三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

難しいことは考えない

 4月に入り、日中は急に夏近しという雰囲気で外は暑いくらいで、車であればエアコン冷房を行わないと、車内は暑くてたまらない状況です。


 先に「押すのか引くのかどっちなんだ! - 三重苦ゴルファーの日記」という内容で日記を書きましたが、これはゴルフスイングにいろんな理論があって、中には真逆のことを言っていることもあり、どっちなの?と疑問を持ったからです。


 私が思うに他と同じことを言ってもたくさんのレッスン番組があるYouTubeの中では埋没してしまい、目標の視聴者数を稼ぐことが出来ないため、少し毛色の変わった理論を主張するのは視聴率アップの戦略として考えてみれば当然といえば当然です。


 私はゴルフスイングに普遍的な理論などなく、その時に成功しているゴルファーを見本にし、その打ち方を分析して理屈付けしているだけで、対象者が変われば理屈も変わってしまうと思っていて、ゴルフの歴史から見てもそれは残念な事実だということです。


 個々人毎に身長も体重も違い、基礎体力や筋力も全く違うのにほぼ重さや長さが等しい(身長・体重の違いに対しての割合として差が小さい)ゴルフクラブを振って、同じように結果が出せるわけがないと思っている部分もあります。


 熊本出身の上田桃子プロは横田プロのYouTubeの番組で、横田プロから「流行りのスイングについては?」と問われて「最近のスイングには興味ない」と答えていて、逆に「ベンホーガンのスイングがいい」と言っているほどで、新しい理論だからと飛びつかずブレない姿勢は見習いたいものです。


 そもそも論として、一般アマチュアがスイングに拘って何を目標にしているかという点も疑問で、ゴルフが新体操やフィギアスケート・アーティスティックスイミングなどのような採点競技だったら分かりますが、ゴルフスイングはスコアメークのための手段であり、入り口の段階で「あ~だ、こ~だ」と言っても先には進めません。


(ゴルフスイングは当たり前ですが、採点競技ではありません)


 巷のYouTube番組は答えが無いことにあれこれ屁理屈を付けて、迷えるゴルファーを騙して金儲けしたいのではと思うほどで、迷えるゴルファーは訳の分からない理屈を理解しようとする時間があるなら、打ちっ放し練習で一球でも数多く打った方が効果的です。


 中には、ゴルフスイングとは遠く離れた動きの練習を無理やり結び付けて推奨するものもあり、そんなことに時間をかけるくらいなら、いっそのこと他の競技を経験した方がずっと良いのではと思っています。


 アベレージゴルファーの勘違いの一つが、スイングの再現性を高めるとスコアは良くなるという誤解ですが、「再現性」=「常に同じスイング」という意味なら、再現性を高めればミスが多くなるのが当然です。
 だって、再現性を高めて同じ打ち方しかできない場合、実際のコースではライに合わせて様々な打ち方が求められるため対応できないことになってしまうわけで、コースでは再現性など一つも要求されないからです。


 これは野球のバッティングで考えれば分かりやすく、投手がど真ん中の打ち頃のストレートをいつも投げてくれば再現性の高いスイングでは打てますが、タイミングを狂わせる緩急を付けたり下方向や左右に曲がる球を投げられると、一点でしか合わせられないスイングでは対応などできません。


 いろんな球に対応するスイングは「再現性が高い」とは言わず、「柔軟性がある」と表現するもので、ゴルフスイングでも柔軟性があるスイングでないと、平坦な打ちっ放し練習場ならいざ知らず、コースでは全く対応できなくなるのは当然です。


 そういうと「ティーショットは常に平らな場所だ!」と反論されそうですが、ティーイングエリアを練習場のような平坦だと思っているうちはヘボゴルファーであり、実際のコースでは厳密な意味での「平坦」など皆無なのです。


 つまり再現性を高めるのではなく、柔軟性、言い換えれば臨機応変なスイングが出来ることを目指すべきで、巷のアベレージゴルファーは真逆を目指すからいつまで経ってもスコアの面では上達できないのです。


 また、考えてみれば当たり前の話ですが、ゴルフのスコアはショット36打とパット36打で構成されていて、いくらショットの最初の部分だけ練習してもスコアアップに繋がらないことは明白です。


 目指すスイングは、臨機応変にライに合わせて変えられるスイングですが、大きくフォームを変えたと自分では思っても、傍目では変わった部分が分からないのがゴルフスイングであり、様々な打ち方を出来るようになれるまでには、考えるほど甘い道ではありません。


 私は各人が自分の好きなようにスイングして球筋を決めればよいと思っていて、飛距離が必要なプロになりたいのであれば別ですが、趣味として楽しむゴルフだったらスライスでもフックでも良いので大きく球を曲げてグリーンを目指すべきだと思っています。


 80台のスコアや70台のスコアは、決してスイング練習では生まれず、真っすぐ300y飛ばせても最後の1m内のパットを外せば同じことなのです。
 プロでも困難な真っすぐに300yショットを打とうと練習するより、1mのパット練習をした方が、どちらがスコアアップに有効かは自明なもので、お金もかからず手軽に練習できる部分なのにと私は思っています。


 先にも書きましたが、自分が好きなようにスイングして出る球を持ち球とし、右に曲がるなら左方向へ、左に曲がるなら右方向を狙って打てばよく、カップに近づくほどミスは許されなくなるので短い距離のショット練習だけはしっかり行っておくことです。


 ドライバーで大きくスライスする人が、ウエッジでスライスを打とうとしても曲げること自体が大変で、パターだったらスライスに曲げたくても曲がるはずはありません。
 曲がるからと悩むくらいなら、曲がらないクラブを重点的に練習すれば済むことです。


 多くても1ラウンドで14回しか使わないドライバーショットの練習に多くの時間を費やすくらいなら、30yのアプローチ練習の方がスコアメークのためには有効で、なぜそんな簡単なことが分からないのかが私には不思議な話なのです。