三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

コースの距離に拘る不思議さ

 今日の熊本は午前中からシトシトの雨になっていて、梅雨間近という空模様になっていますが、天気予報では明日まで雨でも火曜日からはどうにかラウンドできそうな雲行き予報です。


(阿蘇ハイランドが火・金、阿蘇やまなみが水・木の予定で、五岳ホテルに3泊します)


 最近の阿蘇ハイランドのラウンドは1人予約から通常予約にシフトしていますが、通常予約は口コミをラウンド後に書き込むとポイントがもらえるため、出来るだけ口コミを書くことにしています。


 今回も自分のコメントを書き込み、他の方々がどんな口コミを投稿しているのかと興味を持っていくつか眺めてみました。
 老夫婦でラウンドされた方がよく投稿されていて、私同様に常連さんがいるものだとほっこりしてしまいますが、概ねコースに対しては高評価が多かったように感じました。


 ただ日曜日や5月の連休中は、かなりの人出があったようでそのことに対するコメント「詰め込みすぎ」という意見が散見されますが、元からパブリック制のゴルフ場であり、難易度の面からシニアや女性・初心者に優しいコース造りのためか、来場者は平日でも多いのがこのゴルフ場の特徴です。


 日曜日などの休日に空いたゴルフ場でプレーしたければ、もっとプレー代が高価なゴルフ場に行けばよいわけで、料金が安い・人は少ないゴルフ場なんて、平日の早朝にでも行かなければあるはずはありません。


 その中にちょっぴり辛口コメントがあり、それを読んで少し違和感を感じてしまいます。


 そのコメントには、「大変申し訳ないのですが率直な感想を書かせていただきます。値段の割にはコースが狭く、距離も非常に短いので少し残念でした。しかしながら、景色が最高だったので多少は満足して帰ることが出来ました。」とありました。


 まずプレー代とコースの広さが比例するのかという疑問です。


 阿蘇ハイランドは、日曜日で8千円・平日は5千円ほどがプレー代になります。確かに山岳コースなので左右が狭いのは事実ですが、私のこれまでの経験上、そこまで狭いコースだとは思っていません。
 阿蘇ハイランドのコースの距離はレギュラーティーで6,200yあまり、バックティーでも6,500yほどになりますが、山岳コースの常である打ち上げ打ち下ろしのホールになるため、表示距離だけでは測れないことも多く、レギュラーティーの距離は一般的な長さだと私は思います。


 コースの幅は、金額に応じて広い・狭いというものではなく、コースが作られる前の地形を元にしたコース設計者の考えによるものです。


 併せて書いてあった「距離が非常に短い」点も、コースガイドで調べればすぐに分かるもので、そうした事前調査もせずにやって来たの?と皮肉めいた質問をしてしまいそうです。


 熊本の古くからのゴルファーにとって、阿蘇ハイランドは「距離が短い」ため「スコアが出るコース」だと思われがちです。
 このコースは昭和51年に9ホールのゴルフ場として開場し、平成8年に9ホールを増設して18ホールのコースになっています。


 つまり開場から20年以上も9ホールのゴルフ場での営業だったため、私も一度9Hの時にラウンドした経験はありますが、古くからのゴルファーにとって、初心者の登竜門である百花園ゴルフ場(現在も9H)と同様に思われがちで、今でも赤水のメンバーの中には18Hだと認識されていない方もいるほどです。


 平成17年に地場のコスギ不動産にこのコースは経営が譲渡されていますが、コスギの元社長は九州シニアを制覇したこともある熊本ではトップクラスのアマチュアゴルファーで、経営陣に連なる息子も高校ゴルフ界で鳴らしたゴルファーです。
 そうしたプレーヤー側に立った経営は、コースへの資金投下を惜しまないようで、現在も森を切り開いたりするコース改修が続けられています。


 他のゴルフ場と比べてコース管理に力を入れているのはコース管理のスタッフをいつも見ることで一目瞭然ですが、他に女子プロのスキンズマッチからプロシニアツアーの大会まで積極的に開催している姿勢も評価できるものです。


 アマチュアの大会では、今年は地元新聞社主催のレディースの団体戦を予定したり、7月には100切りチャレンジカップを新規開催、夏休み中にはジュニアの大会が毎年予定されていて、女性ゴルファーや初心者ゴルファー、子どもたちという将来に向けたゴルフ振興に力を入れているのがよく分かります。


 口コミのコメント主と同じタイプかは分かりませんが、私の周囲には以前は技量に関係なく、「バックティー信仰者」が何人もいました。
 100を切れないのにバックティーからプレーして何が楽しいのだろうとその時は思っていましたが、アマチュアゴルファーの中には、「距離が長いコースほど良いコース」という思い込みというか錯覚があるようで、バックティーを使いたがる傾向はそう珍しくはありません。


 彼らがいうには、コースはバックティーからプレーしてこそ設計者の意図が分かるものという主張で、一理はあるものの、それを主張するにはまず腕を磨かなければ楽しさなど味わえません。
 楽しくもないラウンドをすることは何が目的?と私は思うし、誰でもスコアは良い方が楽しいと思うはずです。


 スコアの70や80という数字を出すためには、短いコースで70台や80台のスコアを出して、その数字自体に慣れることは大事なことです。
 5000y前後のコースで70台のスコアで回っていれば、6000y以上のコースで80切りが出来る可能性があるときに、70台というスコアにビビったりはしないものです。


 以前に聞いた話ですが、米国のジュニア育成では、距離の短いコースでスコアを出させ、好スコアに慣れさせるという育成法があるようです。
 毎回、80切りのスコアでラウンドすることが当たり前になってくれば、後ろのティーからプレーしてもそこそこのスコアで収まるもので、私はアベレージゴルファーこそシニアティーやレディースティーからプレーしてスコアメークの方法を体感しておくべきだと思っています。


 距離信仰のゴルファーがレギュラーティーからプレーしてパープレーできるならまだしも、80や90が切れないレベルでコースの距離に文句をいうほど愚かなことはないと私は思っています。
 距離に文句があるなら、アンダーで回ってみろと言いたいものですが、ちなみにこのコメント主の平均スコアは87という自己申告なので、きっと阿蘇ハイランドでの結果はもちろん70台のスコアだったはずで、間違っても90叩きはしていないのでしょう。