三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

「ゴルフ真の基本」

 今日の熊本は朝のうちはかなり強めの雨が降っていましたが、お昼前には止んで曇空となっていて、気温は15℃とヒンヤリするほど低めです。


 週末は木・金と1人予約を利用して阿蘇大津GCの連チャンラウンドをしましたが、両日とも申告スコア100台のアラフィフの男性がそれぞれ入っていました。
 お二人共にドライバーショットは素晴らしく、飛距離も出て1打目を見ただけでは「申告スコア100台」とは思えない方々でしたが、本人たちによると「いつもはOBを量産します」と言っていて、その日は偶々ショットが好調だったのでしょう。


 ただ18ホール回るとミスもたくさん出てきて「申告スコア100台」の片鱗が見て取れましたが、特に金曜日には「申告スコア80台」の県北のゴルフ場のメンバーさんもいたため、当初はどちらが「申告スコア80台」なのか分からないような内容でした。


 実際にもハーフを終わってのスコアが、それぞれ似たような50+αだったこともあり、たまたま好調さと不調さがそれぞれ出ていた日だったのでしょうが、大きな差があるように思われる「申告スコア80台」と「100台」の違いなんて実際ではわずかな差だということです。

(12番パー4のティーイングエリア横には、大きな岩場が見られます)


 「申告スコア80台」の方が2番パー4のセカンドで右にOBを出しこのホールでトリプルを打ってしまい、その後の展開が思うようにならなかったことも理由ですが、80台のゴルファーも100台のゴルファーも1ホールに均すとたった1打程度の差でしかないのです。


 さて、プロゴルファーの倉本昌弘氏は「ゴルフ真の基本」という動画の中で「ゴルフボールをターゲットに向けてどうコントロールするか、これが命だと思っている」と言っています。


 またその中では、「スイングの形ばっかり気にしても本質が見えない」とも言っていて、昨今のスイングのパーツごとの形に拘る風潮に警鐘を鳴らしています。


 氏は動画の中で視聴者にいくつか問いかけますが、その中に「ボールをゴミ箱に投げ入れようとする際に、あなたはバックスイングの大きさや高さ、フォロースイングの大きさを考えますか?」と問うものがあります。


 また同時に「ボールをターゲットに向けて投げるとき、あなたは歩幅を測りますか?」とも問いかけます。
 氏は「人間が持っている五感・六感を最大に駆使してボールをターゲットに運ぶ、これがゴルフの本質だ」と言っていて、私はこの意見に大いに共感しました。


 最近はこうした考え方を「アナログ思考」とやや下に見る風潮があり、細かくスイングを分解してチェックする「デジタル思考」が主流ですが、ゴルフは自然の中で自然と対話して遊ぶゲームであり、それは「アナログ」と「デジタル」のどちらに近いかといえば私は「アナログ」だと思っています。

(私はアナログ時計の方が好みです。デジタル時計は何度も見て確認してしまいます)


 また氏は「本当に飛ぶことが楽しいのですか?本当に飛ばさないといけないのですか?」とも問うていて、氏によると何を目的にどうクラブを動かすかが大事であって、「トップの位置がどこで」「フォロースルーの位置がどこで」「インパクトの形がどこで」ではないと言っています。


 「遠いところから自分がイメージしたカーブでボールが飛んでくる、その線に沿って打ち返すという感覚を持つと勝手に身体は動いて行く これが運ぶという基本」とも言っていて、感性を大切にするゴルファーだったのだろうなと思いました。


 氏は最後に「これらを少し考えながら、自分の身体と対話しながら動かしていくとゴルフの本質が見えてくる」とも言っていて、年齢が私と近い倉本氏と同じような意識を持っていることにレベルは大きく違うものの同世代のゴルファーとして大いに共感できたものです。


 昨今は「デジタル思考」でスイングをパーツごとに切り取って、最適な形を追求するという考えが主流で、それに沿って自分に合ったクラブを選ぶという方向性ですが、私のような「アナログ思考」では「クラブに合わせた打ち方をする」という真逆の方向性なのです。


 もっとも自分が普遍的なものであれば「デジタル化」で対応できますが、如何せん人間の身体はコンピューターのようにデジタルの世界ではなくアナログの世界なので、所詮デジタル化は無理だと私は思っているのです。


 機械的な動き方では面白味もなく、昨今の日本の男子プロの人気が低迷していることも、画一的な綺麗なスイングをする選手ばかり、言い換えれば特徴がない選手ばかりという部分があるのかもしれません。
 スコアさえ良ければというデジタル的な考え方だけでなく、プロの存在価値はどこにあるのかというアナログ的な視点がプロ選手にないのであれば、衰退するのは必然だということです。