三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

ルールの解釈

 今日の熊本は朝からかなりの雨量がある天気になっていて、ゴールデンウィーク初日は雨から始まっています。  
 昨日や一昨日の阿蘇大津GCは平日にもかかわらずかなり混雑していましたが、今日の雨予報が多少は影響しているのかもしれません。


 さて、一昨日の阿蘇大津GCでのラウンド中の出来事です。同伴者には100切りを目指す50歳代の初級者の方がいて、その日はかなり好調なラウンドをしていました。
 他の同伴者は1人予約仲間の2人で50歳代と私より下の年齢かなと見た60歳代の方々でしたが、ラウンド中は待ちが多く概ねおしゃべりしながら和気藹々と進行していました。


(17番のグリーン近くの配置図。右から打ってきます。黄色の線は初級者の打球線)


 事件というかある出来事が起きたのが17番パー4のセカンド地点で、初級者の50歳代の方がセカンドを打つと球は右方向に飛び、フェアウェー右にいた私の位置からは球の落下地点が手前のコブで見えませんでしたが、やや時間差があって池に波紋が広がるのが見え池ポチャしたことが分かります。 

        

(17番パー4のセカンド以降の配置図。この日のピン位置は50y以上もある縦長グリーンの一番奥でした)


 17番パー4と18番パー5の間に広がる池はRPA(レッドペナルティーエリア)であり、私の目撃で池ポチャはほぼ間違いないのですが、ここで問題になるのがRPAの境界を越えてから斜面を転がったのか、越えずに池に転がったのかという点です。


 幸いというかコース左前方にいた60歳代の方からは斜面に落ちた地点が見えていたようで、「斜面に当たって右に跳ねたけど池まで転がったのかは見えなかった」と言っていて、総合的に考えると球は境界を越えてから右に跳ね、斜面を転がり池に入ったのだと推測できました。


 その日は、何度かこの初級者の方から「救済を受けるやり方」を質問されていて、質問されたのであればいい加減な答え方は出来ず、規則に則った回答をしていました。


 これは私にも経験があり、以前にプロとラウンドした際に救済方法について質問し、質問された以上プロは規則に則った回答をされましたが、中には厳しい措置になったこともあり、内心ではそこまで厳しくなくてもと思ったものの、プロからは「あなたが聞くから~」と言われ、私が質問さえしなかったら少々のルール違反はプライベートラウンドでもあり、指摘されなかったのかもしれません。


 当時の私も一昨日の初級者も内心では「適当に打ちやすい場所でいいよ」と言ってもらうのを期待していたはずですが、措置を聞かれた側としては「質問された以上いい加減なことは言えない」という気持ちになってしまうのです。


 このホールの次打の場所については私には聞かれず、60歳代の方が近くにいたためそちらに聞いていて、なぜかセカンドを打った場所から前方へ移動し、グリーンまで20yほどのつま先下がりのフェアウェーから4打目を打っていました。
 私は60歳代の方に「境界は越えてたのですよね?」と再確認し「越えてた」と回答を貰ったので「前から打つのが正しいのでは?」と疑問を呈すると、「ルール上は入った場所から後方に下がってからのプレーになる」と言われ「あそこが後方??」と思ってしまいます。


 「ラテラル救済を受ける方がグリーン近くから打てるので」とも言いましたが、それは50yもある細長いグリーン奥の狭いエリアのピンに向かってつま先下がりの難しいライから65yのショットを打たせるより、ラフとはいえグリーンに近い場所から打ち上げの30yほどを打たせた方が初級者には易しいだろうし、そもそもルール上でも正しい措置だと思ったからです。


 RPA内の球の場合
① そのまま無罰でプレー
② 1打罰で元の場所に戻りドロップしてプレー
③ 1打罰で境界を最後に横切った地点とホールを結ぶ後方線上にドロップしてプレー
④ 1打罰で境界を最後に横切った地点からホールに近づかない2クラブレングス内にドロップしてプレー
 の4つからを1つ選択することになります。


 今回の60歳代の方が初級者に教えた処置は、いずれにも該当せず「誤所からのプレー」になってしまいますが、そのペナルティーは別にしてもせっかく100切りに近かった初級者にとっては難しいプレーを指示していたし、結果的にその誤った措置により初級者はグリーンに乗せれず大叩きに繋がってしまいます。


 60歳代の方からは「ラテラル」と言った私に「その方法は規則が変わって使わなくなっているから」と返事されたので、つい言い返してしまいます。
「境界を横ぎった地点とホールを結ぶ後方線上の措置は池なので使えず、だからラテラル救済がある」と言いましたが、「打った地点と池に入った地点を結ぶ線上にドロップする」という勘違いのルール解釈を自信満々に主張されていました。


 17番のホールアウト後もこのお互いの解釈を主張し合い、雰囲気が悪くなったのを察知した初級者の方が「僕があんな場所に打ったのが悪かったので」と取り成しましたが、私が最後に「一度ルールブックでRPAの措置について確認してください」と言って議論は終了しました。


 私は1人予約など競技でもないラウンドで、規則に沿った措置をしないことにとやかくは言いたくありません。
 本人が良ければ、ライの良い場所にルールでは許されない移動をしたとしてもいちいち指摘などはしませんが、措置の方法を質問されたらまず正しい方法を説明してから「競技ではないからその辺りは本人のやり方に任せます」と言うようにしています。


 今回は初級者に間違った措置を教え、それが初級者にとって簡単だったらまだしも厳しくなるような指示だったし、その間違いを正しておかないと今後もその60歳代の方は疑問など思わずにその措置でプレーし、周りにも誤った解釈を広めてしまうことになってしまいます。
 自身が間違っているのであればそれは彼自身の問題ですが、何も知らない同伴者に教えてしまうとそれが伝播してしまい、「悪貨は良貨を駆逐する」ように結果的には間違いが蔓延ることになってしまいます。


 それは間違った説明を聞いても、打った場所とPAを横切った場所を結ぶ線上という解釈は「なるほど」と分かりやすいものであり、ルールに疎くてもすぐにイメージできるため、それが広まることは十分に予想されるからです。


 私自身も「基点」とホールを結ぶ後方線上という規則は分かりにくいと思っています。ましてや、RPAを越えたかどうかという微妙な判断でドロップ地点が大きく変わるのもすっきりしないもので、もう少し分かりやすい例えばこの60歳代の方が主張するような内容にしていても問題ないのではと思ってしまいます。


 そうはいっても現行の規則がある以上、規則を守る義務がゴルファーにはあるのです。 
今回の規則が「悪法もまた法なり」とまでは言えなくても、もう少し分かりやすいものにしてくれたらと思いますが、きっとこうなった理由が何かあるのでしょう。
 今度調べてみたいと思っています。