エチケットリーダー
今日の熊本地方は穏やかな天気ですが、今日の1人予約の2人の予約者が成立前に立て続けにキャンセルしラウンドは流れています。
数日前の天気予報で、阿蘇は積雪の恐れがあると出ていたためとみられますが、たぶんこの気温と天候では、阿蘇ハイランドも問題なくラウンドできる状況だと思います。
さて最近はコロナ禍の影響から、「密」が避けられる屋外レジャーのゴルフに徐々に人気が高まり、私がよく通う阿蘇ハイランドゴルフ場にも若いゴルファーを多く見るようになりました。
若い人が多くなったことは喜ばしいものですが、拙い技術は仕方ないにしてもマナーという点では「知らない」者同士でのラウンドになるようで、周囲に迷惑をかけていることさえ気づかない組が多く見られます。
ゴルフは一般社会の縮図だといえるもので、社会ルールを守れない者が一定数いるように、ゴルフ場でも「はみ出し者」が一定数いることはある意味仕方ないことですが、本来は正しい教育を受けていれば、マナー違反者のかなりの部分は激減できるものだと思っています。
要はマナーそのものを知らないからマナーを守れないのであり、知っていて守らない「はみ出し者」はそう多くはないはずです。
昔のことを言っては何ですが、以前はゴルフ場の敷居が高く、「連れて行ってもらう」という感覚でゴルフ場には行ったもので、その連れて行く年配者から来場時の服装やプレー時のマナーなど「俺に恥をかかせるな」的に厳しく注意を受けていたものです。
今では服装のことをとやかくいう時代ではないし、服装規定を設け、厳しくシャツインなどを求めることは私には反対で、それを言うくらいなら他のマナーアップを目指した方は良いと思っています。
メンバーコースなどでは、「マナーアップ月間」などの催しがあり、その時期は1組の中の1人が「エチケットリーダー」に指名され、その組の進行やコース保護などに責任を負っていました。
セルフプレーが多くなった今の時期こそ、ゴルフ場がこの「エチケットリーダー」制度を復活させるべきだと思っています。
カート内にエチケットリーダーがチェックすべき項目を箇条書きしたものを準備し、受付時に「エチケットリーダーをお願いします」と1人を指名するものです。
指名された者は、カート内に準備してある「守るべき注意点」を読み、同伴者に知らせるもので、分かりやすいように、まずプレー時間の目安を示し ①ティーイングエリア ②ジェネラルエリア ③バンカー ④パッティンググリーン に分けて簡単な注意事項を書いておきます。
もちろん読まない人もいると思いますが、少なくとも「知らせる」努力はすべきで、そうすることで全ての来場者に「マナーの種」を蒔くことになり、ゴルフ場の将来にとっても有益なものになるはずです。
私が考える項目は以下のものです。これでもかなり精選したものですが、最低限な注意点であり、少なくともプレーするゴルファーは知っておいて欲しいものを書いています。
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◎ プレー時間の目安はハーフ「2時間10分以内」で前組に遅れない進行をお願いします
隣のコースに打ち込んだ際は、全員で「フォア!」のかけ声をお願いします
大声を出すのはこの「フォア」のかけ声だけで、それ以外での大声は慎みましょう
① ティーイングアエリア(ティーショットを打つ場所)では
a ティーイングエリア内はプレーする1人だけが入る
b 前組との距離を確認してオナーから順にショット
c 他の者は静かに見守り、球の行方を確認する
② ジェネラルエリア(コース上)では
a カートから2~3本のクラブを持ってプレーに向かう
b 前組に注意して準備できた者から速やかにプレーする
c ディボット跡(ショットで作った穴)には剥がした芝を戻し、目土を行う
③ バンカーでは
a 低い場所からレーキを持って入り、プレー後はレーキで砂を均して出る
b 脱出の自信がなければ2打追加してバンカー外からプレーできる
④ グリーンでは
a 走らない・足を引きずらない・クラブなどを投げ置かない
b ピッチマークを修復する
c 同伴者のプレーの際は、音を立てない・動かない・ライン上に立たない
d ホールアウト後は、速やかにグリーンから離れ、周囲にも留まらない
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エチケットリーダーに指名された人は、進行状況に注意を払い、それぞれの場所で同伴者にこの「守るべき注意点」と照らし合わせながら、注意を喚起する役目を負います。
各場面では2~4個の注意喚起だから、そこまで大変なことではないはずです。
1人予約で、マナー違反を注意しても、それがマナー違反と知らない相手は反対に注意する側を「煩い人」「神経質な人」と見てしまうもので、日本人の特性である「根拠になる証拠があれば素直に従う癖」を利用して、カートにA4版のパウチ加工した「守るべき注意点」を置いておけば、注意された者も後で確認して納得できるものです。
もし、可能であればエチケットリーダーに指定された者は若干のプレーフィーの割引を行ってもよいし、その場合は全員からエチケットリーダーの義務を果たした旨のサインをもらって精算時に提出するなどの方法も考えられます。
せっかくコロナ禍で若い人の関心がゴルフに向いている今だからこそ、ゴルフ場での「マナー」を周知する努力をゴルフ場側が率先して行うことで、一過性の流行にせず、生涯スポーツとしてのゴルフが若者に定着できれば、団塊の世代がゴルフを止めてしまう数年後以降にも生き残れるゴルフ場は多くなるはずです。