三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

「パー」の呪縛

 今日の熊本は曇り空で、晴れ間は見えるものの、まだ梅雨明けはしていないような蒸し暑い朝になっています。


 今日は7月8日ですが、平年なら梅雨明けは20日前後なので、あと10日ほどは梅雨が続き、これから梅雨明けに向けて梅雨末期の大雨が降る、まさしく梅雨本番の時期でもあり、まだ大雨には警戒しているもので、梅雨明け宣言はあっても安心はできません。


 私は70歳になるまでは、毎年5月下旬から7月中旬まで、熊本の梅雨を避け、梅雨がないと言われる北海道へゴルフ旅に行くことを計画していましたが、この3年はコロナ禍の影響で計画を実行できず、行けていません。


 今年は、オホーツク海沿いの湧別町で家を借りて生活したいと思っていましたが、グーグルマップで借家の周辺の雰囲気や、小樽からの道程などを調べるだけで終わっています。


 その代わりといってはなんですが、最近は阿蘇へのゴルフ旅に行くようにしていて、期間は2泊3日程度ですが、阿蘇は雄大で気候も九州の中では北海道に近く、改めて阿蘇の魅力を再発見しているところです。


 さて、ゴルフは18ホールをプレーしますが、その1ホール毎に「パー」という基準のスコアが定められています。
 18ホールは概ね「パー3」が4ホール、「パー4」が10ホール、「パー5」が4ホールという3種類のホールの組み合わせになっているゴルフコースが多いものです。


 「パー3」は、1打でグリーンオンしてパット2打でホールアウトできる距離のホールのことであり、同じようにグリーンオンに2打かかる距離のホールを「パー4」、3打かかるホールを「パー5」と呼び、18ホールの中での組み合わせはゴルフ場毎に違うものです。


 アベレージゴルファーほど、この「パー」という基準の打数に拘る傾向が高いように感じます。
 1人予約の同伴者に多いボヤキが「まだボギーだ!」「ボギーばっかり」という内容で、パーの打数より1打多いスコアを「ボギー」といいますが、ホール毎に「パー」の打数より1打多い打数になってしまうことをボヤいているようです。

   

 しかし、その同伴者の自己申告の平均スコアは「90台」なので、そもそも「ボギーペース」では18ホールを回れないもので、なぜ自分のレベルでは良い方のスコアなのに「ボヤく」のかが私には意味が分かりません。


 もし、全ホール「パー」で回ればスコアは「72」になるもので、全ホール「ボギー」で回っても「90」というスコアになります。
 つまり自己申告の平均スコアが「90台」であるということは、平均的には「ボギー」ときどき「ダブルボギー(+2打)=ダボ」で回っているという証拠になるものです。


 一般的なゴルファーの考えの中には、この基準の打数「パー」の数字があり、そのパー以下のスコアを目標にしているから、「ボギー」という結果に満足しないのですが、そもそも「パー」をそう簡単に取れるのであれば平均スコアが「90台」などになるわけがなく、少なくとも「80台」や「70台」になるはずです。


 このことからも一般的なアマチュアゴルファー(アベレージゴルファー)が「パー」という数字に縛られていることが分かります。
 中には「パーを取らなければゴルフじゃない」と言う者もいるほどで、その考えがスコアメークの上では間違っていることに気づかないから、いつまで経っても「スコア100切り」がやっとというレベルに留まってしまうものです。


 確かに「バーディー狙い」の「チャレンジ精神」で好スコアを出そうと目指すことは否定しませんが、少なくとも平均スコア「80台」のスコアメークには、この考え方は「百害あって一利なし」になります。


 今の平均スコアが「90台」であれば「80台」になるには今のショットレベルでも十分で、何を変えればよいかというと「考え方」を変えるだけです。
 その「考える」ことをゴルフでは「コースマネジメント」と呼びますが、そんなに難しいことではありません。


 「コースマネジメント」と聞くとアベレージゴルファーは「狙って打てないから」とか言って敬遠しそうですが、ピンポイントに打てなくても「考える=頭を使う」ことはゴルフでは必須になります。
 というか「頭を使わない」ゴルファーは「100切り」できれば御の字で、そうした「頭を使わない」ゴルファーが巷には数多くいるのが現実です。


 以前のゴルフ番組に「ゴルフ脳を鍛える」というものがありましたが、「考えること」=「ゴルフ脳」であり、こうした訓練をしなければ「ゴルフ脳」は得られません。
 つまり100切り前後のアベレージゴルファーに不足しているのが、「考える」というゴルフのスコアメークに必須な「ゴルフ脳」であり、ラウンドの際に1打毎に「考える」という訓練です。


 一例を書いてみると、その日のスタートホールでは、ほとんどの人はホールの距離とOBやバンカーなどの位置確認を行います。
 それをやっていないのであれば、まずそこからルーティン化する必要があります。

(朝一のショットなので、好ショットは狙わず、そこそこ飛べばよいと思ってショットに臨みますが、漠然と打つのではなく、狙い場所は明確にしておきます)


 次は、自分の球筋(スライスかフック)に応じて狙う場所を定め、素振りしながら打つ球のイメージを頭の中に描きます。
 後方から目標方向を見て、セットアップし、後は「無」になってスイングするだけです。


 上級者は、プレショットルーティンの中でこれらを時間をかけずに無意識に行っているもので、結果がどうであっても常に同じことを繰り返すようにします。
 もし、最初の球で予想外の曲がりが出れば、その原因を反省しますが、私だったら打ち方は変えずにスイングスピードを遅くしたりする対応をします。


 ここで大事なことが「ボギーは可」という意識を持っておくことです。最初からパーを狙えば、ティーショットに完璧を求めたり、セカンドに無用なプレッシャーをかけてしまいます。
 「ボギー」を自分の「基準=パー」にしていれば、ショットにかかるプレッシャーも軽減できます。
 なぜなら、ティーショットは150yも飛ばせば十分だからであり、そう考えれば力みがなくなり結果的に好ショットが期待できます。


 例として挙げると、「450yのパー4」があれば心の中で「距離が長く難しいな~」と思ってしまいますが、「450yのパー5」だったら「2オンできるかも」と前向きに考えるはずです。
 同じ450yのホールなのに、たった1打の違いで考え方が、まるで逆に変わるもので、だったら全てのホールのパーに1打を加えたスコアを自分のパーだと考えれば、「450yのパー5」の意識で常にホールに向かえるものです。


 上の図の「スコアの呼び方」に「以前はボギーが基準のスコアだった」と書いています。それは道具がまだ良くなかった時代のことですが、アマチュアゴルファーは、この頃のスコアの基準でプレーした方がちょうど良いものです。


 「パーを取らなければ」という「呪縛」を解き、「ボギーが自分のパー」だと考えることが出来るようになれば、きっと今の技術であってもスコアは一段階上のレベルに上がれるはずです。
 実は、巷にいる「シングル」と呼ばれる上級者の大半は、アベレージゴルファーと同程度のショット力であり、単に「ゴルフ脳」を持っているだけだというのは、これまで多くの「シングル」を見てきた私の結論でもあります。


 「常時80台のスコア」が出来るようになって、そこからもう一歩先に進むために、自分の欠点を補う練習をするということが効率的だと思っていますが、巷では「ショット力向上でスコアアップ」というゴルフマスコミやメーカーの宣伝文句に騙されている人は多く、それはゴルフ産業存続のための悪しき「洗脳」だと言えるものです。


 こうしたスコアメークの方法を考えることも「マネジメント」であり、単に打ちっ放し練習場で球数だけ打って満足しているようでは、好スコアなど「まぐれ」でしか生まれないものです。


 ここまで書いて、ニュース速報が入りました。安倍元総理が奈良市で応援演説中に襲われ、心肺停止になったいうことです。
 銃で撃たれたという情報もありますが、詳細はまだ確認されていません。


 私は、この日記で同年齢の安倍総理の批判を何度かしていましたが、違う意見を暴力で封じることには絶対に反対です。
 心肺停止ということで、安否が心配されますが、この後の続報に注目したいと思います。