三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

コースの罠と精神状態

ゴルフのラウンドするコースには、設計者が意図した罠が至る所にあります。


一般的にハザードと呼ばれる、池やバンカーが配置されているのは誰でも分かりますが、それ以外にも思わぬ罠もあるのです。


その1つは、視覚的なトリックです。私が最近よくラウンドする阿蘇大津GCの6番パー5は、やや左曲がりのロングホールですが、真っすぐに狙うと池が配置されているというレイアウトです。


実はその池までレギュラーティーからは280yほどありますが、ティーから見ると池が近く見えることになり、初めての場合はどうしても左のショートカット方向を狙ってしまいます。


しかし、その方向にはバンカーが見えない位置にあり、それ以上の左にはOBが続くことになります。
バンカーを越すショットをしてもラフということになり、フェアウェーまでは届かない距離設定です。
実は、ティーショットを池方向に真っすぐ打ってもまず入らないのですが、フェアウェーに作ってある傾斜を越えて球が見えなくなると、池かもと不安になってしまいます。


しかし、右目はほとんどがフェアウェーに球が残っていて、思ったほど飛んでいないことが良くわかります。
そのため、コースを熟知しているプレーヤーは、真っすぐ池方向に打っても安心してセカンド地点に向かえるのです。
このセカンド地点までの気持ちが「不安」か「安心」かで次のショットの成否に関係するようです。


不安の中でセカンド地点に行き、大丈夫だと安心するとホッとしてしまい、身体が緩んでしまいがちです。
そうなると人間の心理として儲かったとばかりに、セカンドを長いクラブで打ってしまい、ラフやバンカーまで届いてしまうのです。
冷静に考えていれば、その位置から2オンは難しい距離なので、100y前後を残すショットを打つべきなのに、1打儲けたという心理が、無用なチャレンジに向かわせるのです。


18番はレギュラーティーから460yほどの短いパー5です。しかし2オンができるとばかりに力むと右にスライスしてフェアウェー自体も右の池方向に傾斜しているため、池に入る危険性が高くなります。
ティーショットに成功すると、2オンが可能な距離が残りますが、グリーンの20y手前の右には見えない池が入り込んでいて、なおかつその左には池方向に傾斜している凹みまであるので、手前から転がってグリーン乗ることはほぼ不可能になってしまいます。


そのためどうしても安全な左のサブグリーン方向を狙いますが、こちらからはグリーンが右に傾斜しているため、アプローチをグリーン上で止めることは至難の業になります。


実はこのグリーンの大きな傾斜は、全体的な地形の中に埋もれてしまい、その大きな傾斜が見えにくいため、打ってみて初めて止まらないグリーンに軽いパニック状態に陥ってしまいます。
2打でグリーンの近くに来ているのに、アプローチがこぼれ、反対側からは極端な上りになり、カップをオーバーできないという心配からどうしても突っ込めず、パーパットも打ち切れないという展開になりがちです。


何も悪いショットをしていないはずなのに、パーを逃すという結果になり、自分で自分が分からなくなるのです。


プレーヤーはミスショットをすれば、早めに結果を受け入れて気持ちを切り替え、次のショットに向かいますが、ナイスショットをした手応えだったのに結果が案に相違すれば、戸惑う気持ちになってしまいます。


ゴルフでは、気持ちに波を立たせないようにラウンドすることが、スコアメークのコツですが、こうしてコースの罠にハマってしまい、自滅するケースは多いのです。


またティーにある距離表示も罠になり得るのです。
460yのコースがパー4だと長いから寄せ1でとプレーヤーは考えますが、パー5だと2オンできるかもと欲張った考えになりがちです。
短いホールほど見えない罠があるもので、そうした罠に知らずにハマる第1歩が、ティーの距離表示を見ることです。
ゴルファー心理として短い距離は安心できるし、長い距離は慎重になります。
しかし、本来はどちらも慎重にならなければならないはずで、距離の短い「サービスホール」と錯覚したホールで大叩きして、精神的なダメージを受けてしまうのです。


常に気持ちを波立たせない、鏡のような心でラウンドしたいなと思っていますが、凡人たる所以でその域まで達するまで、まだまだ遠そうです。