三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

ゴルファーの勘違い

昨日、赤水でご一緒した方のお悩みは70歳を過ぎていて飛距離が出ないことでした。

「月例などへは出ないのですか?」と尋ねたら、「距離が出ないから無理です。」との答えがあります。


ドライバーショットをお見受けすると、確かに飛距離は出ないものの、それなりのショットを放たれていて、そんなに卑下するような飛距離でもなかったのです。


アマチュアゴルファーのうち、アベレージゴルファー(平均的なスコア90台)のほとんどの勘違い


「飛距離が今より伸ばせると、スコアはもっと縮まる。」


という点です。


ゴルフコースにはパー3、パー4、パー5と3種類のホールがありますが、アベレージゴルファーが一般的にプレーするコースで、パー3が届かない距離設定はまずありません。


チャンピオンティなどであれば240yなどもありますが、アベレージゴルファーがプレーするレギュラーティーは、どんなに長くても200y前後で、一般的には150y前後が多いのです。
そうであれば、届かないことはほとんどなく、グリーンオンできないのはミスショットの結果だということです。


次にパー5もレギュラーティーからであれば、500y前後が多く、1打目で200y打てる飛距離があれば、残りは150yを2回打てればグリーンにパーオンできる計算になります。


一番多いパー4でも通常は350y前後のはずで、これも200y+150yの距離になります。


つまり18ホール中、全てのホールでせいぜい200yほどの最大飛距離があれば問題ないというもので、ボギーオンでいい「ボギーなゴルフ」をベースに考えれば、もっと飛距離は必要ないともいえることになります。


飛距離をもっと伸ばしたいということは、プロからアマチュアまで誰でも思うことで、自分の飛距離で満足しているゴルファーは、ほとんどいません。
しかしスコアメークのできる上級者は、自分の飛距離に満足はしていなくても、それ以上の飛距離を無理に求めることはしていないのです。


能力以上を出そうとすると、力みが入ることになり、結果的にもっと距離を落とすことに繋がるリスクがあることを経験上から知っているのです。
要は、自分の飛距離をしっかり打つことだけを意識しているだけで、他人より飛ばそうなんて思いもしないのです。


つまり、「飛距離がないからスコアを伸ばせない」は、勘違いそのものだといえます。
その証拠に、飛距離がないシニアゴルファーでもローハンディーを誇っている人はたくさんいます。
これらのシニアゴルファーに共通しているのは、ショートゲームの巧みさです。
プロとは違って、オーバーパーのスコアで勝負するアマチュアは、バーディーより地道なパーを重ねることが重要だということを、もっとアベレージゴルファーは知るべきです。


用具メーカーやレッスン教室の「スコアは飛距離で変わる!」みたいな謳い文句は、アベレージゴルファーには「嘘」そのもので、ショートゲームの上手さがすでに備わっているプロや上級者にとってだけ当てはまることです。


極論すれば、ボギーオン1パットを18ホール続ければ、パープレーが可能であるけど、300yを飛ばしてもショートゲームが拙ければ、1つのパーも取れないはずです。


90を切りたい、80を切りたいと願うアベレージゴルファーであるなら、どこに主眼を置いて練習すべきか、一目瞭然だとは思いませんか?


最後にもう一つ付け加えれば、飛距離は「もろ刃の剣」でもあります。
230yの飛距離なら届かない先のOBまで、280yの飛距離なら入るケースが出てきます。
コントロールできないロングドライブより、コントロールできるそこそこの飛距離の方がずっとスコアメイクには有効です。


ショットの際のわずかな方向の狂いがOBになるロングドライブより、ラフで収まるそこそこの飛距離のほうがずっと安心して打てるはずです。
スコアロスの一番大きなものがOBなので、まずそれを避けるマネジメントが必要ですが、飛距離が出るゴルファーは常にシビアな方向どりが求められます。


つまり、飛距離を伸ばすことは、イコール苦労を求めることに繋がり、ゴルフがますます難しくなりがちなのです。
それでも、飛距離を求めて高価なドライバーを探す旅を続けるのでしょうか?