三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

愛すべき「困ったチャン」の同伴者

 先日25日の阿蘇ハイランドの同伴者には、私が「困ったチャン」と勝手に名付けた常連さんがいました。
 前回は2サムで回り、本人のボヤキ癖に業を煮やし、終わって温泉の中でいろいろアドバイス的な指摘をしたものです。


 パットが打てない=イップスというボヤキには、パットの練習を嫌になるほどやっているかと質問し、練習もしないで「イップス」というのは単なる逃げだと指摘しました。
 毎日、パター素振りを千回し続けたりパットの練習を一日8時間続け、そこで打てないのであればイップスと言っても構わないけど、そんな練習もしないでイップスなんて千年早いというもので、これは私自身がプロから指摘されたことでもあります。


 「困ったチャン」は今日も同伴者がティーに上がった際に、ティーに背を向けて私に話しかけ、私から「しっ!」と窘められることもあり、周りを観察できない癖は直ってないなと思ってしまいます。


 「アプローチの達人」がこの「困ったチャン」と先日2サムでラウンドし、それこそ「煩いからもう一緒にならなくていい」とボヤいていて、押さえていた7月の「2人目まで半額プラン」の一つをキャンセルして私に譲ってくれたほどです。
 とにかくマイナスな面ばかりを近くで大きな声でボヤかれると、「辛気臭い」気分が周囲にも伝染してしまいます。


 土曜日の日記に書いた大谷翔平選手が高校時代に作成した「目標達成シート」にも「プラス思考」がありますが、「困ったチャン」のマイナス思考は少なくともラウンド中は無駄なもので、それはラウンド後に反省して次回に生かすためのものです。


 私自身は、時々見せる切れのあるショットや見事なアプローチを見て、もっと前向きなゴルフをすれば、きっと80台前半のスコアでは十分ラウンドできる技術は持っているのにもったいないと思っていて、その日も「後ろ向きに悔やむより、次からのショットに期待しよう!」とか「頑張ればまだ大丈夫!」などと励ましたりもしていました。


 1番パー4のセカンドでフェアウェーからシャンクが出て右OBになり、打ち直しもシャンクしてこれは右ラフ、そこからアプローチをショートし、結局ダブルパーの8打でのスタートでした。
 このときも「最初にお迎えが来たから、あとはオールパーかも」と励ましていて、併せて「つま先上がりからはシャンクが出やすいからコンパクトにスイングを」とアドバイスもしていました。


 2番パー4ではドライバーショットをチョロってしまい、セカンドも5Wでチョロとほぼやる気を失ってしまいます。
 この「困ったチャン」は大叩きすると同伴者の迷惑を顧みず、自分勝手にプレーし始める癖があるので、そうならなければ良いけどと心配していました。


 3番パー4では今度は左への1ペナを打ち、無言になってしまいます。ボヤキが出るうちはどうにか励ましも効きますが、無言になると無造作なプレーをし始め、声掛けなどできない雰囲気になるのですが、4番パー3で前組のプレーが終わるまでの待ち時間があり、どうにか冷静さを取り戻したようでした。


 ただ、ここもティーショットを右にOBとしていて、励ましも何も声は掛けられない風でしたが、ホールアウト後は本人も吹っ切れたのか普段通りに話をし始め、ホッと胸を撫で下ろします。


 以前、福岡から来た方との3バッグでのラウンドの際に、後半にキレてしまい、福岡の方が「あまりに酷い。あんなんじゃ誰も一緒になりたくない」と怒っていて、その日もそんな状況にならないか心配していましたが、吹っ切れた後はいつもの彼に戻っていました。


 この「困ったチャン」は私に対する誤解があるようで、プロのような技術を持っていると勘違いしているようです。
 ショットが当たらないと「珍しい!」というし、パットが入らないと「らしくない」といつも言われてしまいますが、私にとってショットが当たる方が珍しいし、3~5mのパットが決める方が稀なのです。


 本人が思っているだけならまだしも、平気で同伴者に「いつも70台で回る人」と吹聴するため、さすがに止めてもらいたいものですが、もしかすると彼特有の褒め殺し戦術かもしれません。


 ラウンド中のボヤキはある意味、独り言みたいなもので無視しても良いのですが、話しかけられる感じでボヤかれると、つい何か返事をしなければと勘違いしてしまいます。
 私は、最初の頃はうるさい人だなと思っていましたが、話をするうちに悪い人ではないと分かってきて、ゴルフに関してだけ後ろ向きな考え方をする人だということです。


 16番パー4で少し不思議な動きをされます。私はU4で狙ってもいない右の林越えに打ってしまい、右バンカー手前のラフでした。
 残りピンまで170yだったのでは6鉄とU6を持って行きましたが、オーバーするより手前だと思いなおし、グリーンが空くのを待っている間にカートにクラブを交換に行くと、カートに座っていた「困ったチャン」がわざわざ付いてきて「なぜクラブを変えたの?」と聞かれたため、「グリーンに届かなくてもよいし、若干フォローみたいだから7鉄でも手前には届くかも」と答えました。


 「困ったチャン」は16番だけは珍しくフェアウェーにナイスショットしていましたが、いつも林越えを狙い、今日の私の位置あたりからセカンドになるため、私がどう攻めるかを知りたかったのだと思ったのですが、自分がフェアウェーだったので余裕が出てきたのでしょう。


 少し面倒ではありましたが、知らない仲ではないので無視せず自分の考えを伝えましたが、この「困ったチャン」はときどき変な質問をするので、答えて良いものか思案する場合もあり、今回は相手のプレーには影響を与えないため、回答してしまいます。


 私の7鉄のショットは当たりましたが、やや左目で一旦はグリーンに乗ったものの細長いひょうたん型のグリーンの左に零れてしまいます。


 3打目は左足下がりのラフから、ピンはエッジから3m程度で球はエッジまで4m、グリーン面はわずかに上というアプローチでしたが、最悪はざっくりだと思い、寄せるのは無理で「手前でクッションを入れてオンすればよい」と思って52度で低めに出したら、ピンに当たってカップインするラッキーなバーディーになりました。


 すると「困ったチャン」は「ふわりとしたアプローチをするかなと思って見てたのに違った」と言ってきたので「あのライから上げようとすれば、右側が高いため自分のレベルではざっくりするのがオチだから」と答えましたが、なにか私に過大の期待をしているのか煽っているのか分からないものです。


 17番パー3では「困ったチャン」が手前のラフからふわりとしたナイスアプローチで2m弱に寄せます。
 こうした部分に非凡な才能を見せてくれますが、パーパットの際に私の方を振り返り「どちらに切れる?」と尋ねられ、さすがに私は答えず首を振りましたが、内心で「フック目だけどカップ内で勝負」と見ていると、「困ったチャン」は左に外し「引っかけた」とボヤいています。


 しかし、打つ前に「スライスかな?」と呟いていて、ライン読みが間違っているため、最初の思い込みであるスライス用にカップ左目を狙い、フックラインなので左に外したものです。
 ラインを教えることは一向に構いませんが、別の同伴者がいる中で堂々とルール無視するわけにもいかず、唐突にラインを質問する方もする方だということです。


 この質問も、いわば無意識の独り言であり、答えが無くても自問自答している声が聞こえてくるので、私へ求められた質問ではないことが分かりますが、自問自答の声を聴いて外した真の理由が分かってしまいます。


 その日も終わって温泉に浸かりながら、移住してきた別の同伴者を含めて話をしましたが、昔の良かった頃のスイングができないと嘆いていたので、年を重ねて昔のことをあれこれ言っても始まらないと言ってしまいます。


 移住してきた方も、「年取るといろんな部分が傷みだし、それらを騙し騙しながらゴルフをしている」と言っていて、まさしくそうだと同感したものです。
 我々は「困ったチャン」が若い頃に素晴らしいスイングでラウンドしていたことなど知らないし、よくある「昔は300y飛んでいた」という嘘っぽい老人の自慢話のように感じてしまいます。


 それより、あれだけラウンド中は後ろ向きに反省しているのに、いつも同じ間違いをしているところに問題があり、次のラウンドで失敗を繰り返さないために反省を生かす練習など行っていないことが想像できるものです。 


 その日は、キレて同伴者のゴルフに配慮することなく勝手にプレーするようなマナー違反は見られませんでしたが、もう少し考えたラウンドをしないとせっかくの良い部分が生かせないものです。
 ゴルフは常に100%を求めるものでなく、80%いや60%のショットを繋げていけば、そう大きなスコアロスには繋がらないものです。
 この辺りはいくら忠告しても分からないようで、自分自身が気づけなければ、結局はいつまで経っても100をはるかに超えるスコアをたたき出すだけというものです。