三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

「ボギーなゴルフ」とは

 今日は土曜日ですが、朝8時からの近所のお宮掃除を忘れていて、兄が呼びに来て15分頃に慌てて行ったものの、すぐ雨が降り出し10分ほどで終わってしまいました。
 お宮掃除は、地区の係をしている兄から10日ほど前に協力依頼をされていたのですが、すぐにカレンダーに書き込んでいなかったため、すっかり忘れていたのです。

(お宮は無人で、地区住民が交代で管理しています。山腹にあるため、途中の坂道の落ち葉を箒で払いました)


 段々と歳を取って来ると、メモが無ければ忘れてしまうことも多く、私はカレンダーに予定を書き込み、前日は翌日の予定を確認しますが、そもそも書き込み自体を忘れていては、思い出すこともできないものです。


 さて、この日記では「ボギーなゴルフ」という表現を時々使っています。以前も「ボギーなゴルフ」について書いたことがありますが、再度どんな内容か改めて書いてみることにします。

(阿蘇ハイランド4番パー3のティーショット。「曲げたらあかん」という意識が湧いてしまいます。この画像は記事とは関係ありません。文章だけだったので画像を挿入しています)


 「ボギーなゴルフ」という名称は、以前のネットサークルのメンバーだった「nyan」さんという女性ゴルファーがいつも呟いていた言葉から来ていて、要は「パーを望むからダボ以上を叩くもので、自分の実力を考えればボギーで十分」という意味です。


 退職後に元歯科医である「流離のゴルファー」を通して知り合った「指宿のチャンピオン」(鹿児島の某クラブのシニアチャンピオン)とご一緒した際に、飛距離では圧倒的に勝っていたのにホールアウトしてみたら同じスコアか負けている結果に狐に騙された感がありました。


 現在は「アプローチの達人」と名付けた73歳の老ゴルファーとよく一緒にラウンドしていますが、「チャンピオン」と全く同じような展開になってしまいます。


 彼らに共通するものが「ショットの距離が出ない」ことと「ショートゲームの上手さ」になります。
 つまり、手前から寄せ1を獲るゴルフで、見た目では地味で上手そうに見えないため、例えば阿蘇ハイランドで達人と一緒になった1人予約の同伴者は、達人の上手さに気づきにくいものです。

(阿蘇ハイランド2番のセカンド。パーオンを良く失敗してしまいます。このショットは左奥のピンを狙って左に零しています)


 以前「チャンピオン」にグリーンを狙う際の考え方を尋ねたことがありますが、返って来た答えは「グリーンに届かないクラブで打つ」という予想外のものでした。
 そのときは「え~?」と思いましたが、その考え方に彼らのスコアメークのヒントが隠されていたのです。


 ドライバーショットで飛距離が出ないことは一見すると「短所」のようですが、見方を考えると「曲がらない」「曲がってもトラブルになりにくい」という「長所」になります。
 一般的に曲がる球が出る理由は、インパクトで打点やフェース面の角度が狂ったりすることで無駄なサイドスピンが発生してしまうためで、このほかにも飛距離が出る場合は飛び過ぎて突き抜けるというリスクもあります。


 しかし、達人たちはそもそもヘッドスピードが遅いため、ミスヒットがそこまで大きなミスにならないもので、場合によってはOBまでも届かないことになります。
 このことは、以前女性の老ゴルファーとよく一緒にラウンドして、狭いチェリー宇土のコースでも全くOBを打たないことを不思議に思って観察しましたが、サイドスピンを発生させるほどのヘッドスピードがないことが分かり、「だから曲がらないんだ」と納得したものです。


 つまり彼らは「飛ばない」という「短所」を逆に武器に変え、手前からのアプローチを徹底的に練習することでスコアメークをしているもので、「チャンピオン」が言った「グリーンに届かないクラブ選択」という意味は、場合によっては転がってオンすることもあるけど、間違ってもグリーンオーバーだけはしない戦略を徹底しているものです。


 私もそうですが、スコアを崩すケースはグリーンオーバーするときが圧倒的に多いもので、ゴルフコース自体が概ね奥からは難しいように作られていることからも分かります。


 確かにアンダーのスコアで争うプロの場合はスコアを伸ばす必要があり、ピンをデッドに狙ってバーディーチャンスをいくつも作る攻めをしなければならないのですが、オーバーパーのアマチュアは「攻め」ではなくスコアを「守る」ことが重要で、守りのためには手前からという攻略がより有効だというものです。

(冬場の阿蘇ハイランド2番のセカンドショット。右奥のピンを狙ってのショットです)


 グリーンに届かないクラブを使っていればガードバンカーに掴まることも少なく、花道から3打目を打つのとバンカーから3打目を打つのとでは、どちらがピンに寄せやすいかはアマチュアゴルファーであれば自明なことです。


 つまり考え方を少し変えただけで、ゴルフの技術を向上させなくてもスコアは大きく縮められるもので、スコアメークだけの視点から見ると「寄せ1のゴルフ」つまり「ボギーなゴルフ」をアマチュアは実践すべきだということです。


 もちろん、ゴルフは楽しみのためにプレーするのだから、「私は飛距離を追求する」「ショットの質を求める」という考えも全く否定はしませんが、だったら「スコアは望むな」というもので、どちらも望むのは「欲張り」だというものです。


 もし、あなたが両方とも手に入れられたらあなたはトップアマ、いやプロとして今頃は全米オープンにも出場しているはずですが、現実はそうでないことは自身が一番わかっているものです。
 ロングゲームの練習だけに拘るより、ショートゲームの練習から初心者は取り組むほうがずっと上達は早いもので、ベストスコアを更新したければ「ボギーなゴルフ」の考えを取り入れたマネジメントを実行してみることです。

(こちらも阿蘇ハイランド2番のセカンド。5Wのティーショットが掴まってしまうと、この辺りの場所からのセカンドになりますが、グリーン面が広く使えることになります)


 先日の日記にも書いた代表者(結局クレームで画像などは削除しましたが)も、こうした視点でゴルフに取り組んでいたら、6年後の今は少なくとも80前後で当たり前にラウンド出来ているはずですが、そこが巷に数多く存在する「勘違いゴルファー」の1人なのです。
 厳しいことを書いたのは、勿体ないゴルフをしている「仲間」だと思ったためですが、向こうはそう思っていなかったようで、激おこでサークルから追放されてしまいました。


 いつまでも勘違いし続けているか、はたまたそこに気づきがあるかで、スコアの安定度は大きく違うもので、「プロはショットでスコアを伸ばすが、アマチュアはショットでスコアを崩す」現実をもっと知るべきです。


 スコアを安定できるようになった暁には、飛距離を伸ばす練習に取り組んだり、プロのようなショットを打てるよう練習することは否定しませんが、それを身に着けることは一般的なアベレージゴルファーの練習量では無理な話だということです。


 アベレージゴルファーは上達への道筋が間違っているもので、ショートゲーム力は練習しないと身に付かないけど、ある程度までは上達するのに対し、ロングゲーム力を身に着けるのは、時間をどれだけ使っても困難な道だというものです。
 要はアマチュアゴルファーにとって、限られた時間を有効に使ってスコアメークする方法のヒントが「ボギーなゴルフ」だということです。

(阿蘇ハイランド3番パー4の左バンカー。このバンカーは「淵に近い」や「スタンスが取れない」以外は、普通に打ちやすいバンカーだと思っています)