三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

スコア90切りの極意を伝える

 長い梅雨も昨日になりやっと明けた熊本地方ですが、まだ大気が不安定のようで、ゲリラ雷雨がこれからもしばらく発生するようです。

(遠くに入道雲が見える夏の明るい空になりました)


 今日はラウンドを入れなかったので、昨日の阿蘇ハイランドでご一緒した60歳代の1人予約常連さんのゴルフについて書いてみます。


 13日の阿蘇ハイランドでの1人予約は、1人予約常連さんとの2サムでした。この方は福岡県在住ですが、なぜか熊本の1人予約によく見かけるもので、私とはあまり多くのラウンド経験はないものの、お互いゴルフ場で合えば挨拶する間柄です。


 見た目はごつくて、当たれば飛びそうですが、実際のドライバーショットは弱弱しいスライス球で、私の5Wのショットでも負けないほどの飛距離でした。
 ただ、低く転がすアプローチが得意で、自宅でもパターの練習をしていると言っていて、最近になり阿蘇ハイランドのアウトで39のハーフベストスコアを出したそうです。


 確かに彼の飛距離でも距離の短いハイランドでは十分の飛距離で、アプローチを寄せてパットを決めることができればスコアは纏まり、39のスコアの時は12パットだったと言っていましたが、スコア39で12パットだったらショット数は27打であり、パーが18打なのでショットは9オーバーになります。
 それをパットの18打ー12打=6打のアンダーで埋め、結果的に3オーバーだと計算ではなります。


 ただ、後半は叩いたと言っていてスコアを教えてはくれなかったので、80台のスコアであれば言いそうですが言わないところをみると90叩きしたのかもしれません。

(同伴者のスコア、私の記憶の中での数字ですが、間違いはないはずです)


 1番パー4ではドライバーショットを大きく左に打ち、カート道路よりはるかに左でしたが、そこからグリーンを狙って木に当て、手前のバンカーインでした。
 バンカーショットは出ただけでしたが、パターで上手く手前のカップに右側から転がし入れ、ナイスパーでのスタートになります。


 「パット練習をしている成果が早速でましたね」と褒めましたが、内容自体は限りなくボギーに近いもので、たまたまラッキーだったというものです。


 1人予約で一緒になった場合、ショットやプレーを見て、大体のレベルが分かるものですが、この方は普段は90台でときどき80台、たまには100叩きだろうと思えるレベルだと見ています。
 これまで様々な方々とのラウンド経験でありがちなことが、最初のラッキーなパーを自分の実力と過信してしまい、謙虚さがないままプレーしてミスが出はじめ、こんなはずではと徐々に崩れていく人を多く見ていたため、そうならなければと危惧していました。


 2番に向かうカート内で、カートのナビへのスコア入力を拘り、私が「2人しかいないから入力しなくてもいいのでは?」と言ったものの、やはり入力していました。
 結局、他人のプレーを観察できず同伴者のスコアなど頭に入らないのはもちろん、自分のスコアさえ頭にないままプレーしていることがなんとなく見受けられます。


 以前、最初にラウンドした際は私と同年代か上だと見ていましたが、話をすると年下だと分かります。ただ、それからも私はそれまで通り敬語で話すことにしています。


 2番パー4はドライバーで弱弱しいスライス球でしたがフェアウェーで、7WのようなFWでグリーン手前にショートし、得意の転がしでピン右を抜けたものの50センチ内に付けるナイスパーでした。


 1番2番とパーセーブしたため、幸先良いものですが、まだ序盤なので本当はここから変に調子に乗らず丁寧なゴルフを展開していけばよいものです。


 しかし3番パー4でドライバーショットは弱弱しいスライス球で右の木をどうにか当たらずにクリアしたものの、残り160yほどが残ります。
 ここもFWで打ちましたが上手く当たらず低く転がり、右手前のバンカーまで転がってバン入でした。


 かなり慎重に挑んだバンカーショットは大きく、左エッジからパターで狙ったアプローチはカップ横を抜けて3mほど転がり、この返しを外すダボにしてしまいます。
 本人は「狙って入ったと思ったのに、、、」と悔やんでいましたが、エッジから距離のある下りのスライスラインを狙うのは無謀というもので、せっかく1番2番と連続パーだったのでここは必死になってボギーを取りに行くべきでした。
 この辺りのマネジメントがスコアをまとめ切れない理由では?と感じました。


 4番パー3ではアイアンショットが当たらず大きくショートし、得意の低いアプローチもラフに食われグリーンエッジにショートでした。
 もう一度、低いアプローチでピンに寄せてここはボギーでしたが、得意の低いアプローチはラフがあると距離感が厳しいようで、今後はアプローチの種類を増やす必要があるようです。


 5番パー5はセカンドが右に飛び、つま先上がりのラフから3打目は左に大きくショートしてしまいます。
 残り70yほどを今度はグリーン奥のラフに打ち込み、ここからのアプローチは下り傾斜の難しいものでしたが、上手く転がって1m強に付き、1パットで本人は得意げに「パー!」と申告しましたが、普段は指摘しないけど知り合いなので「ボギーですよ」と指摘すると、気づいたようで「あっそうか、ボギーだ」と言いなおしました。


 ここも偶々、奥からのアプローチが奇跡的に寄っただけで、手前にグリーンオンして2パットのボギーだったら文句のないものですが、奥のラフに打ち込めば、一歩間違うとトリプルもある展開になってしまうものです。


 6番のティー横で前組のプレーを待つ間に「ボギーばかりだ」とボヤいたので、「ボギーを嫌うと神様が怒りますよ。アマチュアはボギーで十分で、ときどきパーを取れば安定して80台のスコアが出ます」と言うと、その時は「それもそうだ」と納得していました。


 ここのティーショットはスライス球で上り坂を上ることはできず、坂の上に飛んだフェアウェー中央の私のティーショットを見て、「あれだけ飛ばせば楽にパーが取れる」と言っていましたが、飛距離が出たといっても楽にパーなど取れないもので、要はセカンドショットの精度とパターの精度が必要であり、飛距離が出たから簡単だと思うこと自体が考え違いというものです。


 ここはセカンドが左バンカー方向で、私はバン入かなと思っていましたが、グリーンに行くとバンカーの右淵を回り込んでレーキで止まるという運があり、得意のアプローチでピンの左2mの上りを残しました。
 すると「これは絶対に入れないと」と呟くのが聞こえ、結果的に肩に力が入ったパットは上体が一緒にヘッドと動き、結果的に上手くヒットできずにショートするボギーでした。


 次のホールでの待ち時間に「『絶対』などと言えば、身体が固まるから言わないほうがいいですよ。入らなくてもボギーだから良しと思って臨んだ方が案外入るもの」とアドバイスしましたが、この忠告は素直に聞いてくれませんでした。


 7番パー4は、スライス球でフェアウェーでしたが、セカンドはミスって手前にショートし、アプローチは5mほどの上りのパットが残ります。
 このパットもしっかりヒットできずにショートするもので、見ていると身体が固くなってしまい、両手に合わせて上体が突っ込むもので、これだとしっかりヒットできなくなり、上りのパットは届きません。


 8番パー3はピン方向に飛んだショットがスライスなので大きく右に切れ、ラフに外れます。
 私がシャンクして大きく右に外したため、余裕がある感じでしたが、私の2打目がピンに付いたため動揺したのか得意のアプローチが大きくショートし、6mほどの上りのパットをショートするボギーにしてしまいます。


 9番パー5は、ドライバーショットはフェアウェーでしたが、セカンドのFWは左の凹みに打ち込み、3打目はグリーン手前にショートし、アプローチは2mほどショートで、このパーパットを外すボギーになりました。


 前半は6ボギー・1ダボのスコア44でしたが、私は「45を切れたから80台のスコアは出せるので、ボギーを中心としたスコアメイクをすればこれからも90は叩かず安定します」と言いました。
 ただ本人は、「今日はパットが決まらない」としきりにボヤいていましたが、自分のパットの打ち方の欠点に早く気づかないと、入るのは偶々になってしまいます。


 すでにナビへのスコア入力は途中で諦めたようで、入力する様子はなく、途中で諦めるくらいなら最初だけ拘るのかが私には理解できません。
 ただスコアカードには書いていたようで、私が「44」と言ったら自分のスコアを数えていましたが、間違いはないようです。


 インの10番パー4のティーショットは大きく左に飛んだものの飛距離が出ないため、左の傾斜でフェアウェーに転がってきます。
 FWのセカンドはナイスショットになり、ピンまで8mほどのナイスオンになりました。ここはバーディーパットをショートし、1mほどを沈めてパーにして、ボギーだった私から初めてオナーを奪いました。(1番の抽選で私がオナーだったためです)


 11番パー3では、かなり自信があるような雰囲気になり、FWで打って大きくショートすると「大きいと思って抑えすぎた」と言っていましたが、私が打ち下ろしだしピンまでの距離でなくエッジまでの距離のクラブを使えば、変に細工せずに済むのにとアドバイスめいた話をしましたが、答えは「寄せればパーだ!」というもので、私は内心でまずパーは取れないと思いました。


 それは低いアプローチしかなく、それでは打ち上げの砲台グリーンへはラフに食われショートするか、直接乗ってオーバーするかしかないためで、案の定見ていると低いアプローチは手前のラフで食われショートし、4番同様に次のアプローチで寄せてボギーにしていました。
 この辺りも、低い球一辺倒では、無理な状況も多くあり、違うバリエーションを増やすことが課題ですが、そういう技術レベルのアドバイスはラウンド中は何も言いません。


 それは現在の技術でも、考えたゴルフをすればそこそこのスコアは出せると思っていて、考え方を変えればよいからです。
 少なくとも、FWで抑えたショットが安定して打てるレベルではなく、なぜ普通にショットしないのか、それは単にピンまで175yの距離なので7Wを持ち、ミスショットでショートしたのが真実かもしれず、だからピンまでの距離でなくエッジまでの距離をしっかり打てばと忠告したものですが、その趣旨は理解されなかったようです。


 12番パー4でも言い訳は「狙った」ですが、私が見てマネジメントが上手くできていないものでした。
 ティーショットはスライスで右ラフで、距離が残ったセカンドは大きく左手前に外しています。
 ここで前組のカートがなかなか動き出さず、離れた私にも聞こえるような「何をグズグズしてる!」という趣旨の罵り声が聞こえてきて、それなりに怒りっぽい性格だと分かります。
 3打目のアプローチはやはり手前のラフで食われ、エッジからパターでカップ横を通り過ぎ、返しのパットをショートするダボにしていましたが、本人は「(4打目が)入ったと思ったのに、、、」とボヤいていて、ここは中央から右手前のピンへは下りのスライスなので、狙うより確実に寄せることが求められるのに、強く打ったツケがダボに繋がっていて、狙うシチュエーションではないけど実際はミスった言い訳だったのかもしれません。


 気が強い一面が見えたので、自分のミスを対外的に認められないタイプなのかなと思い、だったらアドバイスは聞く耳は持たずであり、それからは何もアドバイス的なことは言いませんでした。
 ただ90切りのために応援するため、ボギーでも大丈夫などというだけに留めました。


 13番パー4は、ドライバーショットはフェアウェーでしたが、左足下がりのライからセカンドをミスり手前にショートし、アプローチは今度は奥に転がり、返しのパットを外すボギーでした。
 私は、残りを全てボギーで凌げれば、90切りはできるからと言うと、本人は「そうなんだ」という顔つきになりました。


 自分のスコアは計算しないと分からないため、どうしても途中で無理をしがちになるのが典型的なスコアを崩すパターンで、「80台のスコアだったら満足でしょ!」というと「確かに」というような顔つきになっていました。


 それで少し落ち着いたのか、次の14番パー5で見事にパーオンし、10mほどのバーディーパットをわずかにカップ右に外すパーにします。
 私が「あの距離だったら普通は寄せれればOKと考えるけど、パターを練習すれば狙うことができるし、実際に入ることもある」というと「確かにこれまで1mくらいに寄ればいいと思っていたけど、これは入りそうだった、入れたかった」と言っていて、気分は途端に良くなったようです。


 15番パー4はフェアウェーからグリーン右に外し、近い右奥のピンへは低いアプローチでは寄らないものの、2パットのボギーとなり、私が「目標達成!」と言うと「それもそうだ」と納得していました。
 やはり90オーバーと80台のスコアは大きく違うもので、たぶんこれまではこうしたスコアメークを考えながらのゴルフを経験していなかったはずで、それは自分のスコアをしっかり把握できていないからです。
 12番のダボを打った時点で、残りホールをボギーで凌げれば89で、14番でパーが来たため、ダボさえ叩かなければ88というスコアが出ることを分かり、次もボギーで頑張りましょうと激励しました。


 16番パー4は、ドライバーショットがナイスショットになりましたが、フェアウェーからのセカンドを大きくショートしてしまいます。
 ここのアプローチは中央の凹みにオンし、上りのパットを2打で凌ぎ、目標のボギーゲットでした。


 17番パー3はティーショットが当たらず大きくショートしましたが、セカンドを乗せ、パットを2打で抑え、ここも目標のボギーゲットで気分よく最終ホールに向かいます。
 途中の不機嫌さは解消していて、18番はフォローだと2オンも可能など、ある意味、身の程知らずの話をし始めるもので、私は内心でダボまでは大丈夫だから無理なことはしないでと祈る気持ちでした。


 18番パー4は、2オンどころかドライバーショットはセカンドが280yほども残るもので、セカンドのFWのショットが正面の木の手前に飛んでしまいます。
 残り100yほどですが、木に近く、上は枝が邪魔になり、万事休すかと思いましたが、ここでスーパーショットが生まれます。


 本人が枝の下を抜くと言ったので、この状況ではベストであり、花道まで転がってくれればと思ってみていると、なるほど転がしのアプローチが上手いのが分かるナイスショットでピン方向に花道を駆け上がります。
 私が「ナイスオン!バーディーチャンスかも」と声をかけ、グリーンに上ってみるとピンの左奥6mほどに乗っていました。
 バーディーパットは打てずにショートし、本人は悔しがりましたが、ここをパーにしてスコアは予想外の87というもので、本人も満足そうな顔で「バーディーパットを決めたかった」と言っていました。


 87というスコアは、本人にしては良いスコアのはずだと私は思っていて、納得いくプレーはそう多くなかったものの、ボギーを重ねていけば90切りはそう難しいことではないと分かったはずです。
 技術的には、まだまだのところがありますが、現在のショットレベルでも考え方を少し変えてみると、100叩きはおろか90オーバーのスコアなどそうは出ないものです。


 彼にはスコアメークは良いショットが前提という幻想があるためで、ボギーというスコアを大事にしていけば、安定して80台のスコアは出せることが分かってくれば、一気に80台レベルのゴルファーの仲間入りになるものです。


 途中では、崩れそうな部分もありましたが、90切りが可能だという私の言葉でスコアを計算し、ボギーのスコアで80台が出ると分かり、結果的には好スコアになったもので、途中で本人曰く「狙った」ことでダボを2つ打たなければ、85であり、入ってもおかしくないパットを2~3個決めていれば一気に82~3のスコアになるものです。


 80台のスコアメークには特別なことは必要なく、地道にボギーを取るゴルフを徹底すれば、誰でもできるもので、それができないのは考え方「マネジメント」が無いだけなのです。


 確かに面白味のないゴルフかもしれませんが、こうしたゴルフでスコアを安定させ、自分の技術レベルを上げて行けば、その先に80切りも見えてくるもので、100から一気に70台ではなく、まずどうやっても90オーバーを叩かないゴルフを身を持って知ることができれば、どうすれば無駄なスコアロスを発生させた部分を削ぎ落せるか気づくことになります。


 そんな段階を踏んで、少しずつ前進するのがゴルフであり、それをしないとまぐれで出した好スコアをいつまで経っても更新できない羽目になるだけです。


 今日は長々と文章だけの日記になりましたが、これが90切りの極意と言えば極意なのであり、自分ができることだけを精いっぱい丁寧にプレーするだけです。
 幸い、この常連さんは飛距離がない分、OBや1ペナに打ち込む恐れが低いため、「アプローチの達人」のようなゴルフができるはずで、そこしかスコアを纏める手段がないもので、少しラッキーが続いたからと言って調子に乗らず、丁寧にボギーを目指すゴルフをすれば、きっと80切りも見えてくるはずです。