三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

誰でもミスをするのがゴルフ

 今日の熊本はどんよりした空が広がり、昼前から雨になっていて、まだ梅雨が続いているような雰囲気です。
 6月中に梅雨明け宣言は出たものの、今日は停滞前線が日本の南海上にあり、例年だったらこれから前線が北上して大雨が降り、その後に梅雨明けになるパターンになるものです。


 9月に梅雨明けの時期については見直しがあるかもしれず、その頃の天候状況では仕方なかったものの、やはり6月の好天は「梅雨の中休み」と昔から言われていた現象なのかもしれず、判断の誤りを認めて「6月中の梅雨明け」は間違いだったと見直しされることもあり得ます。


 今年の梅雨明け宣言がミスとまでは言わないものの、どんなに優秀なプロでも人間なので間違いはあるものです。
 それはゴルフでも言えることで、ゴルフがミスをするスポーツである以上、毎回ミスなしにラウンドするのは世界トップクラスの選手でも絶対に無理なことです。


 現在、今年のメジャーの最終戦になる全英オープンが開催されていて、私はゴルフネットワークで視聴していますが、残念ながら日本の松山プロはムービングサタデーの3日目はスコアを崩し、通算3オーバーの80位に沈んでいます。


 トップはノルウェーのビクトル・ホブランと北アイルランドのローリー・マキロイの2人が16アンダーで並んでいて、3位タイとは4打差を付けていますが、最終日もこのまま終えるとは思えません。
 それは、ミスは必ずあるというゴルフの難しさで、一歩間違えれば大叩きに繋がるのがゴルフだからです。


 今回のオールドコースで開催された1978年の全英の3日目、トップタイで17番を迎えた中島常幸プロはポットバンカーに掴まり、脱出に4打かかりこのパー4のホールで「9」というスコアになって優勝争いから脱落しました。


 ちなみにこの頃のSWは56度だったそうで、フェースを開いても出なかったと後日中島プロが言っていたそうです。
 もし当時60度のSWがあれば出ていたとも言っていて、用具の進化でポットバンカーを克服するプロも多くなっていますが、要はボールの位置次第で難易度は変わり、壁に近ければどんなプロでも一度では出せないものです。


 その後、この17番のバンカーは「The Sands of Nakajima」日本では「トミーズバンカー」と呼ばれるようになり、2000年大会の最終日、タイガーウッズと同組だった最終組のデビッド・デュバルがこの「トミーズバンカー」に掴まり、やはり脱出できずにこのホールで「8」を叩き、タイガーの初優勝に繋がりました。


(トミーズバンカーではないけど、ポットバンカーからのバンカーショットの様子)


 2015年には松山プロもこのバンカーに掴まり、やはり1回で脱出できずにスコアを落としていますが、今大会でも3日目に掴まったもののナイスパーで凌いでいます。


 もともとオールドコースはスコアが出やすいコースだと言われていて、今回の大会も3日目が終って16アンダーとスコアが伸びているのがその証拠ですが、一歩間違えればこうした罠があるのが特徴で、トッププロがバンカーから脱出できないほどの「入れてはいけないバンカー」だということです。


 ネットにはPGAの動画が沢山あり、私は時々見ていますが、ゴルフの中継では優勝争いをしているプロのミスは映されることがありますが、そうでないプロのミスはほとんど紹介されません。


 しかし、YouTubeの「Best of "Golf is Hard" from 2021」を見ると、ミスなどしなさそうなトッププロ達がアマチュアのようなミスをしている光景を見ることができます。
 シャンクしたりチョロを打ったりはもちろん、パットでグリーン外に落とすこともあり、通常だったらそうしたミスをするプロは上位に行けないから中継では紹介されないだけですが、どんなトッププロでも人間だということが分かります。


 我々は、トッププロの凄いプレーを見て、到底及ばない別次元のゴルファーだと思いがちですが、それはたまたま中継が素晴らしいショットを写すためで、頻度は少ないものの珍プレーや凡プレーもその陰には生まれているものです。


 ただ我々とは違い、アマチュアは珍プレー・凡プレーの中に、数少ない好プレーが稀にありますが、プロはその比率が逆だということで、プロであってもミスをしないことではあり得ません。


 プロはスコアを伸ばすために「攻める」から反動でピンチになるものですが、もともとオーバーパーのスコアであるアマチュアは攻める必要などなく、守りのゴルフに徹すればスコアは大きく崩さないものです。
 それなのに、テレビで映る好調なトッププロのゴルフを真似してしまうから、スコアを崩す罠にハマり、そこからのリカバリー力もないから大叩きするものです。


 要は、技術力がないアマチュアがプロを真似たマネジメントをすること自体が大きな間違いで、自分のレベルを知り、無理なく打てる範囲でコースマネジメントすることが、結果的に安定したスコアになります。
 これが「頭を使う」ゴルフであり、巷の多くのゴルファーに足りない部分だということです。