三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

惰性のラウンドに何かヒントが垣間見える

 昨夜は阿蘇内牧温泉にある阿蘇五岳ホテルに宿泊していましたが、朝7時45分にチェックアウトし、10分ほどで阿蘇ハイランドに到着しました。


 昨夜は11時に就寝しましたが、0時半頃に吐き気がして目が覚め、少し戻してしまいます。
 悪いものを食べた記憶もなく、というか外食は昼御飯だけで、それが悪かったらそんなに時間が経って症状が現れるはずもなく、結局夕食に食べたおにぎりかカップ麺くらいしか思い当たることはなかったものです。
 そのまま眼が冴えて寝付かれず、五岳ホテルはVODの無料視聴ができるため邦画の「フードラック」を見てしまいます。


 「フードラック」はダチョウ倶楽部の寺門ジモンの初監督作品になる「焼肉映画」で、EXILEのNAOTOと女優の土屋太鳳が主演を務めています。
 内容自体はどうってことのない映画でしたが、とりあえず時間は潰れ、明け方になって「うつらうつら」し始めました。

 今朝は野外駐車のフロントガラスも凍ってはおらず、ハイランドに着いても練習グリーンは全く霜は見えず、昨日より暖かい感じでした。

(気温は5℃ほどありそうで、この時期としてはかなり高めです)


 今日の同伴者はいつもの「アプローチの達人」との2サムに、50歳代と60歳代の方々が入る4バッグでした。
 9時スタートでしたが、40分前には全員が揃い、前の組に続いて10分前にはスタートができました。


 昨日もそうでしたが、何か情熱が湧かず、ただ各ホールを淡々と消化するもので、達人も同様なのか、前半途中では「止めようかな」と言い出すほどでした。
 待ち時間に達人から「今日はやる気が出てる?」と聞かれましたが、「何も目標もないし、全く出ません」と答えると、「自分も同じだけど、あなたはエージシュートという目標があるじゃない」と言われるものの「まだ4~5年早いです」と答えましたが、その時期になっての達成さえ今は危ぶまれるものです。


 今日の同伴者が2人共飛距離の出る方々で、50歳台前半の方にはFWのティーショットにも負けるほどで、フロントティーから打つ達人はほぼセカンドオナーになってしまい、それにもやる気を失ってしまったようです。
 そうはいっても、昨日はショートホール全てでバーディーゲットしていましたが、今日はロングホールを4ホール中3ホールでバーディーとしていて、やる気は無さそうでも決めるところはきっちり決められるものです。


 我々2人がやる気無さそうなゴルフを展開していたためか、他の2人は2人だけで話されることが多かったのですが、それは私がいつものように3番バッターに固定してもらい、カートのナビで前車との距離を確認する役目をしていたため、ティー付近では必然的に2人だけになったことも理由でした。


 ハイランドの16番パー4は右ドックのHDCP1の難ホールですが、60歳代の方はドライバーで前組に打ち込み、50歳台の方は左バンカー手前までFWで届いていました。
 最初は左バンカー手前の球が60歳代の方の球だと思っていて、「届いてないから大丈夫です」と言っていたものの、結果はそのはるか先のラフにあり、左バンカーの先付近にあった前組のカートより先だったので完璧に打ち込んだことが分かります。
 いくら打ち下ろしのフォローであっても330yは飛んでいて、これまで見た中では最長の飛距離でした。


 17番はパー3で近くに行けなかったので18番ティーにいた前組に謝りに行かれましたが、前組のおじさん3人も「ティーショットでしょ?凄い当たりでしたね」と怒るより呆れていて、ご本人は「たまたま風に乗ったようです」と謙遜されましたが、「いやいや実力がなければあそこまで飛びませんよ」と自分たちの3打目地点より飛んだショットに驚いていたようです。


 ただそこまで飛ばせても、結果はダボとボギーだったのが愛嬌で、ショットがスコアに結びつかないのはマネジメントやショートゲームがもう一つだったためです。
 特に50歳代の方は、飛距離は出るのに2打目以降のアイアンやアプローチ・パットが酷く、ずっとパー無しゴルフで、4番パー3に至っては左の凹みから右の凹み、次は左の1ペナ、続くアプローチは尺取虫のように刻み、最低でも10打はかかっていました。


 達人も「飛距離は出るけどたぶん練習場で平らなライからしか練習していないから傾斜からは打てないみたい」と言っていて、まさしく練習場シングルの感があり、グリーン上でも下りをノーカンで打って、達人が「出ちゃう!」とつい声が出るほどでした。


 ただ見ていて、たぶん2人は我々より飛距離が出ることで優越感はあったはずで、アベレージゴルファーに多い「飛距離=上手い」という考えだったものでしょう。


 昔は「飛ばしてなんぼ」と思っていた時期が私にもあり、その頃はスコアはともかくゴルフが楽しかった記憶があります。
 スコアを纏められても飛距離が出ない人には尊敬の念が湧かなかったほどで、100切り出来ない頃に職場のコンペに参加し、80台のスコアを出す人が全く飛距離が出ない人だったので、私のような初心者同士で馬鹿にしていたほどです。


 当時の職場は職員数が150人ほどいて、定例コンペも当時で100数十回ほど続いていたもので、職員以外にも退職者や関係者も多く参加し、シーズンオフなどには時々はOBであるプロ野球の現役選手も参加するほどでした。


 私はその職場のコンペに誘われ参加するためにゴルフを始めたもので、最初にゴルフを教えてくれたのも私よりわずかに先に始めた初心者でしたが、2人共遠くに飛ばせる人が上手い人だと勘違いしていたものです。
 練習場でも、とにかくクラブを振り回し、200y先のネットのどの辺りに当たるか競い合っていましたが、方向や当たる確率などは全く無視で、とにかくより遠くに飛べば満足していたものです。


 飛距離が出せる人は、当時はもちろん今でも一目置かれるものですが、最近は飛距離が出せる方のセカンド以降のプレーにも注目していて、スコアが纏まらなければ練習場シングルだと思っています。
 今日の2人も典型的な練習場シングルで、60歳代の方は最初は無難にスコアを纏められていましたが、いったん崩れると大叩きのホールが多くなってしまいます。


 それでも、楽しそうな雰囲気で、2人で飛距離を競い合いしていたように見え、スコアに拘らず、飛距離だけ求めるドラコン的なゴルフもあってもいいかなと思ってしまいます。


 最近は、ゴルフをする意味が分からなくなり、何が楽しいのだろうと思うほどで、そこにこうした初心の頃の単純な楽しさを見せてくれた同伴者の出現は、ある意味ゴルフの神様が何かヒントを示してくれたのかもしれません。


(最終ホールだけ2人に負けないようにドライバーをしっかり振り、久しぶりに2オンを果たしますが、8mのイーグルパットはショートしてしまいます)