三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

パットは余計なことを考えるから外す

 土曜日のレッスン後のラウンドで、改めて感じたことがパターは何も考えずにシンプルに打つということです。


 「チームゆーぽん」のメンバーは300yの飛距離を誇る飛ばし屋の「ジャンボ」、競技ゴルファーの「デッさん」、それに土曜ゴルフ部(土曜日のレッスン生)で紅一点の「マルちゃん」でしたが、我々が外しまくるパットを「マルちゃん」がいとも簡単に決めてくれていたのです。


 スタートホールの10番パー5は1.5mのバーディーパットでしたが、私が打順を決められるため「マルちゃん」を最初のプレーヤーに指名しました。
 下りのラインで、もしかすると右に曲がるかなと読みましたが、「マルちゃん」には「自分のイメージで打つように」と言っただけで、ラインなどの情報は敢えて言いませんでした。


 すると「マルちゃん」は躊躇なく、真ん中からピンに当ててカップインしていて、その後私を含めた3人がトライしましたが、私とジャンボはピンに当たらないタッチでカップインしましたが、「デッさん」は右に外してしまいます。


 14番パー5でも4~5mほどのバーディーパットでしたが、ここも最初のプレーヤ-として「マルちゃん」を指名し、その際も余計なことを言わずに「マルちゃん」の感性に任せたところ、やはり見事にカップインしてしまいます。


 残った男性3人でバーディートライをしましたが、「デッさん」は左に外し、それを見た私と「ジャンボ」は右に外していて、少しフックかなと読んだラインを「デッさん」が左に外したため、2人共にカップ右を狙ってしまいました。


 「マルちゃん」は今年からゴルフを始めた初心者で、先週のラウンドでは130程度のスコアだったようですが、まだレッスンに来初めた頃からラウンドレッスンには参加していて、パターの距離感などに非凡な才能を見せている若き女性です。


 最初のラウンドレッスン参加時に、練習グリーンでプロがパターの打ち方を教えていましたが、初めてのグリーン経験であってもカップに入ろうかというパットを打てていて、同じく初心者で100が切れない280yショットの「ナガ」と比較すると、グリーン上の才能の差がはっきり分かるものでした。


 「ナガ」とはラウンドレッスンで何度も一緒にラウンドしていますが、ここぞというときに期待されたプレーをしたことはほとんどなく、常に「番外のプレーヤ-」になっていました。
 身体能力やゴルフの潜在能力は高いのに、それらの才能を全く生かし切れていない勿体ないゴルファーの一人です。


 それに引き換え、「マルちゃん」は生まれて初めてのコースで、上手くいかないのは当たり前なのに、初ラウンドで難しい6~7mのパットを複数回も決めていたのです。


 今回でも上手く打てない場面は多々ありましたが、団体戦でここ一番と期待されたときは、その期待を裏切らない結果を出すことができるのが強みで、それは一種の生まれ持った才能かもしれません。


 私のチームに私が「マルちゃん」を指名したのも、戦力として期待していたからであり、決して数合わせなどではなかったのです。


 メンバー選出の理由として、まず「ジャンボ」には飛距離を求め、「デッさん」には正確性を「マルちゃん」にはここ一番の勝負強さを期待していました。


 そのためティーショットでは、まず「デッさん」がしっかりフェアウェーヒットすることで「ジャンボ」にプレッシャーを与えず失敗を恐れないショットを求めましたが、やや不調のようで「ジャンボ」の飛距離はほとんどが不発になりましたが、それ以外でチームに貢献をしてくれました。


 「デッさん」は最近は飛距離も出ているようで、10番では1打目・2打目と正確なショットでバーディーゲットの下地を作ってくれていて、それ以降も何度もバーディーチャンスを作ってくれました。


 「マルちゃん」は全般的にショットやアプローチは上手く行きませんでしたが、男性3人が頼りにならない場面では、きっちり仕事をしてくれています。


 11番パー4で3人が左右のラフで残りが180yも残るバンカー越えのセカンドだったのに、前のティーからナイスショットして残り105yのフェアウェーセンターという、結果的にバーディーに繋がるショットでチームを助けてくれました。


 私は、ショットやアプローチ、パットなどでは「マルちゃん」に余計なことは言わず、「感性に任せて自分のイメージで打って!」とだけ言っていて、ショットが当たらない時でも「当たらないことを悩むのは練習場でやることで、コースでは悩まないでいい」とアドバイスしただけでした。


 結局、「マルちゃん」には余計な邪念がない分、素直に球に向き合っていて、結果を怖がらないから特にグリーン上で結果が出せるのだと思います。
 私が初心者のころ1~2mのパットなんて簡単だと思っていましたが、上達に従ってだんだんと1mのパットが一番難しいと思い始め、2mの距離であればまずどちらに曲がるのかということからラインを読んでしまい、厚めに読みすぎて入らないという結果によくなりがちです。


 厚く読んで入るパット数より、圧倒的に読みすぎて外す方が多く、だったら「ラインなど読まずに真っすぐに打て」というものですが、これはカップ手前で切れてしまった記憶が強いため、なかなかそう打てないものです。
 入った「成功体験」パットの記憶は残りづらく、入らなかった「失敗体験」パットは鮮明に脳裏に残るため、その記憶に支配されて厚めに読みすぎるようです。


 現実には、入ったパット数の方が多いのですが、入った場合は問題なく記憶ではスルーされるのに対し、曲がって入らないイメージは強烈に残ってしまいます。
 その残った入らなかったイメージにプレーの選択肢を縛られてしまっているのが、私を含めてパットが決まらないと嘆くゴルファーの共通点なのかもしれません。


 「マルちゃん」のように無垢な心で素直にパットを打てれば入るものですが、そんな「マルちゃん」でも17番の4mのバーディーパットは意識したようで、打った瞬間に「あっ!」と声を出したのはそれまでの「無欲」の状態がそうでないものに変わっていたからのようでした。

 ゴルフでのパットはシンプルに考えることが、結果的には良いのではないかということに気づいたラウンドになりました。
 プロからも「浅く読め!」と言われていて、それは勇気を持ってヒットするという意味で、弱めに流し込もうとする姿勢が結果的にラインに負けてしまうことに繋がるのものだということです。