三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

お気に入りの番組

今日は1人予約が流れたので、自宅でゆっくりテレビを見ています。CS放送のスカイAはゴルフ関連番組も多く、ゴルフネットワークやモンドTVと並んでよく視聴するチャンネルになります。


スカイAの番組では、「ゴルフ侍、見参!」というシニアプロがアマのホームコースに乗り込み、9Hのマッチプレーによるガチンコ勝負をするという番組がお気に入りです。


今日の放送では二葉カントリーに高松厚プロが乗り込んでの勝負が放映されていました。


アマはアマらしいホームコースを熟知した攻めと、プロはプロらしい積極的な攻めとのぶつかりで、面白い勝負になりました。


1番パー5でアマが木越えの3打目を1mに付け、幸先良いバーディーで1アップします。
2番パー4はそれぞれセカンドを外したアプローチを寄せきれず、パーパットも外すボギーでドローになりましたが、ここは後で詳しく書きます。


3番もパー5で、ここでプロとアマの攻めにそれぞれ特徴が出ます。
アマはアイアンでフェアウェーに刻みましたが、プロは5Wで積極的に230yを狙い、見事に2オンを果たします。
アマは3打目もグリーンオーバーして大ピンチかと思われましたが、先に打ったプロのイーグルパットが予想外に伸びて2m弱が残ってしまいます。
アマはその後にアプローチして1mに付け、プロが左にバーディーパットを外したのに対し、きっちり寄せ1としてドローにしました。


4番375yパー4はアマが残り155yを7Iで2m強に付けましたが、プロも残り135yを9Iでピンの左2mに付け負けません。
しかし、このバーディーパットを2人とも外してしまい、なんとなくプロに焦りが見えるような気がします。


5番160yパー3でプロとアマの差が出てしまいます。2人ともグリーンオンができず、先にアマのアプローチは4mほど残り、プロはピン手前で打ち上げのアプローチで寄せるのが難しいと見ましたが、上げるアプローチで上手くピンそばに付けOKになり、アマのパーパットはカップに蹴られてしまいます。
これでプロは息を吹き返し、アマは精神的に追い詰められたようです。


6番パー4こそお互いにパーとして分けましたが、続く7番パー3でアマは2mのパーパットを右に外し、プロは1mをしっかり決めてプロの1アップになりました。


アップドーミーになった8番パー4では、プロの長いバーディーパットがカップ傍に寄りコンシードされた後のアマの6mのパーパットは決まらず、結局プロの2エンド1で勝負が決まりました。


前半はアマチュアの健闘が光っていましたが、それを支えたのがキャディーの存在です。
プロにはハウスキャディーが付いていましたが、アマには同じクラブのメンバーらしき人が付いていて、その声がマイクに拾われています。


2番のパー4でプロがフェアウェーキープしたのに対し、アマは左の深いラフに入り、先に打った7Iでのショットがトップ気味に当たり距離が出ませんでした。
しかし、打つ前にキャディーをしている人がグリーンオンは目指さず目標を手前と指示していて、トップでの当たりでも「よしよし、大丈夫!」と声を掛けていました。


たまたまプロのセカンドは距離感が合わなかったようで手前にショートし、アプローチも微妙な距離となりパーパットを外すミスのボギーになったため、結果的にはキャディーの指示する戦略が功を奏した感がありました。


もし1人だけの戦いであったら、セカンドのミスで大きく落ち込むシチュエーションでしたが、キャディーの励ましでその後は自分がやれる範囲のプレーをすることで、プロの油断を引き出したようです。


それが続く3番パー5における、プロの2オン3パットに対する4オン1パットという、プロからしてみれば「騙された!」的なドローに繋がったようです。


惜しかったのが4番パー4で、それぞれ2m前後の絶好のバーディーチャンスに付けましたが、アマが左に外してしまい、ここが結果的に勝負のターニングポイントでした。
プロはパットの調子が悪かったようで、なかなか微妙な距離を決めきれませんでしたが、タラレバですが、もし4番で先にバーディーパットを決めていれば、プロの焦りは大きくなったはずです。
もちろんプロが入れ返すことも当然あったのですが、プロに「バーディーでも取れなかった」と思わせる効果は絶大で、マッチプレーはこうした心理戦でもあるのです。


結局、5番のパー3ではアプローチの技の差で勝負が決した感がありました。たぶん、アマもキャディーもプロの球の位置からピンに絡ませるのは難しいとメンバーとして知っていたからこそ、アマのアプローチの場面では無理しない選択をしたようにみえました。
ここまで1アップなので、このホールも悪くてもボギーで分け、もしかするとパーパットが決まれば勝ちという意識が働いたのかもしれませんが、ここはプロがプロたる所以の絶妙なアプローチを見せてくれました。


勝負はカップインまで分からないというマッチプレーの鉄則を忘れ、ストロークプレーの時と同じように守りの意識に入ったことが、プロの技によってその目論見が大きく崩れてしまったのです。


アマチュア同士なら当然の戦略だったのですが、ここはもっと積極的にピンに突っ込み、プロのアプローチにプレッシャーを掛けるべきでした。
アマが緩んだため、プロからしてみれば反対にチャンスになり、土壇場でのプロ意識が発揮できたようです。
アマの精神的動揺は見て取れ、編集の関係でキャディーの声もカットされたのか分かりませんが聞こえず、アマのパーパットのリズムは若干早かったようで、結果は強めに打ってしまってカップに蹴られてしまいました。


アマもプロもマッチプレーはなかなかプレーする機会は少なく、どうしてもストロークプレーの延長でプレーしがちです。
そのため、18ホールを見通したプレーをストロークプレーでは行い、ピンチではボギーで凌ぐ場面も出て、2番のようなケースも多々あるのです。


しかしマッチプレーでは、1ホール毎の勝負であり、そこでの戦略にはストロークプレーとは違ったものが時には必要です。
マッチプレーはどうしても相手を見ながらのプレー(遠球先打)になるため、相手がミスすればチャンスだと思って自分もミスが出るということがアマチュアの試合では多く、2番のプロがセカンドをダフってショートしたのが典型的な相手のミスに付き合ったというケースです。


人間である以上、感情の起伏はあり、「このホールは取れるかも」と思った時が実はピンチであり、相手のショットやパットはどんな難しいものであっても「カップインする」という意識で見ていることが鉄則なのです。
そう思っていれば、実際にカップインしても動揺は抑えられますが、内心で「取れるかな」と思っていて相手のスーパーショットが出るとほぼ立ち直れなくなります。


ゴルフは自然との闘いですが、マッチプレーは相手との戦いにもなり、そこには見えない心理的な駆け引きが出てくるのです。
序盤はわざと2mのパットをコンシードして、勝負どころで1mをOKしないということもあり、相手からするとかなり神経のエネルギーを減らすことになります。


ゴルフは体力もですが、神経のエネルギーも大事なスポーツで、ストロークプレーでも神経を使わない「お先に」のパーパットを打てていると疲れが溜まりません。
微妙な距離のパーパットを打ち続けると、そのうちにエネルギー切れになり、ストロークプレーでも突然崩れることは良くあるケースですが、マッチプレーではその相手の心のエネルギーを消耗させるように心がけることが勝つ秘訣なのです。


もちらん、エチケットに違反するような相手のプレーを邪魔する行為などはできないため、自分の好プレーで相手にプレッシャーをかけたり、相手のミスで「ホッとする」という油断をしないような心構えを努めているべきなのです。


3月はホームコースの三大競技の初戦になる社長杯が開催される時期です。予選はストロークプレーですが、予選通過者のベスト8からは社長杯のみマッチプレーによるトーナメントという形式になるため、まずは予選通過を果たし、マッチプレーを戦ってみたいものです。


マッチプレーは私は好きですが、その理由は叩いてもそのホールだけのもので、スコアは関係ない競技だからです。
20年ほど前に「あつまる阿蘇赤水GC」の社長杯の前身である「キャプテン杯」に2回出場した経験があり、初出場で初優勝でしたが、連続優勝を目指した翌年のマッチプレーの1回戦では苦い経験があります。


14番まで1アップで来ていて、15番パー4でセカンドをピンそば2mのバーディーチャンスに付けました。
相手は当時の「5下」の上級者でしたが、セカンドをグリーンオンできず「勝てる」と思ってしまったのです。
相手はアプローチを1mに寄せましたが、悪くても「分け」だと思って打ったパットが左を抜け、相手がパーパット決めた後の短いパットを左に外してしまったのです。
「勝てる」と思ったホールを落としてしまい、これでイーブンに戻ります。


続く16番パー3でも私がピン左8mにオンし、相手は手前からのアプローチをピン奥5mに乗せました。
ここでも「このホールは取れる」と思って、バーディーパットを無理せずに寄せようと緩み、右に1m切れてしまいます。
相手のパーパットは下りの難しいラインだったので、ボギーだろうと思っていたところを決めてこられ、それに動揺してまた1mを外してしまいました。


これで1ダウンにあっという間になり、勝てると思ったホールを2ホール連続で落としてしまいました。
続くアップドーミ―になった17番パー4では、相手がセカンドを乗せた後に右のバンカーに打ち込み、バンカーショットはカラーにショートし、これで諦めてパターで打てばまだボギーの可能性はあったのに、持っていたウェッジでざっくりしてしまい、ギブアップしました。


終わって相手から「なぜパターで打たなかったの?ボギーで凌げていれば、自分は2段グリーンの下からだったので3パットもかなりの確率であったのに、、。」と慰められましたが、15番16番と勝てると思ったホールを落とし、かなり精神的にダメージを受けていたため、そうした冷静な判断はできず、セカンドを外した時点で「負けた」と思っていたのです。


途中では気が緩み、最後は終わる前に諦めるという最悪なプレーをしてしまい、それから二度とキャプテン杯に出ることはありませんでした。
その上、このことからショートパットが打てなくなり、簡単なアプローチで身体が思惑と違った動きが出るというイップス状態になってしまい、競技ゴルフから遠ざかってしまいます。


その後は、細々とゴルフは続けていましたが、普段のラウンドでもアプローチが全く打てなくなり、とうとう一時期はゴルフをやめてしまっていました。
もちろん、この時期は仕事が忙しかったり、周りにゴルフをする人がいない職場に転勤したという理由もあったのですが、「シングル者」としてスコアを纏められず、周りからどう思われるのだろうという自分自身の勝手な思い込みもあったのです。


そのためメンバーコースの月例などにも行くことができず、とうとう1つのメンバーコースからは退会してしまいます。


4年前の退職を機に、お楽しみゴルファーとしてゴルフを再開しましたが、赤水に10年ぶりに復帰して、久しぶりにマッチプレーをやってみたいと思い、2年前の社長杯に参加したのです。
このときは、36ホールのマッチプレー決勝で相手の方の素晴らしいプレーにどうすることもできず、8アンド7という大差で負けてしまいました。
前半の18ホールこそ1アップでしたが、後半の18ホールのアウトで相手の方がバーディーを量産され、パーでも勝てないという展開になり、あっという間に大差を付けられてしまいました。


昨年はマッチプレー1回戦で今年度もクラチャンを取った上級者に17番のバーディーで
1アップとして逃げ切り、その勢いで準決勝・決勝と勝つことができました。
その上、翌月の理事長杯でも予想外の優勝を果たし、他のメンバーから「3冠のチャンスだ」と言われましたが、選手権では思ったゴルフができず、4位に終わりました。


今日はテレビのマッチプレーを見ながら、昔のこと思い出し、延々と書いてしまいました。
謙虚にゴルフに向かわないと、大きなしっぺ返しがあることを肝に銘じ、今年の社長杯にはまず予選通過を目標において参加することにします。