三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

ショット・イズ・マネー、パット・イズ・ノットマネー

 今日の熊本は蒸し暑い朝でしたが、雨は降っておらず、午後からは真夏を思わせる晴れ間も見える天気になりました。

(隣家の解体工事も終わり、更地になっています。これから新築工事に入るのでしょう)


 「アプローチの達人」と2サムで入っていた今日の阿蘇ハイランドの1人予約は、昨日の段階で雨予報だったため達人がキャンセルしていて、結果的に私一人になったので不成立になってしまいます。


 天気予報は外れたようで、昨日の予報では午前中はかなりの雨量予想だったものの、いまのところ雨が降る様子はなく、梅雨終盤にかかっても熊本は例年ほどの雨量はあっていません。
 昨年は人吉を中心とした球磨川流域で、大雨による増水で多大な被害が7月4日に発生していて、ちょうど1年前になります。
 今年は7月3日に静岡県熱海市で大規模な土石流が発生し、その映像がネット上でもいくつかアップされていますが、その凄まじい威力にただ畏怖するだけです。

 原因として上流で宅地造成のために盛り土がなされ、そこが発生元ではないかと報道されていて、人間が安易に自然の造形に手を入れたことが崩落による土石流発生の大きな理由であるように感じています。


 毎年、梅雨が明けるまでにどこかで多大な被害が発生しているのが現実で、いつ我が家の裏山が崩落するかもしれず、安易に開発行為を容認することはできませんが、幸いというか裏山は「土砂災害特別警戒区域」に指定され、開発行為が制限されますが、もともとが危険地域ということで警戒区域に指定されているもので、大雨になると早目の避難を心がけ、斜面が崩壊しないことを祈るだけです。

(熊本市のHPにはハザードマップがあり、熊本市は沖積平野上にあるため、市街地のほとんどは浸水の危険がある低地帯で、それを避けた山に沿った地域は今度は土砂災害警戒地域になるため、どこに住んでも要警戒地域になります)


 さて、今日はパットについて書いてみます。


 ゴルフでパットはスコアに直結するもので、ショットはリカバリーできてもパットは入らなければ即プラス1打になり、300yのショットも1センチのパットも同じ1打というゴルフの不条理さがあるものです。


 そのため昔から「ドライバー・イズ・ショー、パット・イズ・マネー」「“Drive for show, putt for dough.」などと言われていて、プロにとって豪快なドライバーショットはいわば見世物であり、パットが賞金に直結するものだということで、このような格言が作られていたようです。


 テレビやネットでPGAツアーを見ていると、ツアー選手は長いパットを次々に沈めているように思えたので、少し調べてみました。


 最新ではなく2年前のネット記事からのデータですが、選手が4日間72ホール競技で10フィート(3m)以上のパットを沈める回数は平均で5回、トップランクの選手の数値でも8回となっているようです。


 21フィート(6.4m)以上のパットを沈める回数は、同じように4日間72ホールでツアー選手の年間平均値は たったの1.5回しかなく、映像ではたまたま入ったロングパットを紹介しているだけにすぎません。


 一例として、2019年のバルスパー選手権を前年に続き連覇したポール・ケーシー選手の4日間のパッティングデータは、
 3メートル以内のパットは77発中67回
 3メートルから5メートルだと10発中3回
 5メートル以上のパットを沈める事ができたのは4日間でたった2回だけだったものの、1m以内のパットは完璧で、49発中49回の成功になっていると紹介されています。


 同年のツアーチャンピオンシップの優勝者ローリー・マキロイ選手のデータでも
 3メートル以内のパットは76発中65回
 3メートルから5メートルだと12発中5回
 5メートル以上のパットは入れたのは28発中2回だけで、1m以内だけは47発中47回と100%の確率でカップインしているとのことです。


 つまり、優勝するプロにとって1m以内のパットを確実に沈めることが勝利のための大前提であり、10mのパットを沈めることはそんなに多くないということがデータとしてはっきりしているようです。


 それでもポール・ケーシー選手が8アンダー、ローリー・マキロイ選手が16アンダーというスコアを叩き出していて、そこから導き出されるのは正確なショットでバーディーチャンスを作っているという事実です。


 今日の表題の「ショット・イズ・マネー、パット・イズ・ノットマネー」とは、もちろんショートパットの正確さは必要ですが、バーディーが狙える位置まで打てるショット力が求められるという事実があり、より正確にピンを狙うためにはよりピンの近くから打つことが確率が上がり、そのためにはドライバーショットの飛距離が必須だということが分かります。


 確かに現在のPGAツアーでは選手の飛距離アップは目覚ましく、300y以上の平均飛距離は当たり前というものです。
 今シーズンでは322.4yのデシャンポー選手を筆頭に、平均飛距離ランキング64位までが300y台を記録していて、今年の全米プロ覇者である51歳のフィル・ミケルソン選手でさえも302.6yで47位に入っているものです。

 コースが長くなったPGAツアーでは、ドライバーで正確に飛距離を出し、セカンド以降でピンに絡め、チャンスを確実に沈めるという文字にすれば当たり前のことを実践しているものです。
 つまり、飛距離を含めたショット力がなければ、PGAツアーでは通年にわたって活躍はできないもので、飛距離が出ないプロが単発で優勝してもその後の活躍がないのは、こうした理由があるためです。


 我々アマチュアにも同様なことが言えるもので、よりグリーンに近い場所からピンを狙えるほうが、結果的にスコアが纏まる可能性は高いというものです。
 ただ、これは70台前半のスコアを出すためのもので、自分のスコアレベルに応じて、練習すべきショットの優先度を練習時間の少ないアマチュアは決めるべきだと思っています。


 いくら300yの距離を打てても、50yの距離を上手く打てないのであれば、それは意味がなく、飛距離が出せるのであれば100y以内のショット力を磨けばよいだけです。
 そして確実にグリーン上で2パット以内で抑えるようになれば、安定して80台のスコアはおろか70台のスコアを出せることになります。


 要は、己を知ることがまず第一で、どこがスコアメークの邪魔をしているかをしっかり把握しておかなければならず、そのためにはラウンド毎の反省を通じて、自分の欠点や傾向を認識することが求められるのです。


 単に「あのホールのOBが痛かった」だけでなく、「あのホールのセカンドをピンに付けきれなかったのはなにが原因?」という反省をしてこそ、やるべき練習の方向性が見えるというものです。