三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

パットの奥深さとその秘訣は

 グリーン上のパットで重要なことは、カップまでの距離感(タッチ)と方向性の2つだと思います。


 このうち方向性は、まずグリーンの大雑把な傾斜を掴むことから始まります。


 それはグリーンに上がる前に終えておくべきことで、周りの景色(どちらが山側とか)からグリーン全体がどういう傾斜の中に作られているのかをまず基礎知識として頭の中に入れて置き、実際にグリーンに上がってからグリーンの一番高い場所と低い場所を探します。


 これらは、歩いて自分の球の位置に行ってマークするまでに抑えておくことです。マークしたら改めてラインをイメージし、できればカップまで歩いて足の裏で傾斜を確認します。
 これは見た目では分からないような微妙な傾斜がある場合があり、歩いてカップに向かう際に足に負荷がどうかかるのかを確認することで判断します。


 自分の順番でない場合は、パットを打つ同伴者とカップまでのラインに対し90度の角度の地点(プレーヤの背中側でやや離れて)に立って、そのパットの転がりを見ます。
 グリーン上では、他の同伴者のラインによって、常に同じ位置になるよう移動することになりますが、その際も同伴者の球の転がり方はしっかり確認しておきます。
(技術のレベル差があるので、私は同伴者のタッチは参考にしません。ただ打った瞬間に弱い・強いの判断をし、結果がそれに合うか否かでグリーンの速度を測ります)


 この後は実際のパットになりますが、それまでにこれらの情報を元に、グリーンの転がる速さと傾斜などを把握しておき、自分の番になれば、最初に読んだラインを元に球の後方で素振りをしてイメージを作ります。
 以前も書きましたが、距離感(タッチ)は球の後方からカップを正面にしてカップを見ながら素振りすることでイメージを作ります。


 フックラインやスライスライン、上りや下りという情報を加味して素振りのタッチを加減しますが、ストレートラインでなければ、曲がるだろうと思う位置を探し、その曲がり角を目標に素振りをします。
 パターフェースを目標(カップではない)に併せ、後はイメージしたスイング幅で球をヒットするだけです。


 文章にすると長々になりますが、実際は一連の動作の中で処理するべきことが多く、例えばアプローチで使ったクラブを次のホール側に置きに行くときに横から見ながら距離を確認したり、その際に最初に読んだ大きな傾斜を足裏で確認したりといくつかを兼ねながら歩くのです。


 パットを打つ際に最も注意すべきことは、打った後しばらくは球があった場所を見つめる意識が必要で、これはヘッドアップを防ぐために行います。
 実際に打ってから、その球をコントロールする術はなく、自分の読んだラインとタッチが合えばカップインするし、合わなくてもカップ近くに寄るはずです。


 パットで一番のミスの元凶になるものが、結果を早く見たがる意識が引き起こすヘッドアップなのです。
 ヘッドアップすることで、微妙なパターフェースの狂いが生じ、併せて正確なタッチもできなくなるため、ヘッドアップ防止はライン読みやタッチ以上にパターを打つ際の基本中の基本になります。


 ヘッドアップにも2種類あり、単なる顔の向きが上がるようなヘッドアップだけなら、フェースが開いて右に押し出すミスに繋がりますが、頭全体がカップ方向に球と一緒に流れるヘッドアップは引っかけミスに繋がります。


 そうした癖を持つ人が、頭を残そうと意識すると普段のミスに対応した結果が表れ、前者は左に外し、逆に後者は右に外すことになりますが、それはそれまで自分のミスになりやすい打ち方を無意識に修正している証拠なので、今後調整すればよいことです。
 ヘッドアップしなければ、ほぼ正確にパターフェースに当たるだろうし、転がりも良くなるはずです。
 そうしてから、やっとパターの本来の練習に入るべきで、基本を疎かにして練習しても、結果的にはミスを補正しようとする打ち方が癖ついてしまい、安定したパットが打てないのです。


 アベレージゴルファーにとって、パットは他のショットより簡単に打てるため、練習はしなくてもどうにかなるという意識が強いように感じます。
 練習グリーンでもスタート前に2~3回転がしてスタートするゴルファーも多く、それじゃパットは決まらないよね!というものです。


 確かにカップインするかしないかは神の領域の部分ですが、それに近づくように正しくヒットし続けると、神様が微笑んでくれる確率も高くなるのです。