三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

スライス球はダメ?

 現在は17日の15時前ですが、台風14号の影響は急に始まり、それまで少しの雨は降っていましたが一気に風雨が強くなりました。
 何も台風への準備はせずにいましたが、慌てて濡れたら困る電動モーター式の草払い機やで延長コードなどを玄関内に入れ、電動耕運機には雨予防の袋を被せました。

 14号は勢力もたいしたことがなく甘く見ていたのですが、台風は台風であり油断は禁物だということです。
 通過するまでの数時間ほどは、雨風が増加することも予想され、速く通り過ぎて欲しいというものです。


 さて、ゴルフでは「スライス球」は何となく嫌われる球筋ですが、本当にダメな球筋なのでしょうか?


 スライス(slice)の意味は「切る」というもので、例えばテニスで「スライス」と言えば、立派なストロークやサーブの種類の一つです。


 私は20歳代後半から30歳代前半はテニスに嵌っていて、所属クラブで初心者に指導したり、高校のクラブでも生徒に指導していた時期があります。
 当時はストロークは「トップスピン」を打つことが流行りでしたが、トップスピンに対応するにはスライスが有効で、上からラケットを振り下ろして打つスライスは、相手の球の威力を上手く利用して返球することができるものです。


 スライスは守りの打法と思われがちですが、打ち方次第で大きく変わります。


 ラケットの先端を落として打つと、カット打ちになってしまい、球が浮き上がり易くなり、バウンドも逆回転がかかって止まる球筋になりますが、ラケットヘッドを立てて打つと、スピードのある直線的な打球になり、バウンド後も滑って相手に食い込むような威力がある打球になります。
 ただ、打球の安定性ではトップスピンの方が、卓球で言えばドライブボールのように威力がある球を安定して打てるもので、威力のあるスライスは直線的な打球になるため、それだけコントロールが難しいというものです。


 テニスのサービスは、ファーストサーブでは威力のあるフラットサーブや、左に逃げていく(右利きの場合)スライスサーブを打ち、セカンドサーブではスピンサーブを打つことになりますが、ここでも「スライス」は攻めの言葉でゴルフのようなマイナスイメージはありません。

       

  

(私のイメージですが、スピンサーブはラケット面を下からボールの後ろを擦り上げるように打っていました。スライスサーブは球の右横を少しラケットを上方に持ち上げながら厚めに切る感覚で打っていました)


 なぜゴルフで「スライス」が忌み嫌われるのか、それは飛距離が出ないことが一番の原因です。
 カット軌道で打たれた打球は、右回転がかかり、右に切れて行きますが、地面に落ちた後の球には逆回転がかかるため、転がる量が少ないものです。


 そのため、飛距離に悩むゴルファーにとっては、キャリーもランも出ないスライスは嫌われるのですが、反対にグリーンを狙うショットでは無駄なランが無い分、計算通りのショットになりやすいものです。


 理想は、距離が欲しいドライバーやフェアウェーウッドなどはドロー系の球筋で、グリーンを狙うアイアンはフェード系の球筋で打てることが理想ですが、なかなか思うように打てないのがゴルフのショットです。
 それは球とヘッドの固いもの同士の衝突による球離れが速いためで、テニスの場合はストリングスに球が食いつくため、それなりのスピンを効かせることが可能になります。


 球の回転を重視する競技が卓球で、柔らかいプラスティック球と摩擦係数が高いゴム系のラバーで様々な方向への強烈な回転を掛けることが可能になります。


 昨日のラウンドで大分から来ていた50歳代の方のショットが全てフォローを取らないショットでしたが、アイアンはともかくドライバーでは弱弱しいスライス球しか出ず、もっと振り切らなきゃと思って見ていましたが、さすがにアドバイスすることは憚られ黙っていたものの、内心で「もっと振れ!」と思っていました。


 本人は「なんで右しか行かないのだろう?」と首を捻っていましたが、当ててお終いのショットでは飛距離は出るはずはなく、私より3~50yは飛んでおらず、さすがに200yも飛ばない右へ曲がるスライス球では厳しいだろうなというものです。


 しっかり振り切るスイングを覚えると、スライスがフェードに変わり、距離も大きく伸びるはずですが、本人は今でも振っているつもりなので気づくことは一生無いでしょう。


 最近、気が付いたことがこの方のショットのように振り切らないとスライス球が出やすいということです。


 阿蘇ハイランドの3番パー4は、右に大きな木があり、左には2つのフェアウェーバンカーがあるため、ティーマークが右に振ってある場合は左バンカーを狙ってスライス目に打つ必要があります。

(画像では分かりにくいものですが、白ティーは右にある場合もあり、そこからはバンカー方向にしか打てません) 

           

 右ティーの時は、左バンカーを狙ってフォローを取らない(フェースを返さない)ショットをするとスライス目になりますが、フェースを開きすぎると大きく曲がったり、そのまま真っすぐ右に出たりするため、塩梅が未だによく分かっていません。


 ただこの打ち方が正しいスライスの打ち方なのかはよく分かりませんが、私の場合はこうやるのがスライスを打つ方法だということです。

(「スライス」で検索すると、マイナスイメージの言葉の記事しかヒットしません)


 スライスも必要な球筋であり、ダメだというショットではないはずで、「悪の権化」のような嫌われ方は私には心外なものです。