三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

パットの考察(距離感)

 今日の熊本も朝10時には32℃という気温になっていて、相変わらずの高温状況が続いています。
 その原因である台風6号は、予想進路が徐々に西寄りになって来て、気象庁の10時の予想進路では熊本にとっては影響が大きい天草沖の進路に変わっています。
 できればもっと西寄りに変わって陸地から離れた場所を通ればよいのですが、今のところ中心は天草、雲仙方向へ進んでいるため予断を許さない展開になっています。

(気象庁の進路予報は徐々に西寄りに変わって来ています)


 さて、パットは大きく2つの要素に分かれると思っています。それは距離やタッチなどの「感」に関わる部分とグリーン上のライン読みという「技」の部分です。


 このうち「技」に関しては別に書く予定ですが、「感」獲得のための練習や方法に関して私の意見を書いてみようと思います。


 まず、「感」に関わる部分は、練習を繰り返して体得するしかないものだということで、最初から上手くいくわけがありませんし、世の中には間違えたままという人もたくさんいます。
 しかし、この「感」はいったん獲得できれば、ずっとある程度の感性を持ち続けられるもので、ゴルファーにとっては必須の感覚です。


 この感覚の獲得のためには、パターヘッドを〇㎝引いて打つと〇m転がるなどという機械的なものではなく、「このくらい」という尺度に測れないアバウトな感覚で打って結果と擦り合わせることで得られる感覚になります。


 「歩測」が無駄とは言いませんが、感を養う際に具体的な「〇m」という情報は逆に邪魔な情報であり、それはグリーンの速度が違うことと併せ、上りや下り、フック・スライスなど平坦な場所で打つわけではないからです。


 グリーン上でカップ目掛けて手で球を持って転がすと、ほとんどの人は1ピン以内に寄せられるものですが、これからも人間には持って生まれた「感性」がある程度あることが分かります。
 だったらそれを生かして練習することがお勧めです。


 手で球を転がす際は誰でも目標に正対しますが、それは両目で目標を視認することで正しく目標までの距離を測れるからです。
 この時に頭の中で「目標まで〇mあるから手を〇㎝引いてフォロースルーを〇㎝上げる」などとは考えないもので、ほぼ無意識に「このくらい」とアバウトな感覚に頼っているはずです。

(目標に正対することで両目で正しく目標までの距離を認識します)


 私はパットの素振りでは、カップに正対してカップを見ながら素振りすることが重要だと思っています。
 実際のパットのようにラインに正対する態勢で素振りを行っても、左右の目と目標までの距離が違ってしまえば距離感は正しく生まれません。


 素振りではヘッドアップして目標だけを見て「このくらい」という感を養い、実際にパットを打つ際には頭の中で見たイメージを再現して、視線を球の向けたままヘッドアップしないように気を付けてヒットするようにします。


 これは人間の本能として、視線を下げて球に向けていてもどうしても結果を見ようとするヘッドアップが起こるためで、ヒットしてからのヘッドアップだと問題ないけど、しっかり意識していなければまず100%ヒット直前にヘッドアップは起こるものだからです。


 ヒット直前にヘッドアップが起きてしまうと、それがパットミスが起こるほとんどの発生原因になってしまうものです。
 実際にパターを持って確認してみれば分かりますが、球を見てフェースをスクエアに構えた状態で目標を見てしまうと、微妙な動きですがパターヘッドが開いてしまいます。


 もちろん意識して肩をロックしていれば動くミスを予防できますが、そうなると力が入り過ぎてスムースなプレーに支障が出るものです。
 パットでは下半身をしっかり固め、上半身はリラックスしておくことが大事ですが、ヘッドアップでフェースが開かないように上半身に力を入れるのは本末転倒で、だったらヘッドアップしないように心がければよいだけです。

(1人予約での同伴者のパット。身体が起き上がるため、打った瞬間に球がライン右に外れています)


 ヘッドアップが酷くなると、よく見るオジサンゴルファーのように身体ごと目標に突っ込むスタイルになり、これでは距離感も方向性も悪くなるもので、カップイン自体が奇跡的といえる結果になりがちです。


 ロングパットでは第一に距離感が重要ですが、ヘッドアップで正確にパターフェースに当たらなければ、いくら感性で正しくスイングしても正確なヒットが出来ずに結果的にショートしてしまい、それを補おうとインパクトを強くする癖で感性を潰してしまいがちです。


 ゴルフの格言に「カップインは左耳で聞け」というものがありますが、プロの中にもパターでカップインまで視線を上げない人がいます。
 それくらい小さな動きの中でのヘッドアップは大きな影響を与えますが、実際はショットも同じで初心者のドライバーでのショットがスライス傾向にあるのは、ヘッドアップでフェースが開いてインパクトする傾向が高いのも理由にあるのです。


 結局、ゴルフでは「ヘッドアップは厳禁」だという昔から言われていることに落ち着くわけですが、これも「知っている」ことと「やっている」ことに乖離があるというゴルフの特徴なのです。