこまでトラブルにならず、そもそも3オン狙いなのでOBのリスクを第一に避けて左方向がセーフティーになります。
 つまりプルスライスの球筋なら、フェアウェーのやや右寄りを狙ってスライス球で左ラフが最善でした。


 セカンドは1点減点です。


 その理由は、兄の悪癖の大きめのクラブで打ったためで、結果は大きくグリーンの左奥の凹み下に打ち込み、打ち上げのアプローチは難しい場所で兄の実力では3オンはほぼ無理な場所でした。
 ただゴルフは結果オーライがあり、強くトップした球が傾斜で上手く勢いを殺され、ピンの左手前に転がっりオンしたものですが、ゴルフは確率のゲームであり、こうした結果オーライは評価の対象にはなりません。


 私が繰り返し言っている「セカンドでグリーン手前に届かないクラブ」で打っていたのであれば合格点なのに、なぜか兄は距離がより出るクラブを使いたがる傾向にあり、そのくせコントロールが全くできないため、ピンチをわざわざ自ら作ってしまいます。


 何度も私から厳しく指摘されているのに、間違いを正せないのは弟からの指摘を兄として素直に受け取れない妙な自尊心のせいなのかもしれませんが、それだったら本番のコンペでは思い出してほしいものです。


 手前までの距離のクラブで打っても、結果的にランが生まれて手前から転がり乗ることはよくあることで、「アプローチの達人」や「指宿のチャンピオン」などが多用するショットです。


 ラッキーにグリーンオンして2パットだったので内容だけ見ると合格点ですが、パットで私のラインを参考に出来ていたらスライスライン(レフティーなので左に切れる)だと分かるはずなのに兄はフック(右に切れる)と逆に思っていました。


 事前にパットの際は「上り・下り・平坦」と「右・左・真っすぐ」の組み合わせを自分で読み、私に聞こえるように声に出し、その通りに打って結果と照らし合わせ、間違えた場合はなぜ間違えたのかの検証をするようにしていましたが、いわゆる「勝手読み」(イメージだけでラインを読むこと)が多いことが分かり、ここでも観察した内容を元に導いたものでなく、適当に自分が思い込んだラインを答えています。


 「観察」という点では不合格で、グリーンに上がる際に兄の様子を見ていると下を向いたりして全体の景色に目を向けておらず、私のパットもただ見ているだけで情報として頭に入っていないようで、観察眼が全くないことが分かります。


 兄は、目の前にある球でさえも「どこにある?」と他人に頼る癖があり、見えている場所なのに自分で見ようとしないため、ラウンド中は「どこ?」と聞かれても「見えているはず」とかなり突き放した答えをしていましたが、これも後続組がいない中でのラウンドだったからできたことですが、他人より劣る観察力を少しでも向上させてもらいたいためです。


 グリーン上は2パットを合格点にしていますが、できれば将来的に入るようなパットを打ってほしいと思っていて、そのためにはライン読みの技術は重要になり、少なくとも様々な情報を元に推理することは大事ですが、そこがゴルフの楽しさの1つでもあることも知ってほしいのです。
 その大事な情報を入れるための「観察力」以前の問題で、見ているのに「脳」にその情報を伝えていないことが減点の理由です。


 2番パー4は、ここは加算があり5点満点中3.5点になります。


 前回はドライバーショットが引っ掛かってチョロ気味に右の林へのOBでしたが、今回は当たったけど方向が右でそのまま林内に打ち込んでしまいます。
 兄は右への引っかけミスショットが多く、今回のラウンドでティーショットが右に行ったのはアウトの9つのホールだけをみても、1番・2番・3番・4番・7番(6番は不明)と半数以上になり、この結果からも右を向くことがそもそも間違いだと分かるはずです。


 プルスライスは先にも図示しましたが、いったんは逆方向に出て、曲がって行く球筋でそもそもスイングに難がある証拠ですが、今更スイングをどうこうしても手遅れなので、狙う方向で調整するしかありません。


 センターのやや右目を狙って打てば、右に飛び出してスライスになるため、兄の飛距離はそこまで出ないため、そう大きな怪我には繋がりにくいはずです。
 そうした工夫が見られず、同じようにOBを打ったのでティーショットは1点減点です。


 1番同様な引っかけショットのOBの後の打ち直しでは、ティーでスタンスをとってもらい、ドライバーシャフトを使って向いた方向を確認させましたが、ややフェアウェー右を向いたスタンスに変えてみたら、スライス球で左のラフで問題ない場所に飛んで行きました。


 セカンドは150yほどから左のピンにウッドを持って右に引っかけるショットでしたが、悪癖の大きいクラブチョイスには1点減点になります。


 3打目の打ち上げのアプローチショットは上手くピン方向に高い球が打ててオンしていて、あまりの上手さで驚いて私がシャンクするミスが出るほどでした。
 この3打目は合格点で+0.5点の加算になりますが、1番の3打目でも同じような球を打ちたかったはずで、確率の問題でこのホールは偶々出来たということです。


 5mほどのパットは上りでタッチ次第で右にも左にも切れる場所で、兄は右に外しましたが次を簡単に沈め、ここはノーカンで打たなかったことに合格点が付けられ、2パットだったので結果はトリプルというスコアでした。


 1打目さえ方向取りに気を付けていればボギーは兄のレベルでも取れるはずですが、セカンドで大きいクラブ選択の悪癖を止めないと、ここはたまたま山裾の傾斜に当たって手前に転げて結果オーライだったもので、真っすぐ当たって距離が出てグリーン奥に打ちこんでいたら大怪我に繋がっていたはずです。


 3番パー4の採点は5点満点中4点です。


 このホールもドライバーショットが引っかけショットで右の林方向でしたが、ラフに残っていてセカンドはやはりウッドでグリーンの左手前に打っていましたが、やはりティーショットの狙う方向が悪かったので0.5点の減点です。


 ここのセカンドも残り150yほどでしたが、どうやら想像するに本人はアイアンショットに自信がなく、簡単に距離が出るウッドの方がアイアンのダフって飛ばないミスより良いと思っているのかもしれませんが、やはり大きめのクラブ選択には結果は良かったけど0.5点の減点をしておきます。


 セカンドを打った後に本人は「うわー」的な声を上げましたが、結果は外すならその場所という左手前のラフで、そこから3オンして2パットの立派に「ボギーなゴルフ」でした。
 つまり、特別なことをしなくてもボギーは取れるという証拠で、結果的に3打目が寄せ易い場所から打てたことが、幸運といえば幸運でした。



 4番パー3の採点は微妙なマイナス点はあっても、切り上げて5点満点を付けてもよさそうです。


 事前に私がグリーンに届かない距離を打つクラブを選択するように注意していましたが、フロントティーがかなり前で100yほどだったのでさすがにウッドは使わずアイアンで打っています。
 届かないクラブのおかげで、グリーンの右方向手前にショートしましたが、前回(8打)のように傾斜で右下に転げ落ちてトラブルことはなく、手前のラフでした。


 この日はグリーン中央に水溜りが出来ていたので思い切り突っ込んでも水溜りで止まるよと言ったらピンは3mほどオーバーしましたが、水溜りまでは届かないアプローチになり、そこから2パットのボギーでした。


 このホールは「ボギーなゴルフ」で満点ですが、もし水溜りのことを言っていなければ、アプローチでショートしたかもしれず、まだ転がしの距離感が不足していますが、これは「感」なので実践練習あるのみです。 
 毎ホールこんな内容のプレーをしてくれれば90台前半のスコアは期待できるのです。



 5番パー5の採点は5点満点中2点ですが、その主な理由はほぼ3打目以降での減点になります。


 ドライバーショットは低いスライス球で左ラフ方向で、やっと引っかけボールではなくなりました。
 セカンドは残り200yをウッド選択でしたが、これはウエットな状況でアイアンより当たる確率を考えて悪い選択ではありません。


 兄は私がいつも長いクラブを持つなといっているのに、こうした状況ではウッドで打つのを許容することに戸惑いがあるかもしれませんが、私が言いたいのは残り距離に対して大きすぎるウッドを持つからダメだといっているのです。
 ここはロングホールの2打目になるから、打ち上げの200yを現在の兄がグリーンオーバーすることは100%あるはずもなく、だったら少しでも距離が稼げてそれなりにコース幅が広い3打目地点に向けてのウッド使用は当然です。


 しかし、3打目は残り100yだったので差し引き100yしか飛んでおらず、これが現在の兄の実力ですが、まぐれ当たりがあるかもしれず、残り距離が短い場合はナイスショットを打ったのにトラブルという勿体ない状況になるため、大きめのクラブは最大飛距離内の残り距離で使うべきというのが私の意見です。


 もともとが4オン狙いなので、この2打目のミスは全く問題なく、次の100yをグリーンオンもしくはエッジに運べれば大成功になりますが、もう一度のミスまでは許容できるわけで、ここまでは想定内だということです。


 3打目は右のカート道路近くのラフで、レフティーなのでスタンスがカート道路にかかり救済は受けられますが、ここは考えて欲しい場所でした。
 しかし、兄は救済を受けられると聞いた途端に球をピックアップしてしまい、他人の話を最後まで聞けれない性格がモロに出てしまいます。


 救済を受けるとどうしてもつま先下がりの急傾斜からのショットになるため、どちらが打ちやすいか考えるようにいうと、「そのままの方が良い」と言ったので、ルール上はダメですが元の場所に戻してプレー継続にしました。


 ただここでも、私がミスし易い理由を説明しようとする前にアドレスに入ってしまい、危惧した通りの結果になってしまいます。


 カート道路脇のやや盛り上がったライなのでダフる要素があり、それを避けるためにはグリップを短く持つとか、ハンドアップに構えるとか、構え自体を少し起き上がり気味にするなど打つ前の準備が何通りかありますが、説明する暇もなくさっさと打つ態勢に入ったため説明できませんでした。


 予想通り兄はダフリますが、そりゃ球が近くなっているのに普段のスイングすればダフるのは当然で、こうして人の話を聞かずに慌てて先を急ぐのも兄の悪い癖で、ここは1点の減点です。


 ただ4打目のアプローチは転がしを選択して手前の傾斜に当たって上手くピンの左6mにオンし、ここまでは「ボギーなゴルフ」通りに展開できていましたが、肝心のパットで大ミスをしてしまいます。


 カップは手前の段に切ってあり、左から右へのカップへのラインがどうなのかを私が尋ねていますが、そのときは「上りに見える」と答えていて、これは大正解でした。
 それなのに、6mの距離から1mもショートしていて、続くボギーパットも頭から身体全体がカップ方向に突っ込むことで綺麗にヒットできずフェースが開いて左に外しています。


 実は兄のパットの前には私が逆の右エッジからパターで寄せていて、この時に観察眼があれば私のタッチがかなり小さめでも右から転がる場面が見えているはずですが、見ようとしないためこうした参考にすべき部分が情報として脳にインプットできていないのです。


 入ればパーで大成功、入らなくても上りのパットなのでカップ周辺に転がっていれば楽々ボギーという結果になると私は予想していましたが、想定外のカップに届かないパットを打ってしまったことに、なぜ上りと自分で言っているのにと呆れてしまいます。


 上りの決めたい6mのパーパットをオーバーしての3パットならいざ知らず、ショートしての3パットは最もやってはダメなパターンで、それまで極端に頭を残すパットの打ち方をしていたはずなのに、大事な部分では忘れてしまう欠点が出てしまいます。
 このグリーンでの2回のパットで2点の減点です。



 6番パー4の採点は5点満点中2点です。


 このホールでは煙った霧雨の中でのショットだったので、横から見ていた私も飛んだ方向が見えず、兄は左に行ったようだといいますがこれまでの経験では右に飛んでいることが多く、私は最初に右を探し無かったので左も探しましたが、やはり球が見つかりません。
 このティーショットでは1点の減点ですが、いつも打ってすぐに「どこ行った?」と周囲に聞く癖は傍迷惑なので、キャディーが付いているなら事前に「打った方向が分からないからよく見ていて」とお願いしておくしかなく、ゴルフは自己責任のゲームなので他人に頼ろうという姿勢にも1点の減点となります。


 このホールはプレ4を使って4打目をグリーン右に外し、転がしのアプローチを選択したまでは良かったけどノーカンな当たりになってグリーンを横断して左の凹み下に転がり落ち、そこから奥のエッジ、7打目をパターで寄せて1パットの8打になってしまいます。


 アプローチの際は、転がる9鉄か8鉄を使っていたのでしょうが、打った瞬間に大きいと分かる当たりで、なぜそんなにノーカンで打つのか不明で、これもショート目に打っていれば最低でも1打のロスは避けられたはずで、1点の減点です。



 ここまで長々と兄のプレーについて書きましたが、残りは意欲が湧けば書くつもりです。兄の本番になるコンペは来週の火曜日に迫っているので、いまさらスイングを弄っても仕方ないわけで、その代わりに頭を使ってほしいのですが、全く周囲を見ないことから使いたくても使えない頭になっていて、どうしようもないというのが現実です。


 コンペの現場で、プレーに入る前に私が言ったことを少しでも思い出し、最小限の失点で済ませることが出来れば、WBCの決勝のように優勝も夢ではないはずです。