三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

いろんなアプローチから分かること

 レッスンでプロからいろんなアプローチの仕方を教わっています。プロからは「遊び感覚でいろんなやり方を試してみること」と言われていて、ラウンドでも結果を恐れず思い切ってやってみないと使えるかどうか分からないものであり、今のシーズンオフはそうしたお試し期間でもあります。


 アベレージゴルファーが一番勘違いするところが「スイングの再現性を高める」という部分ですが、アプローチも同様に考えている節があります。
 フラットな練習場ならいざしらず、一つとして同じライがない実際のコースでは、同じスイングでは通用しないことは明白で、様々な打ち方を要求されるものです。


 アプローチなどのショートゲームでは、「花道」・「奥」・「サイド」からではそれぞれ使うアプローチの方法も違うし、ピンの位置が手前や奥でもまた違ってきます。


 よくレッスン書では、SWやPW・9鉄(8鉄)などでピッチアンドランの割合を変えるようなアドバイスがありますが、実際は球の置かれた状況が違うため、一概にレッスン書のとおりに行かないのは誰でも実感するところです。


 ライは季節によっても変わり、今は冬で芝が薄い時期なので、花道など夏場だと好条件なライであってもザックリの危険性が高まります。


 私はアプローチイップスなので、こうした好条件のアプローチが打てないものですが、プロから教わった「冬場のアプローチの打ち方」にかなり助けられています。
 これまでは、52度ウエッジでアプローチしていましたが、トップやダフリが怖く、冬場はUTで転がすことをメインに対応していました。


 しかし、プロから52度ウエッジのヒールを支点にして、フェースを開いて閉じることでランを出す打ち方を教わってから、これまで足を使ったアプローチはエッジから9鉄で転がすことしかできなかったものが、30~50y付近から手前のピンに花道を使って転がすイメージが湧いてきました。


 これは「アプローチの達人」のアプローチそのものであり、それまで同じように打っても私のアプローチはグリーン手前で止まっていたのです。
 その理由は、フェースを開く打ち方は球を上げるときだけと思っていたためで、転がそうとフェースを閉じて打つと余計にスピンが効いて花道を駆け上がらなかったからです。


 開いて閉じることでフック回転がかかって低く転がることが分かり、なるほどと納得したものです。
 この時に、フォローでフェースを返さないようにすれば、しっかりスピンが効くことになり、ダフリを恐れずに薄い芝でもウエッジを持つことが、少しだけですが怖さがなくなりました。


 これまで「開く=上げる」「閉じる=転がす」という固定観念が私にはあったのですが、このアプローチの仕方を覚えたことで、アイアンなどのショットでもフェースを開いて閉じることでフック球が打てることが分かりました。


 阿蘇ハイランドの16番パー4は右ドックで、ティーショットはフェアウェーが先に傾斜するため止まらずに突き抜けてラフまで転げるホールで、セカンドは左から被さった木々が邪魔になるため、スライスでは右バンカーに掴まるスライサーには厳しいホールです。
 最近の攻め方として、ティーショットが成功すれば残り150yほどのセカンドを8鉄や7鉄で低いフックで打ち、花道を使って転がし上げるイメージを持っています。


 現在、アプローチで練習しているのが「ハンドレートでのスプラッシュ」と逆目対応の「チキータ」という打ち方です。
 ハンドレートによるスプラッシュは、私は30yほどの距離のあるバンカーで使いたいと思っていて、これまで何度か使ってみましたが、ピンまでは飛ばなかったりと距離感がイマイチとはいうものの手応えはよいもので、条件さえ良ければ十分に使えそうだと思っています。


 チキータは練習場ではそこそこ打てるようになりましたが、それはダフりがない人工マットの上だからで、実際の芝からはまだまだ自信はありません。


 しかし、グリーン奥に外し、逆目のライから少し上げて下り傾斜のグリーンのピンに寄せるためには、逆目の芝に突っかからないようにヘッドを抜き、併せて死に球を打てなければどうしようもありません。


 そうした場合に威力を発揮するのが「チキータ」であり、これは卓球で台上の相手からのサーブをバックハンドで掬い上げて攻撃に繋げるレシーブ方法です。
※ アプローチの「チキータ」とは若干イメージが異なります。卓球のチキータは強い球になり攻撃的な打ち方ですが、アプローチは守りの「飛ばさない打ち方」になります。要は球の横を振り抜く打ち方という点が共通です。

(ラケットの裏面で球の左側を切り上げるように打つ技術が卓球の「チキータ」です)


 アプローチでも逆目の芝に突っかからないように、クラブフェースが球に接触したと同時にヒール側を浮かせ、手前から先に球を掬い打ちするようなものです。
 これはショットにも応用でき、インパクトまでは通常のショットでもインパクト後は左肘を抜いて左脇を空けることで、意識的に飛距離を落とすことになります。


 これこそアベレージゴルファーの飛ばないスイングそのものを応用したもので、左肘をわざと抜くことでアイアンショットの距離を合わせ、スライス回転でピンに絡ませるようにするものです。


 つまり肘を抜いて打つことは飛距離アップには間違った方法でも、ショットとしてダメというものではなく、使い場所さえ間違えなければ有効な方法でもあるのです。


 レッスン書に「スライスはダメ、ドローを目指せ」と書いてあるのは飛距離に悩むからランが出て総距離が見込める順回転の球を打つようにするもので、グリーン上で止めたいショットを目指すのであれば逆回転になるスライスの方が止まりやすいもので、どちらも状況に応じて使えば有効なショットになりますが、逆の状況で使うとスコアが纏まらないことになってしまいます。


 ダフりはダメといわれますが、バンカーショットではダフりをわざと入れるものだし、トップ球はダメといってもフェアウェーバンカーではトップ気味に打つもので、このようにゴルフに絶対ダメはなく、その状況に応じたものであれば、全く問題はないものです。


 それなのに、アベレージゴルファーの勘違いは、ゴルフ関連のマスコミが主張する間違った(ある部分では正しいのですが)ことを鵜呑みにしてそれだけが正しいと思うから、上達が遠回りしてしまうのです。


 それが理解できれば、スイングプレーンなどを気にしても仕方ないことが分かります。なぜならゴルフスイングに同じものはないためで、状況に応じたショットを打てなければ、単に平坦なマットから打つシミュレーションゴルフだけにしか対応できないことになってしまいます。


 コースによってスライスを要求されたりフックを要求されるのがゴルフであり、どちらにも対応できるためには同一スイングでは無理だと分かるはずです。
 それを一つの打ち方だけでどうにかしようと考えること自体が本来は間違いだということで、それは14本のクラブを使わずにパターとドライバーだけでラウンドするようなものと変わりません。


 臨機応変にその状況に応じてクラブを選択するように、その状況に応じたスイングができれば、もっとコースとお友達になれると私は思っています。