三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

台風19号についての雑感

 今日は土曜日なのでラウンドはお休みです。朝から普段は見ない地上波のテレビ放送(NHK)をつけていますが、台風情報で一色の感があります。


 九州地方にこうした台風が接近する恐れがある場合は、一応は特別番組で情報提供がありますが、それが終わると通常の放送に切り替わり、被害が出てからと大きく報道する姿勢にずっと私は「マスコミは関東中心主義なんだ」と憤りを感じていました。
 ある意味、我が身に降りかかって初めて大騒ぎしている姿に、当該地域から遠く離れた者としては、白けた思いがあるのです。
 しかし、そうした正直な思いとは別に、関東に関係者が住んでいるため、大きな心配をしているところです。


 台風19号は、中心気圧が950hPa以下で静岡もしくは関東地方に上陸しそうであり、この勢力の強さは確かに大きな災害を発生する危険性が高いのです。


 最近でこそ、私が住んでいる熊本地方には大きな台風が接近していませんが、以前は9月10月は当たり前のように毎年大きな台風がやって来ていました。
 私が記憶している中で一番の被害を出した台風は、平成3年台風第19号です。いわゆる「りんご台風」と呼ばれた台風ですが、佐世保市に上陸する際は中心気圧が940hPaと低く、進行方向右側に当たった熊本地方でも多くの電柱などが倒れる被害がでました。


 りんご台風は夕方前に熊本最接近の予報だったため、通常の帰宅は危険と判断し、職場ではお昼から早退することになり、早めに帰宅していました。
 そのため、明るい中で台風の威力を目の前で見ていたのです。


 当時の自宅は、私の古い実家を改装した家でしたが、15時前から強風が吹き荒れていて、自宅の窓から外を眺めていると、目の前の借家の屋根瓦が左から右にまるで紙吹雪のように飛ばされていったのです。
 当然、我が家の瓦や隣家の瓦も飛んでいたはずで、周囲でも物が当たる大きな音が強風の風音に交じって聞こえていました。
 しかし、それを気にする余裕がないほど、もしかしたら家の屋根が吹き飛ばされるかと思っていて、家全体が揺れて倒壊するかもという恐怖を感じたほどでした。


 この時ほど「早く時間が経過して!」と思ったことはなく、1時間ほどだったと思いますが、永遠に続くかと思ったものでした。
 台風通過後は、我が家をはじめ周辺の家は惨憺たるもので、屋根の瓦が吹き飛ばされた家がどこそこで見られ、我が家の庭先に立っていた木製の電柱も傾いていました。


 実は、りんご台風の2週間前に平成3年台風第17号がりんご台風と同じようなコースで長崎市に上陸していて、その17号上陸時の勢力は955hPaでした。
 17号台風では、自宅前にある借家の瓦が少しずれた程度で、我が家には被害はなく、ある意味その経験があったためリンゴ台風を甘く見ていたのです。


 リンゴ台風の接近前には、テレビで専門家が「この勢力のまま上陸すれば、甚大な被害が予想される」と警告を出していましたが、台風に慣れていた私たちはそこまでの危機意識を持っていませんでした。


 今回、首都圏を襲うであろう台風19号は、ちょうど平成3年の私が経験したものと似たような感じです。
 9月9日に千葉市に上陸した令和元年台風第15号は千葉県には大きな被害を出しましたが、首都圏にはそう大きな影響はなかったはずです。


 まさしく平成3年の私の経験のようで、たぶんこれだけマスコミが騒いでいても、千葉県以外の住人には、イマイチ実感がないはずです。
 ましてや、台風の来襲に慣れている九州人ではなく、これまで台風とはいっても勢力が衰えた台風とは名ばかりのものしか経験したことがなければ、その恐ろしさを身を持って経験していないはずです。


 私には今年35歳の息子がいて、彼は神奈川県の川崎市に住んでいます。結婚して1歳の子がいて、私は一昨日のうちにLineで「早めに避難を」と連絡しました。
 マンションの7階に住んでいますが、停電すると断水も発生するし、エレベータも止まってしまうため、生活そのものができなくなると心配したのです。


 しかし帰ってきた返事は「水を買ってるから大丈夫」というもので、嫁さんの実家の兵庫県に金曜日の新幹線が動いている間に子どもを連れて避難すればという具体的なアドバイスまではすることができませんでした。
 彼は「りんご台風」のことは小さかったためあまり記憶にないはずです。賃貸マンションでもあり、家の被害などには気にすることはないのですが、幼子を抱えてライフラインの寸断による生活困難が発生すると、一気に困ることになるはずで、もっと具体的に注意しておけばよかったと後悔しています。


 今日はすでに新幹線は止まっていて、後は大きな被害を受けずに台風が通り過ぎてくればよいと祈るだけです。