勘違いアベレージゴルファー
今日の熊本は曇り空ですが、雨は今のところ降っていません。今日は阿蘇ハイランドの1人予約を入れていましたが、ずっと1人だけだったので流れるものと思っていました。
しかし、天気予報を見たのか、2日前になって3人がバタバタと入ってきたのです。
入って来た3人共に知らない方々で、申告スコアが全員100台だったので、気を遣うラウンドになりそうで、元々がお休みだと思っていたため成立前にキャンセルしてしまいます。
入ってきたのが1人だけなら無理して行くつもりでしたが、3人いれば大丈夫そうで、私がキャンセルした後にも1人が入ってきたので、ゴルフ場にとっても正規料金の4人ということで良かったのではと思っています。
申告スコア100台でも問題ないゴルファーは多いのですが、うち1人が初心者の20歳代の方で、さすがに100切り出来ない3人を前組に遅れないよう適切に進行させるという自信は私にはないものです。
これは昨年4月に1人予約で初心者の先輩とのラウンドに、同じような初心者の方が入って来て、その面倒を見るため自分のゴルフが全くできなかった苦い記憶があるためですが、料金を払って他人のために気を遣うようなラウンドはしたくないとその時に身に染みているのです。
さて、私はネットゴルフサークル「KDGは(熊本でゴルフ)の略」に今でも在籍していますが、月例などにはこの数年全く参加していない幽霊部員です。
※ この記事にご本人から抗議があり、「KDG」は退会しました。併せて、画像も削除要望があったため削除しています。関係者にはお詫びします。
サークルには会員専用のlineがあり、そこで月例への参加者募集や結果発表などが行われています。
その結果を見ると代表者が相も変わらずのスコアだと分かり、この6年間全く進歩していないことが分かります。
50歳台の代表者とは、6年ほど前まではときどき一緒にラウンドしていて、私が今でもベストスコアになる69を出した平成28年10月の肥後CCのラウンドでも一緒でした。
当時から1ホールで叩くと以降は諦めが早く、いい加減なゴルフをしてしまうという欠点がありました。
調子が良ければ偶に90切りもありますが、こうして諦めが先に来ると普通に100オーバーしてしまうもので、当時はこの欠点を直さないといつまで経っても上達はしないと注意したものです。
この代表者は、100切りが出来ないゴルファーの要素が満載で、その1つが自分のショットに満足できない点です。
時々は良いショットがあり、「グッショ!」と声をかけますが、首を捻りながら「あ~だこ~だ」と良い結果なのに満足していません。
かといって普段がナイスショットを連発するわけでないのに、偶にある傍目からは良いショットに見えてもそれに満足できないのです。
つまり、自分の実力以上のショットを常に求めるタイプのゴルファーで、例え250yのドライバーショットを打つことが出来ても、満足はしないものです。
私はショットはそこそこに飛べばよいし、OBさえ打たなければ問題ないと言っていましたが、たぶん、そんな忠告は頭に残っていないはずです。
その理由は、テレビで見る優勝争いをしているプロのショットを基準にしているためで、だから練習にも良く行くタイプになります。
要は、目標が高すぎる、ショット練習はしてもスコアアップのための練習はしない、自分のレベルを知らないなど典型的な100切り出来ないアベレージゴルファーの見本のような人だといえます。
先日、掲示板に練習の様子の動画をアップし、アイアンショットへのコメントを求めていましたが、それに対する他の方のコメントに疑問があったため、久しぶりに書き込みをしてしまいました。
その疑問に思ったコメントとは、「右足体重で打ってみれば」というとんでもないものでしたが、アイアンを右足体重で打てるわけがなく、ダフリ・トップの嵐になってしまいます。
動画を見て、特徴と修正すべき点を書いてみますが、これらは「出来れば」というだけで、このままのスイングでもスコアメークは問題なく出来るはずですが、それには「勘違い」という頭の中身を変えなければならないのです。
まず、一見すると問題なさそうなテークバックですが、動画をよく見るとヘッドをすぐインサイドに引くという動きをやっています。
インサイドにテークバックしすぎると、切り返し以降で逆にアウトサイドから振り下ろしやすくなり、そうなるとカット軌道で弱弱しいスライス球しか打てません。
インパクト前の段階では、左腰をもっと切ってインパクトに向かう方が球に力を加えられますが、その動きがないことが飛距離が出ない理由だと思われます。
当人は飛距離不足に悩みがありますが、この切り返し付近に飛距離がでない理由がありそうです。
切り返し以前と以後のスイングアークは、以後の方が小さくなるものですが、反対に切り返し以後が大きくなるという典型的な飛距離が出ないスイングになっています。
この動きになる理由の一つが、「スイングアークを大きくしなければ飛距離が出ない」という巷に流布された「常識」を実践しているためです。
切り返し以降のスイングアークが大きくなる原因は、切り返しのタイミングを下半身の始動ではなく、左手コックをほどくことでやっているためで、これでは自然な「タメ」は出来ず、飛距離は生まれません。
切り返しでせっかく作った左手のコックを元に戻す動きがあるから、結果的にヘッドが跳ね上がっているものです。
ここが余計な動きであり、トップの形をキープしたままシンプルにダウンスイングに入ればよいものです。
飛距離が出るプロのスイングアークを確認すると、間違いなく切り返し前と後とでは後者の方が小さくなっているものです。
(赤い線が切り返し前のヘッドの動きで、緑の線が切り返し以降のヘッドの軌道です。手の位置が若干上がるのは、ヘッドのトウダウンに合わせるためです)
上のトッププロのスイングを見ると、切り返し前のスイングアークと比べ、切り返し後のダウンスイングのヘッドが小さな動きでインパクトに向かっていることがよく分かります。
アマチュアの勘違いが、このテークバックの軌道をダウンスイングでも同じように動いてこなければならないという部分ですが、このことで一生懸命に同じ軌道を通るように練習してしまいます。
しかし、現在の理論では、ヘッドは背中側に倒れシャローな動きをするものですが、ここからも切り返し以前と以後のスイングアークは同一にならないものです。
もう一つの飛ばない理由として、「インパクトはアドレスの再現」という間違った格言を信じ、アドレスの形でインパクトを迎えようとしている部分です。
正しくは、インパクト時には腰はアドレス時よりかなり飛球方向に開くものですが、先ほどの格言を信じて練習しているためか、腰はアドレス同様に飛球線と並行でインパクトを迎えてしまっています。
腰の開きを先行したスイングでなければ、インパクト後に右手で押すという力は加わらず、単にヘッドを当てるだけになるため、これでは飛距離は望めません。
例えば、目の前のテーブルを右手で右から左に押す動作をすると、自然に右手は右腰にくっつき、左腰は45度ほど開き気味になるはずで、正対したアドレスの形で押そうとしても力が入らないことが実感できるはずです。
もっとも、このままのスイングでも80台のスコアはおろか70台のスコアも出せるもので、この代表者の最大の欠点がスコアメークのための練習をしないということです。
つまりショートゲームを疎かにしているもので、ショットさえきちんと打てれば良いスコアが出るはずという勘違いをしている典型的なアベレージゴルファーといえます。
本人にそのことを言っても、言われたときは「そうですよね」と肯定的な返事はあるものの、実際はショートゲームの練習はしないもので、知識としてはあっても実際は分かっていないというこれも典型的なアベレージゴルファーの習性そのものなのです。
答えは分かっている、でもその答えに向けての練習はしないのであれば、スコアメークという正解にいつまで経ってもたどり着かないのは、当然といえば当然です。
定期的に練習やラウンドをしていても、6年前と全くゴルフが変わっていないことが、スコアを見ても一目瞭然ですが、それはアベレージゴルファーはPDCA(Plan=計画 →Do=実行 →Check=評価 →Action=改善)のうち、元々のPが間違っているからです。
ゴルフのスコアであるパー72の半分はパット数だと気付けば、自ずとスコアメークのためには何が必要かが分かるもので、パット数を減らすためにはアプローチの重要性も分かるものですが、この当たり前のことが分からないゴルファーの方が世の中には多いというのが私には不思議です。
この代表者の方にはキツイ書き方になりましたが、熱心に練習場に通い、定期的にラウンドもやっているのに、この6 年間は進歩が全く見えないことに驚き、今日のテーマにしてみましたが、余計なお世話だったのでしょう。