三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

私が考えるゴルフのマナー

 今日の熊本は雨模様で、阿蘇ハイランドの1人予約は2サムだった「アプローチの達人」が成立前にキャンセルされ、不成立になっていますが、私も雨に濡れてまでラウンドしたいとは思っておらず、ちょうど良い休養日になっています。


 昨日は、熊本へ帰る際に島原港へ入港してくるフェリーの様子を見学していましたが、プロの操縦は当然と言えば当然ですが、的確な操舵に感心してしまいます。


 私は15年ほど前に小型船舶二級の免許を取得しましたが、その中に「接岸」という項目があり、苦手な科目でした。
 実際の操舵では、ポンツーン(浮島)には衝撃防止の浮き輪などがあり、それに軽くぶつけるようにして接岸しますが、実地試験ではぶつかったら失格になり、岸と1m内に船を停めることが求められました。

(小型船の操縦はシンプルで、右のレバーを上に上げると前進、下に下げると後退で、速度はレバーの動かし方で変わり、ブレーキなどはありません)


 船の操舵は自動車のハンドルと同様の舵で操作しますが、スピードが遅くなると舵が効かなくなり、いくらハンドルを回しても船が思うように左右に動いてはくれません。
 そのため接岸では、斜め手前から凡その目安を付けて、惰性で侵入し停めたい場所でレバーをリバースに入れて船体を止めますが、その塩梅がよく分かっていなかったのです。


 試験の時は、ぶつけないように用心しすぎ、1mほど空けてしまい不合格かと思ったものの、試験官は口では厳しくとも実際は甘く、合格してしまいます。
 現在は分かりませんが、15年前の当時は講習を受けてそのまま受験という流れで、ほぼ全員が合格していたもので、陸上の車の免許とはかなり違った緩やかなものでした。


 もっとも現在は厳しい自動二輪(バイク)の免許は、私が高校生で取得した際は125㏄の実用車で実地試験があっていたもので、自動車学校など行かずにチャレンジし、3回目で合格したほどの簡単さでした。
 合格してしまえば、「ナナハン」(当時人気のあった750㏄の大型バイク)を運転できるものでしたが、今は免許が2段階になり免許取得そのものが厳しくなっています。


 知床の遊覧船の事故も、船長は小型船舶免許だったもので、陸上のタクシー免許のように「二種免許」があるわけでなく、私のような未熟なものでも合格できる小型船舶免許程度では経験がものをいいますが、その経験自体が少なかったら事故も必然だと思われます。


 操舵の際は、陸地の形状を見て海底の地形を予測し、岸には近づかないで出来るだけ沖合を運行するのは鉄則ですが、観光船という性格上、どうしても岸に近づかざるを得ず、座礁の危険性は高くなるもので、安全管理を徹底させることと観光という矛盾が生まれるものです。



 さて、あるサイトの記事に、「銀座のママが教えるマナー」という記事が載っていました。その中にスタート前の挨拶の大切さが書いてありましたが、なぜかその挨拶の仕方はほとんどの人が不合格になるそうです。


 私はこの点は疑問で、接待ゴルフでもないのに愛想を振りまいて元気に挨拶する人が同伴者にいれば、反対にウザいと思ってしまいます。
 ゴルフは個人プレーだから、マナーの第一は同伴者に迷惑をかけないことであり、それ以上もそれ以下もないものです。


 同伴者がミスショットした際に、いろいろ慰めのつもりでカート内で「あーだ、こーだ」と言われるより、黙ってそっとしておく方が私は紳士的なマナーだと思っています。
 ゴルフ場にはゴルフをプレーに来ているわけで、同伴者との繋がりを深めたいのであれば、プレー終了後に改めて場所を変え、プレーを肴に話を盛り上げればいいだけです。


 同伴者のプレーの邪魔にならないように常に気を付け、見てないようでも同伴者の球の位置にカートをピタリと付けたり、林の中へ入った球の位置を「あの辺りです」と的確に教えてくれる、自分の失敗には言い訳せず、淡々とプレーする、つまり無口なゴルファーが同伴者にとってもベストな同伴者だと思います。


 時にはスコアが分からなくなった初心者に、そっと「〇打です」と小声で教えたり、グリーンエッジにクラブを置いたまま次のホールに向かう同伴者に「クラブ忘れてますよ」と注意ができる、気が利くキャディー的な側面があれば、最高の同伴者になります。


 もっとも、こうした行動が実際に出来るゴルファーは間違いなく「5下」の実力があるものですが、その逆である「5下」だからといっても、こうした紳士的ゴルファーだとは限らないのが実際です。
 ほとんどのアベレージゴルファーは「お節介」という名の無駄な気配りをするもので、そんな場合は最初と最後の挨拶だけで十分だと私は思っています。


 それは、同伴者と話をするためにゴルフ場に来ているのではなく、コースと会話しながらゴルフ自体を楽しむために来ているためで、ティーショット待ちの時間などに当たり障りのない話題で場を和ませる程度で会話は十分だというものです。


 最悪な同伴者は、プレーが遅い・マナーを守らない・プレーの邪魔をする・大声を出す(「フォアー」の掛け声は別)ゴルファーですが、この中には「下手」という項目はありません。
 たとえスコアは纏まらなくても、周りに配慮しながら自分のプレーに真剣に取り組むような姿勢が見えれば、全く問題はないものです。


 スコアが纏まらないのは、誰でも通って来た道ですが、マナーが悪いゴルファーが自分を見つめ直してマナーが良くなることは少なく、スコアは上達しても最初に覚えたマナーの悪さはずっと残るものです。
 最初が肝心で、船舶免許などと同様に、マナー講座を受講しなければコースデビューできないような仕組みが本来は求められるものですが、今更それは無理な相談だということでしょう。


 繰り返しますが、「銀座のママ」は接待ゴルフ的な目線でゴルフを見ているもので、スポーツとしてのゴルフでは、全く不要な意見だというものです。