三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

「考える」ことの大事さ

 今日は土曜日なので本来はレッスン日ですが、明日が赤水の選手権予選の日だったため、先月終わりに翌月のレッスン参加日をプロから確認された際に25日は欠席と返事していて、お休みになっています。
 これはレッスン後は疲れが次の日に出てしまう傾向が強く、体力温存しようと考えたことは、昨年の調整失敗を反省したためです。


 しかし、選手権エントリー締め切りが今月15日まででしたが、その前から坐骨神経痛の塩梅が思わしくなく参加を迷っていましたが、改善の兆候が見られないため今年のエントリーは見送ってしまいます。

(左が赤水の社長杯、右が理事長杯のそれぞれの優勝トロフィー。優勝者が優勝した時だけ持って記念撮影があり、それ以外はガラスケースの中で展示されています。優勝者の名前が年度と共に刻まれます。これは2018年に記念で撮影したもの)


 所属クラブの三大競技は、4月の社長杯(マッチプレー)5月の理事長杯そして9月の選手権であり、私はシニア選手権にエントリー予定でした。
 これまでシニア選手権初参加の3年前が5位、リベンジを誓った一昨年が1打差で3人のプレーオフに残れず4位、昨年は予選で5位だった方に逆転負けを喫しています。


 昨年の最終組はお互いにけん制しながら進み、結果的に同伴者に競い負けし「おめでとう!」と祝福していてクラブハウスに戻ったら、5位の方が最後のハーフで好スコアを叩き出していて、逆転された最終組4人は唖然としたものです。


 私は同伴者にも勝てなかったためショックはなかったものですが、初めてシニア選手権を獲ったと思っていた同伴者は逆転負けでショックは大きかったと思われます。


 アマチュアにとっては優勝は名誉だけですが、クラブのレストランの壁に歴代優勝者として名前が掲示され、併せてトロフィーにも名前が刻まれるもので、千人を越えるクラブメンバーにとっては「いつかは」という憧れだというものです。


 さて昨日、阿蘇ハイランドでご一緒した30歳代の方は連休を利用して埼玉から九州に遊びに来たと言っていて、今日は南阿蘇CCでラウンドしているはずです。


 昨日は1番パー4ではオナーでティーショットしましたが、綺麗なスイングで申告スコア100台とは思えないショットでグリーン近くへのフェアウェーキープでした。
 ピン位置は右奥だったのですが、1番グリーンは左半分は奥へ転がるものの、右半分は凹みで止まってしまうため、ショート目になるかなと思ってみていると、ピンをオーバーしてしまいます。
 ここは奥から上手い寄せで寄せ1を獲っていて、3打目のアプローチを見ても上手く打っていたので本人の申告スコアは謙遜だなと思っていました。


 初めてのコースなので、私がティー近くで簡単なコース案内をしていて、2番パー4は飛び過ぎると凹みのラフに入ると説明したので、ここはドライバーを使わずFWでこれも見事なショットでフェアウェーキープしていました。
 しかし、セカンドが大きくグリーンオーバーし、カート道路を越え3番ティー横のネットで止まっていました。
 アプローチは止まらずグリーンを越え、グリーン右手前のピンへのラフからの打ち上げのアプローチはオーバー目にオンし、2パットのダボになってしまいます。


 彼はスマホのアプリによる距離計を使っているようで、セカンド以降で打つ前の準備に時間がかかることが気になっていましたが、3番ティー横で待つ間に「セカンドの距離がおかしかったでしょう?ここはナビの距離より1番手落とす程度がちょうど合うホールです」と声をかけると、「だからあんなにオーバーしたんだ」と納得していました。


 3番パー4は右にドライバーショットが出ましたが木に当たってOBは免れ、右ラフからダフったようで大きくセカンドはショートしてしまいます。
 左手前のピンでしたが、グリーンは奥からは速いと事前に説明していたためか3打目も手前にショートし、4打目のアプローチは奥4mほどに打ち、結果的にここもダボになっていました。
 私の説明の影響でしっかりセカンド以降を打ち切れなかったようですが、3打目までのせっかくのショート目を4打目のアプローチまで徹底しなかったのがダボに繋がってしまっていました。


 4番パー3はピンは奥目で170yほどでしたが、アイアンで見事に1人だけピンの左奥5mにナイスオンしていて、ここはバーディーパットは決めきれずにパーに終わりましたが、ショットを見ていた110近くを結果的に叩いた50歳の同伴者が「彼はゴルフを習っているのかな?打つ前のルーティンをしっかり守っている」と感心していました。


 5番パー5ではドライバーショットが当たったものの左目に飛び、大丈夫そうな方向でしたが結果的に球が見つからず1ペナになってしまいます。
 3打目は大きく右に打ってトラブルになり、結果的にこのホールはトリプルになっています。


 こんな感じでショットが決まればパーが取れるけど、失敗するとボギーでは収まらずダボ以上を簡単に叩いてしまうゴルフで、見ていてもったいないなと感じてしまいます。
 雑談ではゴルフ歴などは敢えて尋ねませんでしたが、30歳代ということで私が受けている土曜日のレッスン生の「ナガ」にイメージが似ていると感じてしまいます。


 「ナガ」はゴルフを始めてまだ2~3年の才能豊かなアラサーの若者で、ドライバーの飛距離も280yを誇る飛ばし屋ですが、月2~3回のラウンドをしながら100切りしたのはまだ1回だけという不思議なゴルファーです。
 レッスンではプロから与えられた課題に我々が四苦八苦する中、「ナガ」は簡単にクリアするものですが、「なぜそれで100が切れない!」といつも周りから冷やかされるほどです。


 スイングフォームも綺麗で飛距離も出る、アプローチ・パットもそこそこというゴルファーですが、結局は個々の技術がそれなりに高くとも、それらが纏まっておらず、必要な場所で必要なショットを選択できない正確な判断力がないから100切りができないというものです。


 ちょうどオーケストラの団員の個々の演奏レベルは高くても、指揮者が各々の力を引き出せないようなもので、ゴルファーは1人なので結局は自分で自分自身を管理できないということです。

(指揮者でオケの音は大きく変わり、まさしく指揮者がオケを楽器として演奏しているようなものです)


 つまり「考える力=マネジメント」が不足しているもので、それさえ身に付ければあっという間に上級者に変身できるものですが、巷にはそうしたゴルファーつまり「練習場シングル」は履いて捨てるほどいるのも現実です。


 アベレージゴルファーにある勘違いが「同じスイングができればスコアが纏まる」「スイングの再現性の高さ」という幻想です。
 これは止まっている球を打つというゴルフの特殊性から出た勘違いですが、球技経験者であれば相手から打ち返された球に合わせたスイングが必要だと分かるはずです。


 私は中学からの卓球経験者ですが、最初の数か月は球打ちはほとんど許されず素振りだけが練習でした。

(ニッタクのHPにある初心者向けのフォアハンドの説明の一部。実際はバックスイングの部分もありますが、基本的なフォアハンドはこれだけでも十分に打てるため、この部分だけを私は最初に教わりました)


 その素振りはいわゆるフォアハンドの打ち方で、ラケットを脇の高さから額の位置まで振るもので、ときどき球出しされた球を同じフォームで打ち返す練習もありましたが、同じフォームで打たないと先輩から怒られるものの、球出しの球は高さがまちまちで、ラケットに球を当てるのに同じフォームで打てるはずはないと私は思っていました。


 同じように見えるフォームでも、上体を少し屈めたり、手を少し下げたり、足の位置を変えたりして打点を調整するもので、厳密に素振りのフォームだけで動かずに振っても空振りするのが当然です。
 一緒に入部した初心者の新入生は当てに行って先輩に怒られるか空振りするかで、怒られるのを嫌って空振りを選択していたようですが、私はおかしいと思い、手の位置を変えたり上体の屈み方を変えたりして打つと、評価は「上手い」となりましたが、私的には言いつけを守らず勝手な動きをしている感じでした。


 つまり、ゴルフで言えば卓球で最初に習った素振りが「スイングの再現性」であり「同じスイングをすれば球が打てる」という考えですが、実際は球が同じ場所に飛んでくることはなく、自分で微調整が必要だということです。


 ゴルフでは球は停止していますが、その代わりに他の競技のように競技フィールドが一定ではないことが特徴です。
 指導を受けているプロも、「野球のバッターが同じスイングをしたとして、真っすぐだけの打撃練習なら当たっても、実戦では相手投手は変化球も交え、高さ左右もバラバラのコースに投げてくるから同じスイングでは対応できない。ゴルフも傾斜やラフの長さなど様々なので、同じスイングで打てるわけがなく、工夫が必要だ」と言っていて、私もなるほどと思ったものです。


 練習場シングルは、練習場の平坦なライから打てるからスイングを固めることだけに気が向いてしまい、実際には様々なライのゴルフ場では対応できないから「練習場(だけの)シングル」と呼ばれるものです。


 考える力=マネジメント力は、漠然と練習していても身に付くものではありません。実際のラウンドでは気持ちよく打てることはほとんどなく、ライの状況に合わせたミスの傾向を考慮したショットを選択する必要があります。


 グリーンを狙う際も、ピンまでの距離を打ってしまえばオーバーしてアプローチが難しくなるのは当たり前で、ピンまでの距離をナビが表示していても風を考慮し、手前に止めるように打つことが大事になります。


 昨日の同伴者も奥目にオンする傾向があったのは、ピンまでの距離を打っていたためで、そこはラウンド経験の不足かもしれませんが、やはりもう少し考えるゴルフを勉強する必要があるようです。


 スコアをまとめ切れないゴルファーほど、この辺りは何も考えずにピンまでのクラブを持つもので、「手前から攻める」というセオリーは知っていても、ピンに届かないと悔み、オーバーすると清々しい顔になるのを見受けられるのも共通です。


 マネジメントとは、奥は深いけどそんなに難しいものではなく、セオリーを守るだけでもスコアはそこそこ纏まるもので、知識=実践ではないところが問題だということです。