三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

そのクラブで本当に打てるの?

 今日の熊本は、朝方は天気が下り坂なのかと思われるような雲が多いどんよりとした天気になっていましたが、午後にかけて晴れ間も出てきて温かめな一日になりました。


 さてゴルフはミスのスポーツだといわれ、ミスの数に応じてスコアが加算されるゲーム性ですが、私を含めて勘違いしやすい部分をいくつか書こうと思っていて、まずその第一弾です。

(大事なティーショットですが、実際は単なる1打であり、OBさえ打たなければ100yのミスショットでも構いません)


 まずゴルフを始めた最初の頃には気づきにくいことですが、1打目や2打目のミスはショートゲーム(アプローチやパット)でリカバリーできるもので、OBや1ペナさえ打たなければスコアはそこまで崩れることは無くどうにかなるものです。


 しかし、ここで考えてほしいことが、あなたの現在の実力であり平均スコアです。


 例えば平均スコアが90台ということは、1ホールで1打ないし2打のロスを必ずしているということであり、それを1打目のOBや1ペナで失っているのでなければ、必ず小ミスの後に続くリカバリーにならないショットで傷を大きくしているはずです。


 このアベレージゴルファーが、350yパー4のホールでティーショットをミスって残り距離が200yある場合、ほとんどの人がウッド系のクラブを打てるか打てないかにかかわらず選択するはずで、その時の心理状態は「こんな短いサービスホールで叩けない」的なものだと予想できます。


 そこで選択するクラブは3Wや5Wになるはずですが、中には飛ばし屋なのでロングアイアンというケースもあるでしょうが、何を使っても200yを打つクラブはアベレージゴルファーにとっては荷が重いクラブになるはずです。


 「いや私は200yを簡単にミドルアイアンで正確に飛ばせるよ」という人は、そもそも90オーバーを叩くほうがおかしな話で、もしそうであれば頭のネジをいくつか締め忘れているとしか思えません。


 ゴルフはなまじっか14本という携行できるクラブ本数の制限があるからアベレージゴルファーは間違ってしまうもので、本来は使えるクラブを14本携行すべきなのに、数合わせで使えないクラブをバッグに入れてしまう傾向にあります。


 単なる見栄として使わなければ問題ありませんが、たいていの場合は使える使えないではなく「残り距離=クラブの番手」という思考パターンになり、使えもしないウッドやロングアイアンをチョイスしてグリーンを狙ってしまい、ますます深い沼に嵌っていくことになってしまいがちです。


 つまりスコアを良くしたいなら、使えないクラブは最初から携行しないという当たり前の話であり、ここでいう使える使えないの基準は7割以上の確率で打てるかどうかという判断です。
 例として3割の確率の飛距離200yの5Wと7割の確率の飛距離100yのPWを考えてみると、そのショットでの期待値は5Wでは200y×0.3=60yに対し、PWは100y×0.7=70yとなりPWのほうが10yも長いという結果になるはずです。


 これが「刻む」といわれるクラブ選択であり、最初から刻むという考えのもとでスイングすれば無茶振りなどしないし、5WとPWどちらが簡単なクラブかはゴルファーなら誰でも答えは決まってくるはずです。


 世の中のレッスンや指導本などに飛距離を謳うものが多いのは、「飛距離は大事」だと勘違いしているアベレージゴルファーのニーズが多いためで、需要があれば供給するという市場原理に沿たものですが、実際に教える側の本音は飛距離だけではスコアは縮まらないよというのが真実です。


 逆に、飛距離を落としたほうが良いことも多く、最大飛距離300yのドライバーショットと200yのドライバーショットとでは誰でも300yショットを選択するでしょうが、ドライバーを正確に打つのは至難の業になり、200yで少し曲げてもOBにならないものが簡単に300yではOBになってしまいます。


 テレビのツアー中継を見ていても、狭いコースではトッププロもアイアンやフェアウェーウッドをティーショットに使う様子が多くみられるのは、それだけドライバーはコントロールが難しいクラブだと認識しているからです。


 社会勉強もそこそこにゴルフしかしていないような職業ゴルファーでさえも、こんな簡単なことが分かっているのに、知識がより多く常識も持ち合わせているだろう一般人ゴルファーが分からないことのほうがそもそもおかしなことです。


 一般的なアベレージゴルファーは、100y先のグリーンに距離を合わせてオンできないどころか10mのパットでも距離を合わせられない傾向が高く、まず練習すべきはそこからで飛距離を望む練習などは百害あって一利なしなのです。


 そうなると自ずと携行できるクラブは限られてくるはずで、90が切れないゴルファーはハーフセットでも多すぎる本数であり、8鉄以下のクラブでラウンドする勇気があればきっとベストスコアは更新できるでしょう。