三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

JLPGAプロテスト規定第3条

 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の大会(レギュラーツアー・ステップアップツアー)に参加するには、QT(クォリファイングトーナメント)と呼ばれる11月に2週にわたって開催される予選会(1st STAGEとFinal STAGE)に出場して、上位にランクされる必要があります。


 それ以外でも、主催者推薦枠などもあり、QTを経なくてシード権を獲得したプロが過去にはいますが、推薦枠は1人当たりの年間の回数が制限(8回)されているため、常に優勝争いでもしなければ、なかなかシード獲得までは難しいようです。


 JLPGAの会員になるためには、基本はプロテストを受験して合格する必要がありますが、以前はプロテスト合格者以外でもQTに出場して単年登録(TP)してのツアー出場などが可能だったものの、近年はJLPGA会員だけにQT参加資格が制限されるようになったため、以前に増してプロテストが狭き門になってしまいました。


 JLPGAプロテストを受験する資格を調べてみると、第1次予選の受験資格は17歳以上の女子で「JGA/USGA HDCP Index5.0以下の者」となっています。
 ただし、この「Index5.0以下」証明書等の提出は不要となっているため、本当にその力量があるのか疑問符が付く受験者がいるのが現実です。


 今年も第1次予選が一部で始まっていますが、その結果を見てみると3つの地区の中に「JLPGAプロテスト規定第3条」の理由による失格者が1名ずついることが分かります。 


 この規定は今回から作られたもので、規定第3条は競技方法を定めたものですが、第1次予選の中に③が新たに追加され、簡単に言えばスコア92以上を叩くと失格になるというものです。


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第 3 条(競技方法)
各ステージの競技方法は、それぞれ次の表に定める通りとする。
 第 1 次予選
① 3 日間・54 ホールストロークプレー
② 18 ホール終了をもって競技成立とする。期間中に 18 ホールを終了できなかった場合 
   は、別途日程を定め競技の成立を図る。
③ 各ラウンドにおいて92ストローク以上の者は、次ラウンドに進出できないものとする。
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(③の意味は第1次予選は3日間競技であるものの、初日に「92」以上のスコアになれば、その時点で失格になり、2日目以降はプレーできなくなるということです)


 今年の第1次予選は、8月の初めから9月の初めまで5地区に分かれて争われますが、既に終了したA地区とC地区それに昨日から始まったE地区で、この規定で失格になった参加者が出ています。


 A地区の1名は1Rがスコア「83」、2Rがスコア「84」を記録しているので、第3ラウンドで「92」以上を叩いたことが分かります。
 初日・2日目と思うようなスコアメークができなかったため、3日目は攻めて逆にスコアを落とす結果になったことが予想され、ある意味、仕方ない結果かなと私には思えるものです。
 
 昨日から始まったE地区では、初日にある選手がこの規定で失格しているのですが、この選手の経歴を調べてみると過去にQTの順位でステップアップツアーに参戦していたようで、結果はそう出ていないものの、最高13位タイという記録が残っています。
 このことからもプロテストには、今回はトラブってスコアを崩しましたが、受験しても問題ないレベルだと思われます。


 しかし、C地区での失格者については、私が少し調べた結果でも、そもそも受験資格があるのかという疑問が生まれました。
 この選手は初日に「92」以上のスコアを出して失格になっているもので、スコアそのものが記録されていません。


 余計なお世話だとは思いますが、受験料が4.4万円とそれなりの経費が掛かるプロテスト受験には、各地から将来のトッププロを夢見て参加する選手が大半ですが、過去には「記念受験」と思われるような、100叩きの選手もいたほどです。
 だからこそ、③の規定を新たに取り入れたものと思われますが、それでも実力が伴わないと思われる受験者が今年も参加しているのです。


 もちろん、その日の体調が思わしくないとか、不運なOBなどでスコアを崩すこともありますが、この選手のネットに残る過去のスコアを見ると、参加資格を満たしているのか、はなはだ疑問に思えるもので、そうした選手と同組になった同伴者は災難だと言えるものです。


2017年  1st QT(クォリファイングトーナメント) B地区
      1R 「85」 2R 「88」 3R 「84」 101位/104人中
2018年 LPGAプロテスト第1次予選<D地区>
      1R 「97」 2R(棄権)手首痛のため
2019年 (記録見つからず)
2020年 プロテスト第1次予選<A地区> 
     1R 「92」 2R 「88」 3R 「86」 103位/104人中


 この受験者を1人のアマチュアとしてみれば、十分にお上手なレベルですが、さすがにプロを目指す競技ゴルフでの実力不足の感は否めません。


 ほかにもいくつか競技の結果がネットで見つかりましたが、それらのスコアもそう変わらず、良く見積もってもHDCP10以上の実力だと思われます。


〇 2017年度(第50回)日本女子オープンゴルフ選手権 地区予選 
 参加者65名中64位(棄権1名)実質最下位 スコア「90」 ちなみに63位はスコア「86」


 なお高校1年生の記録も残っていて、そこから計算すると、この選手の年齢が現在26歳or27歳だということが分かります。


〇 2011年 関東高等学校ゴルフ選手権冬季大会<高校女子の部>
   103位  スコア計「187」 =「 96」「 91」 ( 46・45 )


 ちなみに、この時の1位が、先日キャディーと問題を起こした大西葵プロで、当時は千葉学芸高校2年生でしたが、スコア計は「142」=「71」「71」 ( 36・35 )というものでした。  
 このことからも、当該選手は当時からプロになれるようなレベルではなかったことが分かります。


 また、日刊アマの記録も残っていました。この年は、高校卒業後の年だと思われますが、関東予選の通過者は「マッチング・スコアカード方式」で行われ、スコア「91」が予選通過ラインになっていました。


〇 2014年 日刊アマゴルフ全日本大会 関東社会人予選
          16位タイ スコア「82」(38・44)
  女子決勝
          84位    スコア「99」(54・45)



 ちなみにこの大会の出場資格は「推薦」になっていて、これはオフィシャルHDCPを持っていない選手の場合は「主催者推薦」で出場可という仕組みだったもののようです。


 他にも、茨城県アマチュア選手権女子の部では、2013年にスコア「94」で25人中22位に入っている記録もあります。


 私が調べた中での当該選手の最高のスコアとして見つけたのは、「2012年関東ジュニアゴルフ選手権女子15歳~17歳の部 関東第1ブロック予選」での「79」というスコアですが、この時は74位タイで予選通過に2打不足して予選敗退しています。


 これらのことからも、アマチュアとしては十分に上手いレベルと言えますが、プロという物差しで見ると、全くそのレベルにはない選手だと予想されます。



 いろいろと特定のプロテスト受験者について余計なことを書いてしまいましたが、わざわざプロテストに新しい規定を追加して、最初から合格の可能性がない受験者を排除しようとしたのに、相変わらず受験するのであれば、厳格に「JGA/USGA HDCP Index5.0以下」という証明書を求めることも必要になって来ます。


 本来は実力があって偶々その受験日に実力を発揮できていないなら、捲土重来を期することもアリだと思いますが、何度も受験して合格ラインに遠く及ばないスコアであれば、同伴者に迷惑をかけてしまうことも予想されるため、この選手だけでも証明書を提出させるべきだと思っています。


 ゴルフは同伴者との呼吸が合う合わないも大事な要素です。基本的に競技に参加するようなレベルであれば、問題ない動きをするはずですが、果たしてこの選手がどうなのか分かりません。
 ただ周りでドタバタされるのであれば、1打に神経を使う同伴者に良い影響を与えるとは思えず、人生をかけて受験している同伴者になった他の選手が可哀そうだと思うのは私だけでしょうか?