三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

人吉の被害に心が痛む

 先週の大雨により球磨川が氾濫し、人吉市を始め流域の各地で洪水によって多くの被害が出てしまいました。
 まだ雨は上がっておらず、昨日も球磨川の氾濫警報が出ているほどで、まだまだ更なる被害が予想されています。


 人吉市は、私が就職して最初に赴任した場所で、最初の3年半は人吉市に住んでいて、その後も球磨郡で6年半ほど過ごしていました。
 そのため、人吉市には特別の思い入れがあり、テレビで被災の様子が写るとあそこもここも被害を受けたのだと心が痛みます。

(人吉市の中心地にある九日町の道路の水が引いた後の様子。左に温泉ホテルとその先に球磨川が流れていて、右に肥後銀行人吉支店があります。正面奥方向に向かうと1Kmほど先に青井神社があります)

(上の画像の肥後銀行人吉支店から北に向かう道路沿いも被害が大きいようです)

(一枚目の画像の左にあるホテル「鮎里」駐車場の宿泊者の車が被害を受けています)

(上の画像の別角度からの画像。洪水の威力が分かります)

(肥後銀行の北西側にある「うぐいす温泉」前でも車がひっくり返っています)

(上の画像から西に1キロほど下った「青井神社」前の赤橋も欄干が流されました)

(青井神社前が冠水した様子)

(人吉から湯前に向かう第3セクターの球磨川鉄道も多大な被害を受けています)

(球磨川鉄道の鉄橋も流されてしまったようで、再建はできるのでしょうか?)


 人吉市は九州の小京都と呼ばれ、相良藩の城下町だった場所で、球磨盆地の中心都市ですが当時は人口3万人ほどという小さな町でした。
 球磨盆地には1市・4町・5村がありますが、それぞれ東から上球磨・中球磨・下球磨と呼ばれることが多く、人吉市は山江村・球磨村などと共に下球磨地方に分類されています。
 しかし、市制をとっているのは人吉だけなので、例えば「上球磨の多良木」などとは違い、人吉だけは「下球磨の人吉」などとは呼ばず、人吉は人吉なのです。


 私が住んでいた願成寺地区は、人吉市の北東に位置しているやや小高い場所なので、今回の水害の被害は受けていないようですが、人吉市の中心地は球磨川沿いに発達しているため、ほぼ壊滅的な被害を受けています。


 人吉は温泉地としても有名で、街中に古びた公衆浴場の温泉が点在していますが、その中で若い頃によく通った「新温泉」が壊滅的な被害を受けた様子がテレビで流されていて、見ていて悲しくなりました。


(この画像は被害を受ける前の新温泉の様子です。こんな古い温泉が街中に点在していますが、球磨川沿いにある浴場はそれぞれ被害を受けていることでしょう)


 新温泉は、80年ほど前の建物が現在も残る古い公衆浴場の温泉です。私が通っていた40年前は瓦屋根でしたが、それ以外はほとんど変わりないもので、入り口右手が男湯になっていました。
 早朝の出勤前に行くと、番台には誰もおらず料金を番台の上に置いておくと時々おじさんがやって来て回収していたことを記憶しています。

(テレビCMの1シーン。俳優の宇梶剛士氏が出演しています)


 最近は球磨焼酎「繊月」のCMの舞台にも使われた温泉ですが、レトロな雰囲気が人気を得ていました。

(「新温泉」の建物が屋根まで水に浸かってしまいました)


 現在は3代目の夫婦が経営しているようですが、洪水で浸水し、番台も流されてしまったようです。
 もともと、温泉の湧出量が不安定だったようで2つある湯船の1つが利用されていなかったとのことですが、今後の再建が危ぶまれています。  


 故郷のような人吉の光景が、一気に変わる洪水の恐ろしさが実感させられます。