三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

ゴルフルールは難しい

今日は赤水のシニア会でしたが、雪のためにゴルフ場がクローズになったためシニア会も中止になりました。
朝6時半に自宅を出発し、国道57号線が熊本地震による阿蘇大橋の崩落で通行止めのため、二重峠越えのミルクロードを使って行きましたが、峠付近から雪が積もり、阿蘇のカルデラの中は一面銀世界でした。


実は7時頃ゴルフ場から電話があっていたのですが、車内の音楽で気づかずにいたのです。
結局8時にゴルフ場に到着し、雪で覆われたコースを写メに撮って引き返しましたが、せっかくだからと帰り道にいつもの百花園に回り道して寄ることにしました。


百花園は合志市ですが、着いたときは雪はもちろん雨も降っておらず、絶好のゴルフ日和のようでした。
しかし、それもつかのま黒い雲に覆われ、そのうちに冷たい北風が強くなり、結局は強風の中のラウンドになりました。


2回目のラウンドで、パターを持たない老人が同組になりました。聞けば御年80歳ということで、「散歩がてらにハーフ(1回)だけ回るけど、パットはしないのでグリーン上では旗持ちするから」と言われますが、さすがにお年寄りにそれはさせられませんでした。


年齢の割にはパワフルなスイングで、「自分の自慢は松山選手や遼君もやっていないエージシュートを2回したこと。」と仰っていました。
同組の65歳のおじさんを時々はオーバードライブして、おじさんががっくりされてしまうほどでした。


8番ホールのティーインググランドで前組のショット待ち中に、ちょうどあった砂地の場所で老人からこんな質問をされました。


「バンカーで同伴競技者のプレーの妨げになる球をマークしたところ、同伴競技者がマークごとどこかに打ってしまった。このときの処置はどうなる?」というものです。


私は「公正の理念の元、ライを元通りに均し、元あったと思われる場所に球をプレースすればよいのでは?」と答えましたが、老人はこう言います。


「バンカー内でホールに近づかない場所にドロップする必要がある」と。


私は、「この場合は同伴競技者の要求に応じてマークし、同伴競技者のショットの影響でマークを飛ばされたのだから、元のライから打てる権利がプレーヤーにあるのでは?」と答えましたが、老人は「違う。ルールブックをよく見てごらん、そうあるから。今度、フロントにルールブックを預けておくから確認してみて。」と主張します。


私もルールブックを持ってきてないため確認ができず、老人の主張にそれ以上は異を唱えることができず、その話は終わりましたが釈然としなかったのは事実です。


さて、帰ってからJGAのホームページで確認しました。


ゴルフ規則の次の箇所が該当の場所のようです。そこの条文を書くと
20-3 b「プレースやリプレースする球の初めのライが変えられていた場合は、次の処置をとらなければならない。」
(i) 略
(ii) 略
(iii)バンカー内では、初めのライとほぼ同様にライを復元して、そのライにその球をプレース。


この(iii)が私が記憶していた処置です。


しかし老人が主張したのはその次の条文を根拠にしているようです。
20-3 c プレースやリプレースする箇所を確定できない場合
(i) 略
(ii)ハザード内では、そのハザード内で、球があった箇所にできるだけ近い所に、その球をドロップ。


つまり同伴競技者のショットにより、マークが飛ばされたのでプレースやリプレースする箇所を特定できないという理屈のようです。
実は本人も釈然としないとは言われていましたが、規則は規則だからと仰います。


ただゴルフルールには「公正の理念」という考え方があり、この場合に規則20‐3を適用するのは間違いだということが第一感でした。


そこで、ゴルフ規則には具体的な場合の例が裁定集として別にあり、そこに今回の事例どおりのことが書いてあるのを見つけました。
そのまま書くと次のとおりです。


質問:   Aの球はBのストロークの妨げとなっていたために、Bの要請によって、Aは規則22に基づいてバンカー内で自分の球の位置をマークして拾い上げた。Bはストロークを行い、その過程で偶然にAのボールマーカーを動かした。Aの球の初めのライは分かっており、それが変えられた。Aの球が初めにあった正確な箇所を決めることは不可能であった。Aは規則20-3bと規則20-3cのどちらに基づいて処置すべきか。 
 
回答:   Aは球の初めのライを知っていたので、規則20-3bが適用となる(規則20-3b注参照)。球の初めのライは初めの球があった箇所(推定する必要がある)でほぼ同様に復元されなければならず、球はそのライにプレースされなければならない。
 
規則だけ知っていても、実際にはいろいろなケースがあります。そして悲しいことに規則を中途半端に主張されるゴルファーもいます。


以前コンペで、あるパー5のホールでセカンドショットが100y杭の傍に止まりました。
そのゴルフ場のローカルルールでは、ヤード杭は「動かせない障害物」となっています。
そのため、私はマーカーが指定されていなかったので近くの同伴競技者に「救済を受けます。」と言ったところ「その杭は動かせない障害物だから救済は受けられないよ。」(つまり球を「動かせない」ってこと!)と注意されました。


私は、「そんなバカな!」と呆れてニアレストポイントにマークし、球を拾い上げマークした場所からホールに近づかない1クラブレングス内にドロップしましたが、その同伴競技者は「動かせないのに動かしたからペナルティーだ!」とグリーン上で何度も言われます。
たまたま他の同伴競技者は、ルールに詳しくない人たちでした。


私はいい加減頭にきて、「そう思うならスタート室でも委員会でもいいから私の処置がペナルティー対象か聞いてみれば?」と答えました。


幸い、そのパー5が最終ホールだったため助かったのですが、もしそうでないなら最終ホールまでネチネチと嫌味を言われ続ける羽目になったかもしれません。
ご当人は、クラブハウスに帰ってくるとスタート室にこの件を言いに行ったようですが、後で知り合いの係の人に聞いたら、「ルールをきちんと説明しました。」と笑って言っていました。


結局、ご当人からは何の謝りもなく、知らんぷりをされています。
もうこの人とは関わり合いになるのは避けようと思った記憶です。


確かに「動かせない障害物」と聞けば「動かせない」のが球だと勘違いするのもまぁ無くもないかなと思いますが、あまりに自分の主張に固執すると恥ずかしいことにもなります。


ゴルフは個人競技です。誰かにクレーム付けても自分が得することはなく、もしルール違反や過少申告を見つけても、さりげなく後で注意すればよいと私は思っています。
もちろん、事前に聞かれればルール上の正しいと思っている処置を言いますが、本人が自分の意見に固執しているなら無理にそれに異は唱えません。


まして正式競技でないラウンドであれば、勝手にオール6インチでプレーしようと、OBを1ペナ扱いしようとそれはプレーヤーのやり方だと思っています。
ただ、コンペなどでのあまりにひどい過少申告は、そっと注意はします。
誰も気づいてないと思ってのごまかしは実は本人が分からないだけで、そのホールの同伴者の打数を数え直すことはシングルプレーヤーならほとんどが可能だからです。


ただ、できるだけ自分の気持ちを波立たせない、そんな心境でラウンドしたいのが本音ではあるのです。


今日のスコア
反省(ショットの精度が悪い。パターの距離感がない。)