三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

スロープレーの元凶

 今日の熊本は昨夜半の雨で朝は気温が下がり秋の気配も感じられましたが、日中は11時前に31℃と気温は上昇中で、まだまだ暑さの峠は越していないようです。
 この後は昼過ぎにまた雨になりそうで、そうなれば気温上昇が抑えられそうです。


 さて2019年のルール改正で競技ゴルフでも距離計の使用が認められるようになり、普段のラウンドでもアベレージゴルファーが距離計を使用している光景を見るのは珍しくなくなりました。
 私も8年ほどGPS距離計を使っていますが、最近は同じゴルフ場でのラウンドが多く、距離計を起動はしていてもラウンド中にほぼ見ないことも多くなりました。


 距離計にはGPSからの電波を利用したGPS距離計とレーザー波を目標に当てて計測するㇾ-ザー距離計の2種類がありますが、最近感じることがレーザー距離計を使用する同伴者にスロープレーに繋がる動きが目立つことです。


 そもそもこの2種類の距離計は距離を計測する方式が違うもので、GPS距離計は電波を受信してグリーンのエッジ・センター・奥など決まった場所までの距離を数字で教えてくれますが、その日のピン位置のデータではないため、正確なピンまでの距離を知るのはセンター以外は困難になります。


(レーザー距離計はピンキリですが、なぜこんなに金額が違うのか考えれば誰でも機能が違うことが分かります)


 対してレーザー距離計は目標までの距離をほぼ正確に計測してくれるので、人気が高いのですが値段も高いというものです。


 最近はゴルフ場がピン位置のデーターを公開して、そのデータをGPS距離計が取り込んでピンまでの距離を正確に計測するものもあるようですが、そもそもGPSの計測にはある程度の誤差があるため、正確さではレーザー距離計には劣ることになります。


 金額的には「GPS距離計<レーザー距離計」という図式になりますが、中には1万円台の安価なレーザー距離計も出回っていて、こんな距離計を使っていると計測に時間がかかり、スロープレーに繋がってしまいます。

  

 ゴルフ規則では1つのプレーに要する時間は最大40秒という指針があり、ほとんどの場合は30秒もあれば十分な時間になりますが、レーザー距離計を持つプレーヤーは計測に慣れていないのか時間がかかることが多くなりがちです。


 これは持っているレーザー距離計が5万円前後の高機能なものではなく2万円前後の廉価版であると、計測に手間取りやすいためです。
 そもそもレ-ザー距離計がグリーン上のピンなどの目標を合わせてレーザー波を照射してその跳ね返りで距離を計測するという仕組みなのですが、高価な機種には強力な手振れ防止機能付きでも廉価版ではその機能があっても弱く、手で持って50m以上の先のはためくフラッグや細いピンを正確に照射するのはかなり困難な作業なのです。


 私はアマチュアにはこのレーザー距離計は不要だという意見で、距離計が必要ならGPS距離計で充分だと思っています。
 それはよほどの上級者であっても1y刻みで打てるわけでなく、ましてやアベレージゴルファーが150yの距離を正確に打てるはずもなく、もし前後左右10y内に打てるのであればパープレーも可能なレベルですが、それが出来ない90前後のレベルだったらレーザー距離計は宝の持ち腐れだということです。


 以前レッスンで50y~100y内を1y刻みで打つ練習があり、別のレッスン生と2人で交代で打ってその結果を1y刻みに欄が作られた用紙に〇を記入しますが、その距離は後ろに設置した距離計測機に出た数値になるのですが、2人で打っても全ての距離を制限時間内で消すことはできませんでした。


 つまり正確に距離計でピンまでの距離を知ったとしても、本番のたった一回でその距離を打ち分けるのは至難の技であり、だったら正確な距離を知るのは無駄な情報でアバウトな距離で充分だということです。


 ましてや残りが190yであろうと194yであろうと、そもそもがその前後の距離を確実に打てるアマチュアはほとんどいないもので、打てないのに正確に距離を測定することに時間を使うことは全くの無駄だと言わざるを得ません。


 先週の1人予約で同伴者の1人がレーザー距離計を使う人でした。あるホールでその人はコースの右ラフに打ち、4人が乗ったカートをまずその近くに停めますが、本人は手ぶらで球の確認に行き自分の球だと分かるとレーザー距離計を取り出して残り距離を計測する作業に入ります。


 その後に使うクラブを取りにカートに戻りますが、その間は他の3人はカートに乗って待つ羽目になり、途中から時間がかかることを嫌ってカートをそこに置いて我々3人は各々クラブを持って自分の球の位置に向かうことになりました。


 ここではカートのナビにピンまでの距離が表示されているのだから、その距離の前後を打つクラブを合わせて3本を持って行ってくれれば、逆サイドの別の同伴者の球の近くまでカートを動かして併せて下ろすことができるのです。


 レーザー距離計を持つ同伴者はラフからでは綺麗にヒットも出来ず、だったらさっきの距離計測自体は無駄だったのですが、次も同じようにレーザー距離計を取り出してピンまでの距離を測っていましたが、もちろんピンに絡ませるショットは出来ません。


 本人にはプレーを遅らせているという自覚は皆無で、終わってから「こんなに早く終わるのは初めて」という感想からも、普段はハーフ2時間半は当たり前なのでしょう。


 ゴルフはたった1人のスロープレーが同伴者のリズムを壊すし、その組だけでなくその日の後続組全てに影響を与えてしまいます。
 特に混雑しているゴルフ場では、レーザー距離計の使用をローカルルールで禁止しても良いくらいで、なんのためにゴルフ場側が高い経費をかけてカートにナビを設置したのかを考えれば、己の技術に対してオーバースペックな機器を使うことがどんなに無駄であり傍迷惑なことであるかをプレーヤーはしっかり認識しておくべきなのです。


 ただでさえ進行に気を使わない・使えない人間にとって、ますますプレー時間を無駄に費やすレーザー距離計など無駄な極みの用具であり、YouTubeなどで良い商品だと取り上げているのもメーカーから協賛金や無償提供をしてもらった理由で紹介しているステマだということです。