三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

イリーガルピッチ

 今日の熊本地方は午前中は雨模様で、1人予約の昨日のうちにキャンセルしていますが、午後になれば雨も止み、明日のラウンドは成立しているので阿蘇まで行く予定です。


 今日はネットで米メディアが「最もユニークな投球モーショントップ10」という記事の紹介を見ながら、ソフトボールの投球と比較して考えてみました。


 野茂英雄氏のトルネード投法は2位にランクされていて、第1位に挙げられていたのはマリナーズなどで中継ぎ投手を務めたキャップス投手で、この投げ方がソフトボール投手のステップに似ていたのです。


 

 

(赤線で示した場所が「ピッチャーズプレート=投手板」になります)


 キャップス投手は、「投手板」に触れていた軸足の右足を一連のフォームの中で前方に摺り足のように動かし、ホームベースに近づいて投げていたようで、当時はMLB機構から認められていましたが、2017年のルール改正で不正投球になってしまいました。


 私は退職前に高校の男子ソフトボール監督を務めていましたが、そもそもソフトボールは若い頃に趣味程度に職場や地域のチームで活動していた程度で、監督を引き受けた際は数十年ぶりにソフトボールに携わり、投球に関わる規則の変化に戸惑ったものです。


 最初にグランドに行き、そのとき高校生がいわゆるジャンピングスローをしていて、それを見てイリーガルピッチ(不正投球)ではないかと指摘すると、高校生から「今は認められています」と教えられてしまいます。


 それで調べてみると、以前は禁止されていたものが最初は軸足が地面を摺って前方に動くことが認められるようになり、その後は摺り足ではなく、一連の動作の中であれば地面から離れてもOKになっていて、ジャンプしながら前方に飛び出す「リーピング」はOKになっていたことを確認できました。


 ソフトボールでは投手は野球のマウンドとは異なり、平坦なピッチャーズサークルという半径8フィート(2.44m)の円内にある投手板から14.02m離れた本塁へ投球することになります。


 私が退職後にシニアチームに入って活動していた数年前に、またルールが変わり、それまでは投球動作始動の際に両足が投手板に触れていなければなりませんでしたが、軸足さえ触れていればOKになり、かなり投げやすく感じたものです。


(以前は、投球動作の始動前に両足でプレートを踏む必要がありましたが、2018年にルール改正があっています)


 2018年以前にも日本リーグの外人投手などは、自由足を後方に引き、サークルの線を自由足が越えるような勢いで投げていましたが、ルールが現場を追認するような流れというものです。
 ただでさえ投手優位なゲームが、ますます投手有利に規則変更がなされていくのは、なんとなく納得は行っていません。

(日本リーグの平林金属所属の松田投手のダイナミックな投球フォーム)


 先に戻ると、MLBのキャップス投手の通算成績は129試合に登板し4勝3敗、24ホールド、防御率4.21をマークしたものですが、予想ですがいろいろ投げ方を工夫し、行きついた投法だったのでしょう。


 メジャーで129試合登板という成績は一流とまではいかなくても、そこそこ誇ってよい数字ですが、本人は一流になりたい、いや超一流になりたいと思っていたはずで、試行錯誤して少しでも球威を増すために考えた投げ方だったはずです。


 野球のルールに対し、ソフトボールはあまりに投手有利なルール改正になっていることに、私は若干の違和感を感じてしまいます。
 なにしろ1人の好投手さえいれば、普通に「完全試合」や「ノーノー」はソフトボールでは日常的に行われるもので、あまりに他のポジションとの試合における存在の違いが大きくなってしまっていると感じています。


 ゴルフもいろいろルールの範囲内で飛距離を出すため、打ち方を工夫するのはありで、デシャンポーのように独自な考え方で世の中に衝撃を与えた選手もいるくらいです。
 以前の常識が覆されているのがゴルフのスイングであり、あまりに形だけに拘るのも良し悪しだというものです。


 おじさんスイングでも、そこそこ飛んで曲がらなければ十分であり、プロのようにピシッとフィニッシュを決める必要などないということです。