三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

LPGA最終戦のグリーン

 LPGAツアーの最終戦である「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」は今日から宮崎県の宮崎CCで開幕しています。
 この大会には、今年の賞金ランキング30位までの選手とツアー優勝者のみが出場できるもので、優勝賞金3千万円(賞金総額1億2千万円)を巡って、今年の賞金女王争いが注目されています。


 さてその大会会場の宮崎CCですが、その使用グリーンは今どき珍しい高麗グリーンになっています。
 高麗グリーンは、以前のゴルフ場ではグリーンに使用される一般的な芝でしたが、冬向きのベントグリーンの品種改良で夏の暑さに強いものが出てきたため、一気に高麗芝を使うゴルフ場はなくなってしまいました。


 私が最初にゴルフでレッスンを受けた練習場には18ホールのミニコースがあり、レッスンではウエッジとパターを持って先生とミニコースをラウンドしていました。
 そこのグリーンは傾斜よりも芝目が勝るという癖が強い高麗グリーンで、どう見ても傾斜とは反対側に曲がるグリーンが不思議に思っていました。


 先生が「芝目を読む技術は大事で、傾斜より芝目を優先に」と言っているようなグリーンでしたが、いつのまにか世の中のゴルフ場はベント系のグリーンに変わっていて、芝目を気にするケースはそう多くはなくなってしまいます。


 実は高麗グリーンは暖地系の芝なので、気温が下がると休眠することになり、夏場と冬場の特徴が全く異なる特徴があります。
 その一つが、ベント芝の青みは冬でも変わりませんが、高麗芝は今の時期から茶色く変色するため、コース側は着色することになります。


 九州のゴルフ場はフェアウェーやラフも野芝というケースが多く、高麗芝同様に冬場は休眠して茶色くなるため、フェアウェー部分をグリーン同様に塗装することになります。


 冬の高麗芝が夏とは大きく変わるのが、その速度です。夏場は成長が早く芝目が強いのですが、寒い時期になると休眠することで芝目が弱くなり、その分速度が上がっていくのです。
 高麗芝はベント芝より根が強く、刈り上げも深くできるため、冬場は高速グリーンを作ることができ、速いけど癖もあるという難しいグリーンになるのです。


 今日は結果的に行きませんでしたが、百花園ゴルフ場も高麗芝使用で、夏場は打っても打ってもカップに届かないグリーンが、冬場になると11ftもあるような高速グリーンに変わってしまいます。


 高速なのに、芝目が残って弱ければ芝目で曲がるという難しさがあるのが、宮崎CCのグリーンのようで、賞金女王を狙う渋野日向子プロが9番パー5で2オン4パットのボギーを叩いたようでした。
 ラインに乗せればカップインする確率が高いベントグリーンとは違って、「順目」「逆目」という解説者の言葉がより重要になるグリーン上の戦いが見所です。



 グリーン周りにもティフトン芝が使われているようで、テレビではうかがい知れないショートゲームの難しさがあるようです。
 この大会は予選落ちはないため、優勝に絡まない下位の選手は、ある意味気楽な今日と明日のラウンドになるのでしょうが、今年一年を締めくくる大会で好結果を出したいと虎視眈々と狙っているのかもしれません。


 QTという厳しい戦いが裏ではあっていますが、こうした華やかな大会に出場できることが一流の証でもあり、現在QTに参加している選手の目標であるはずです。
 今日からの4日間、今年最後のLPGAツアーを楽しみたいと思います。