三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

今日も暇なのでCMに難癖をつけてみる

今週の1人予約は成立しないケースが多く、今日も流れてしまいました。

天気予報が今週はずっと悪く、当日になって天候が回復して実際はラウンドできそうでも、1人予約の場合は前日になって翌日の天気予報を見てどうするかを決める人が多く、結果的に成立している組に集まる傾向があり、1人だけの場合は検討される前に流れてしまうのです。


1人予約の成立は前日の正午ですが、これを前日の17時くらいに延ばしていただければ成立率も上がるのでしょうが、ゴルフ場の予約の受け入れという事情もあり、こちらからの要望だけでは難しいようです。


それでも阿蘇大津GCのように、1人予約枠はないものとして一般の予約を優先させ、もし1人予約が成立しても先に予約が入った分だけスタート時間を遅らせるというゴルフ場もあるのです。


大津の駐車場に行って、車が多いときは「今日はスタートが遅くなる」と予想すればほぼ当たりになります。
1~2組程度であれば、仕方ないと思いますが、4~5組のコンペなどが入っている場合は「先にスタートさせてほしい」と思う場合もあり、4バッグの後ろで2バックでの待ち待ちラウンドになるケースも多いのです。


今日も暇なので、CS放送のゴルフ関係のチャンネルを見ていますが、朝の9時台や10時台にはインフォメーションといって番組風に作られたクラブ用具のCMが延々と流されます。
今日はその中で、ぶっ飛びクラブとして紹介されている「※※7」というドライバーのCMを見ていました。
ルール適合でも飛距離アップを望めるという謳い文句で、実際のコースでの試打風景を4人のアマチュアとSティーチングプロ、それに著名なクラブフィッターのK氏が出演され、海外のリゾート地のゴルフ場で撮影されたものが放映されていました。


プロがきちんと打てるのは、ある意味当たり前ですが、4人のアマチュアもそれぞれ大幅に飛距離を伸ばしていました。
年齢や氏名があるので、どんな方々なのかネットで検索してみます。
同姓同名があるため本人かどうかは分かりませんが、幸いというかそんなに同姓同名はないであろう氏名の方々なので、ネットで調べたものとCMの様子とを照らし合わせてみました。


CMの出演順ではないことをまずお断りしておきます。
なお、年齢は撮影当時の年齢であり、コースは打ち下ろしの320yパー4でグリーン手前に池があるホールでの撮影です。
撮影当日の風向きは、クラブフィッターのK氏によるとアゲインストだということで、K氏の髪もかなり風で後方になびいているようです。


1人目は、56歳のT氏ですが、自己申告のドライバー飛距離は230yでした。「※※7」を使っての飛距離は250yにアップしていましたが、左のラフまで転がっていました。
再度の挑戦ではなんと290yを記録していて、池の近くのラフまで転がっています。
この方を調べてみると、関東在住の方のようで某大会で75というグロススコアで優勝しているかなりの上級者のようです。
スイングもしっかりしていて、こんな上級者だったら上手くクラブに合わせたスイングが出来るだろうなと感じました。


2人目はゴルフ場のあるリゾート地に在住の48歳のK氏です。この方はベストスコアが88ということなので、いわばアベレージゴルファーよりちょっとだけ上手いというレベルですが、上級者とまでは言えないものです。


実は、ネットではこの方そのもののコメントが見つかりました。
そこには「クラブ通販番組にF氏と出演しました。ゴルフ歴10年と紹介されましたが、実はサバを読んでいて15年です。欲しいクラブは『※※7』です。」と今年1月のコメントが堂々と記載されています。
このK氏の自己申告の飛距離は220yですが、「※※7」で250yに伸ばしていて、「※※7が欲しい」というのは正直なコメントなのでしょう。


3人目は、このK氏と同じサークルに所属する50歳のF氏で、ベストスコアは78だと紹介されています。
「※※7」の試打では、自己申告飛距離240yが250yと若干ですが伸びていました。


4人目は66歳のM氏です。ネットでは同名の2人が見つかりましたが、関東の某ゴルフ倶楽部に所属の1人は40歳代なので年齢的には違う方のようです。
もう1人は年齢がはっきりしませんが、関東のクラブ対抗のAクラスに出場しているようで、こちらがM氏本人であればそれなりの実力者のようです。
試打の結果は、自己申告飛距離220yが260yと大幅に伸びていました。


一般的には、練習せずにすぐ結果が出るクラブなどはありません。番組では、さも初めて振るようなイメージで撮影されていますが、撮影前に十分な試打が行われていたのではと私は思っています。
その上、4人中3人は「シングル」クラスの上級者であり、1人も「中級者」といえるレベルなので、CMがターゲットにしている飛距離に悩むアベレージゴルファーではないことが分かります。


それが証拠に、中級者のK氏でさえも「※※7ドライバーが欲しい」と書いていることから「まだ使っていない」ことが分かり、番組出演のお礼などで、もしかしたら試打クラブを安価で譲ってもらえたのではと推測できるのに、手に入れなかったのはなぜでしょうか?


ベストスコア78のF氏の使用クラブは「タイトリスト」と書いてあって、アスリートゴルファーと思われ、このレベルであればいくら飛距離がアップするとしても「使いたいドライバー」とは思わないはずです。


上級者が求めるクラブは、飛距離より安定性のはずです。
プロがシャフトフレックスが「X」のドライバーを使うのは、「X」シャフトが飛ぶからではありません。
それどころか、「X」シャフトは「しなりにくい=飛ばない」シャフトになりがちで、ヘッドスピードが速いプロにとっては、飛距離より安定性を選択している結果なのです。


つまりプロや上級者にとって、しなりのあるシャフトが付いているドライバーは1発の飛距離は望めても、安定した方向性が望めないため、この飛ぶクラブの「※※7」はそもそも最初から選択肢に入るクラブではないことが理解できるはずです。


その意味もあって、中級者のK氏も試打の際は手に入れなかったのでしょうが、後になってその飛距離に魅力を感じるように変わったのでしょう。


このクラブは、スコアが纏まらないアベレージゴルファー向けであり、同伴者にスコアより飛距離で上回ることで満足するレベル向けのクラブになりますが、その試打者を想定レベルのゴルファーにしないことに、なぜ?という疑問が湧いてしまいます。


想像するに、スコア100が切れないレベルでは、ドライバーショットの安定性がなく、試打してもバラツキが多すぎて、メーカーの望む結果にならないという皮肉なことになるのがオチだということでしょう。
つまり、CM自体が想定したレベルのゴルファーでは、「このクラブを使っても良い結果は出せないよ!」と言っているようなものなのです。


プロや上級者は、どんなクラブを打ってもそこそこ打てるものです。レディース用のドライバーであっても、スイングスピードを落として振ることで、それなりのショットができることになります。
この「※※7」ドライバーを使っても、プロや上級者はクラブに合わせた打ち方で結果を出せるものですが、だからといって、わざわざ自分のスイングを変えてまで使いたいとは思わないものです。


確かに飛ぶクラブなのでしょう、、。当たればという前提付きですが。