三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

勘違いの現実

 昨日「アベレージゴルファーの勘違い⑦選」という日記を書きましたが、その中で書いた7つの勘違いとは別の、初心者レベルのゴルファーにありがちの勘違いがすぐに身近に出てきました。


 それは、私が所属しているネットゴルフサークル「KDG」の掲示板に管理人自身が自分のスイング動画を載せて「どこが悪いのですか?フェードしか出ない(泣)」という書き込みがあったのです。


 たった2つの短い動画でアドバイスを求める方もですが、他のメンバーから「肩が入ってない」とか「左肘の抜けが気になる」などのコメントがあり、私も「飛距離は出てます?出てるならフェードの方が使える球ですよ」とコメントしました。


 すると本人から「飛距離は出てるけど、もう少しストレートに近づけたい」という書き込みがありました。
 管理人はゴルフ歴は20年以上の50歳代半ばですが、決して飛ばし屋ではありません。スコアもごく稀に80台のスコアが出ますが、普段は100前後を行ったり来たりする典型的なアベレージゴルファーです。


 私は彼のコメント「フェードしか出ない(泣)」に初心者に近いアベレージゴルファーの勘違いを見てしまいます。
 本人がいう「フェード」とは一般的なフェードの意味ではなく、スライス球だろうと予測しましたが、彼にはスライス=悪い球筋だという先入観があるようです。


 「ドローを打ちたい」という希望ならまだしも「ストレートに近づけたい」つまり真っすぐな球を打ちたいという願望は、初心者ゴルファーが陥りやすい大きな勘違いだと思っています。
 帝王ジャック・ニクラウスの名言に「真っすぐの球がまだ打てない」というものがあり、メジャー18勝の名プレーヤーにして「ストレートの球を打つのは難しいから、そんな球を求めてはいけない」と言わしめているのです。


 「ストレートな球を打ちたい」はまさしく初心者ゴルファーの代表的な勘違いの一つであり、この考えから抜け出さなければいつまで経っても初心者に毛が生えた程度の「へっぽこゴルファー」に留まることでしょう。
 現にゴルフ歴は長いのに、いつまで経っても100切りがやっとというレベルに留まっている現状は、今後の上達に望みがある初心者よりも悪いというものです。


 何度も彼とはラウンドしていますが、ショット自体は普通に平均スコア80台のゴルファーになれるレベルだと見ているものの、やはりラウンド中の考え方(マネジメント)が悪く、今でも練習でストレート球を追及しているのであれば、死ぬまで上達はしないだろうと思ったのです。


 あるメンバーが「指摘事項がいろいろあって全てを直すのは無理です」とコメントしていましたが、この年齢でスイングを今更変えるのは私も無理だと思いました。
 しかし、そのスイングでも考え方さえ変えれば、問題なく平均スコア80台のゴルファーにはなれるものです。
 それが分からず、無理なことを求めるから、いつまで経っても初心者レベルから抜け出せないのです。


 こうした勘違いのまま無駄な練習に時間を費やす人は多いようです。考え方の方向性を少し変えるだけで、今のままでも十分に上級者の仲間入りできるのに、本当に勿体ないものだと感じています。
 本人が上手くなりたくないのであれば何もいいませんが、練習場に通い、自分のショットの結果に対し不満を持ってアドバイスを求めるくらいなので、現状に満足しているはずがなく、上手くなりたいという欲求はあるはずです。

(あるサイトにあったスコアによるレベルの段階ですが、なかなか区分けは難しく、私は平均スコア80台以下を上級者、90~100前後をアベレージゴルファー、110以上を初級者(初心者)とザックリ分けています)


 平均スコア80台の上級者と100前後のアベレージゴルファーとの差は、ほんの少しの考え方の差なのです。
 それはスコア100を、1ホール当たりで1打縮めることができればスコア82という数字になることからも分かるはずで、気に留めない小さなミスに拘るかどうかの差なのです。


 つまり、ショットの曲がりを気にするより、3パットやアプローチミスの軽減に気を付けるだけで、すぐにスコアは良くなっていくものです。
 それなのに、ニクラウスでさえもやれないことを目指すから、いつまでたっても上達していないと思い込み、反対に「次は大丈夫。今のミスは偶々」というように小さなミスを疎かにする意識がスコアの安定性を欠くことに繋がるのです。


 今日は厳しい書き方をしましたが、彼のショットの良い面を知っているからこそ、こうした評価になりました。
 きっと彼のようなゴルファーが世の中にはゴマンといることでしょう。