三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

不調のラウンドが続く小橋絵利子プロ

LPGAツアーの第5戦「ヤマハレディースオープン葛城」は静岡県の葛城ゴルフ倶楽部山名コースで昨日2日目が終わり、応援している小橋絵利子プロは通算7オーバーの61位タイで予選落ちしました。


これで今季のツアー5戦全てで予選落ちという結果になっていて、不調が続いているようです。


今年からリランキング制度が取り入れられ、6月21日~24日のアースモンダミンカップ終了後の賞金獲得額で後半の出場権の見直しがなされます。
昨年まではQTランキングで年間の出場権を小橋プロは得ていましたが、今年からはQTでの出場権は前半のみに限定され、前半で賞金額を積み上げていなければ、後半のツアーへの出場資格を喪失します。


前半戦は残り12試合なので、どこかの試合で上位に入らないと、後半の出場はかなり難しくなります。


実際に小橋プロのラウンドを見ていないので、何が不調なのか分かりませんが、今週の試合でのスタッツ(記録)を調べてみました。
比較したのは、この大会で首位に立っている菊池絵里香プロです。


まずフェアウェーキープ率は、初日が14ホール中9ホールで2日目が14ホール中11ホールです。
この数値は偶然にも実は菊池プロと2日間ともに全くの同数です。


菊池プロは5アンダーで首位に立っていて、小橋プロは7オーバーで予選落ちですが、フェアウェーキープ率は全く同じで12打差ということに不調の原因が見えてくるようです。


この大会は3番ホールと18番ホールでドライビングディスタンスを計測していて、小橋プロは13番が231yと228y、18番が251yと227yになっています。
菊池プロは、13番が224yと226y、18番が249yと241yとなっていて、ここでもそう大きな差はありません。


パーオン率を見てみると小橋プロは初日・2日目ともに18ホール中9ホールがパーオンになっていますが、菊池プロは初日が10ホール2日目が11ホールと、わずかに上回っています。
サンドセーブ率は、小橋プロは初日1/2、2日目1/4となっていて、菊池プロは0/1、1/2と数字上はそんな差はなさそうに見えますが、ここに小橋プロの不調の原因が垣間見えます。


サンドセーブ率ではなく、バンカーに入れた回数が問題なのです。
菊池プロは2日間で3回バンカーに捕まり、うち1回をパーで凌いでいる計算ですが、小橋プロは2日間で6回もバンカーに打ち込んでいます。
2回リカバリーしていても、4回はリカバリーができていません。


つまり小橋プロの不調の原因は、セカンドのアイアンショットではないかと予想しています。
パット数は、小橋プロが初日29パットで2日目が31パットですが、菊池プロは初日2日目もともに26パットです。


パット数だけで60パットー52パット=8打差が付いてしまっている計算です。


パットが決まりやすいのはセカンドなどでカップ傍に乗せた場合と、アプローチを寄せた場合などですが、パーオン率が5割だとアプローチで寄せなければパーセーブは難しくなります。
つまり、小橋プロが不調だったのは、セカンドなどでグリーンを外し、バンカーに入れてパーセーブできないか、アプローチで寄せきれなかったかだと推測します。


どちらにしてもアイアンショットが良くないと数字からは見て取れます。


ドライバーショットの質はそう変わらないのに、大きくスコアに差が付くのは、ショートゲームの力の差になります。
先日のステップアップツアーで実際にプロのゴルフを見ていると、プロはグリーンを外した時にしっかり寄せ1でパーセーブ出来ているけど、プロテストに通らない選手は寄せ1がなかなか取れていませんでした。


この寄せ1の大元はパット力で、プロは厳しい距離もしっかりヒット出来てカップインし、プロになり切れない選手はせっかく寄せたチャンスを上手くヒット出来ないミスパットで外すというパット力の差が見て取れました。


小橋プロは元々ショートゲームは上手いプロですが、そのショートゲームが上手くいっていないようで、その上手くいかない原因はアイアンショットの不調からかもしれません。


アプローチが寄らないからグリーンを狙うショットに重圧がかかり、余計にミスを引き起こすという悪循環にハマっているのかもしれません。


あまりに思い通りのショットができないなら、思い切ってツアーを休み、ミニキャンプでも張ってショットの調子を取り戻すことも必要です。
結果を出せない焦りから、ますます調子を狂わせるラウンドを繰り返すくらいなら、休養も悪い選択ではありません。


原点に帰り、一つ一つの基本をチャックしてみると、ほんのちょっとしたことでまたショットの正確性が出てくるはずです。
きっと何か、例えばボールの位置のほんのわずかなズレからもショットのミスは引き起こすことがあり、基本に戻ることは大事なことです。


失うものは何もないと開き直る意識も必要です。守ろうと思えば思うほど、身体は萎縮するものです。
キツイ時期だとは思いますが、まず基本に戻るのが実は不調を脱する一番の近道になります。
頑張れ!小橋プロ!