愚者の良策は賢者の愚策に勝る
昨夜の政府による緊急事態宣言は全国に向けて出され、そのことについて大きな期待と共に様々な批判もネットに載せられています。
期待はもちろん一律1人当たり10万円給付についてですが、批判の大きなものが
① 一律給付という大きな政策転換の口実に緊急事態宣言を利用した
② 全員一律は反対に不公平
というものですが、批判をしたい人はどちらにしても批判するもので、今回の政策転換については私は遅いという批判は持つものの概ね支持をしています。
私の地元熊本県の蒲島知事は「突然出されて経済に影響がある」ようなコメントを出しましたが、やはり自民党の傀儡だという立場が鮮明になっています。
なぜかというと、地方議員≒自営業者(経営者)という構図であり、「移動制限=商売に悪影響」という予測が彼らにはすぐに湧くからです。
ここには「自営業者でなければ議員になることが難しい」という本質的な問題があるためで、彼らの「まず自分の商売に影響しないか」という発想が政策決定の根底にあるからです。
「この期に及んでまだ経済?」というのが私の率直な感想ですが、蒲島知事のコメントは「金>県民の命」という発想しかない自民党の意向をそのまま出したものだと言えます。
いうまでもなく、あと二週間後にはいわゆる大型連休「ゴールデンウィーク」が始まり、多くの人たちの移動が予想されます。
もし、7都府県だけの非常事態宣言であれば、国民性から考えてみて、危機感は持っていても「自分は大丈夫」と思って不要不急の外出をする人がかなりの数、出て来ることが予想できます。
そうなれば、これまで陽性反応者があまり出ていない府県に疎開のように出かけていく人も予想され、そのうちの数人がウイルスを持ち込み、その結果によって現在は落ち着いている県であっても、感染者が広まる未来が大いに想像されます。
4か月前には日本になかった新型コロナウイルスが、これだけ国内で蔓延していること自体を見てみれば、このままいくと1か月後の全国の惨憺たる状況を予想できるはずで、すぐに対策を取らなければウイルスの強い伝播力は誰も止められないということです。
今の時期は「経済<命」であり、早期に新型コロナウイルスを封じ込めないと、経済どころか人類の存亡にも繋がりかねず、そうした想像力を働かせる必要がある時だと思っています。
1年後に「あの時は騒ぎすぎたね!」と笑って反省できるのであれば、それは明るい未来だからであり、そうであれば「騒ぎすぎてごめんなさい」と私は率直に謝りたいと思っています。
自分の予測が外れることを期待して、しばらくは他人との接触を極力減らし、外出自粛をお願いするアホ総理の言葉に素直に従いたいと思っています。
愚者として最近は評価されるようになったアホ総理ですが、今回の決定だけは私は良策だと支持をしたいと思います。
賢者が考える愚策より、愚者が行う良策のほうがずっと国民のためになると思っているからですが、アホ総理がまた馬鹿なことをしでかす前に自ら退く選択をすれば、もしかしたら後世になって「あのときのアホ総理の方針転換が国民の命を守った」と評価されるのかもしれません。