三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

社長杯準決勝

(勝ちの1パットは相手からのOKがあったため、実際は打っておらず、本当に打って沈めたバーディーではありません。マッチプレーなので便宜上こう表記しています。)


準決勝の1組目はすでにスタートしましたが、私の相手はなかなかクラブハウスに帰ってきません。
どうやら18番までASになっていたようで、それぞれが慎重なプレーになっていたようです。
結局、18番で勝負が決まり、相手は70歳のHDCP12の方に決まりました。


この方とは、以前何度か研修会で一緒になったことがあり、20年前はHDCP3という上級者で、私のとっては当時は雲の上の人というイメージでした。
記憶していたのが、ラウンド終了後に「一緒にラウンドして私の行動になにか気になったことがありますか?」と尋ねられたことです。


一緒になった方を気分悪くさせる行為がなかったのかと、いつも終わったら同伴者に聞くことにしていると言われ、なかなかの人格者だと思いました。


その時の話をしたら、「そんなことをしてた時期もありましたね(笑)」と答えてくれて、「私の中ではリスペクト対象のゴルファーです。」と言ったら恥ずかしそうに笑顔で応えてくれました。


クラチャンとの死闘の後だったので、なんとなく勝負というよりいつもの気楽なラウンドの感覚のままで、スタートになりました。
私が1つハンディーを差し上げるため、アウトの4番が相手のハンディホールになります。


クラチャンとは、ある意味ギスギスした雰囲気の争いになりましたが、この方とは昔話や共通の知り合いなどの話題を雑談しながら、のんびりとしたラウンドになりました。


そのため、お互いにパーセーブが1番・2番とできず、ボギーで分けとなります。
3番パー3で私がバンカーに入れて、バンカーショットが4m残りピンチでしたが、これを沈めて分けとしました。
しかし、次のハンディーホールでは3打目で力んで右バンカーに打ち込み、バンカーショットはホームランになりダボを打って1ダウンになりました。


結局、8番までお互いに同じボギーやダボというスコアで、波乱もなく終わっていきます。
実は8番パー4で相手の方がセカンドを右に打って暫定球を打たれました。それで手堅く手前に刻んだつもりが手前のバンカーに入っていて、相手の初球はセーフでしたが4オンということになりました。
バンカーショットを乗せれば勝ちだと思ってしまい、これもトップして奥のバンカーに打ち込んでしまいます。
4打目のバンカーショットも脱出できず、5打目のバンカーショットをピンそば1mに付け、1パットのダボで、トラブルの相手と分けにしてしまいました。


しかし続く9番パー5で7mにパーオンし、ボギーオンを逃した相手からコンシードがあり、やっとASに戻して後半のインに向かいます。


10番をボギーで分けにした後の11番パー3で6Iでのティーショットがシャンク気味に右の離れたバンカーに打ち込み、バンカーショットはグリーンに届かず、アプローチは奥に3mでこのボギーパットも外して、1.5mに寄せていた相手にOKを出します。
「何もしていないのに、ゆーぽんさんが勝手に転んだようなものだ。」と言われてしまいます。1ダウンです。


この方は、マッチプレーで相手のミスを望むような考えは嫌いで、ゴルフは自分と自然との闘いなので、相手を見ながらの勝負は性に合わないといっていました。
そのため、相手のミス待ちを期待するより、お互いに短いパットだったらOKしようと言われ、何度かOKを気前よく出しました。


12番パー4も私のミスが出て、2ダウンに変り、これはダメかなと少し諦めの気持ちになります。
しかし、途中で私がイップスの話をしたら、「自分もバンカーショットが打てない」と言われ、もしかしたら同じイップスだからショートパットもOKしようと言われたのかなと、ちょっとだけ思ってしまいます。


13番パー4はその方が言われたバンカーに打ち込み、私はピンの左2mにナイスオンでした。
その方のバンカーショットは確かに一回で出ず、4オンしましたが距離が残り、コンシードされました。1ダウンに戻ります。


14番パー5はお互いに1.5mほどのパーパットを残して、OKしてくれたらOKするよと言われ、OKで分けにしました。


15番パー4では私が1mに寄せたのに対し、3打目も乗らずに4打目も寄せきれず、OKを貰ってASに戻りました。


16番パー3では、前組の一般客を係の人が待たせて、打たせてくれようとしましたが、相手の方が「先に行って!」と手ぶりで示されます。
「待たせて、へなちょこショットを打ったら恥ずかしいから」と笑って言って、「そうですよね。クラチャンみたいなショットだと見られてもいいけど、われわれのショットだと、『あんなショットするなんて』と言われそうですね!」と答えました。
ここはグリーンを外してのアプローチを寄せきれず、ボギーパットをお互いにコンシードして分けにしました。
ASなので、分けだったらいいかという気分です。
相手の方は、「もし18番までに勝負がつかなければ、エキストラホールには行かずに棄権するから」と言われましたが、あながち嘘ではないように感じましたが、油断は禁物です。


17番は先ほど勝負を決めたホールなので、なんとなくここも上手くいきそうな予感がしてのティーショットでした。
この時はフォローの風に変っていて、その風に乗って右目のフェアウェーに距離が出ます。
対して相手の方は距離が出ず、グリーン手前にセカンドをショートしました。それを見て、ここも勝負だと9Iの距離を8Iでピンをダイレクトに狙ったら上手くいき、ピン横2mにナイスオンでした。
相手の方の3打目はグリーン手前にオンし、パーパットはショートして、ここもOKをくれ、先ほどと同じように土壇場で1アップとします。


18番では私のショットは右目に飛んで木の下辺りでしたが、相手の方のショットは距離が出ません。
フェアウエーから「ギャンブルするから」と言って、林の上のショートカットを狙われますが、初球はどうも当たりが悪かったようで「越えない」と言って暫定球を打たれます。
暫定球はフェアウェーでしたが、私のショットも木が邪魔で7Iでスライスをかけて相手の方と同じような場所でした。
初球を探しに行こうとしたら「もういいよ!」と制され、「次のショットだけして終わろう。」と言われます。
お互いに私はUTで相手の方はウッドでナイスショットされ、グリーンに行ってみると奥目に2球ともオンしていました。
「これでギブアップするから、球を拾ってきて」と頼まれ、グリーン上の球を2つともピックアップし、結局2アップでの勝ちになりました。


最後に「楽しかったです。」とお互いに握手をして終わりました。


クラチャンとの闘いとは違って、気合の入らない戦いになったといえばそうですが、勝負に拘らない相手と、雑談をしながらのラウンドは途中はペースにハマって負けるかもと思いましたが、運命の17番を取ることが出来、最後は楽に終わることができました。


来週の決勝戦は、なんと予選を補欠の8位で滑り込んだHDCP6の方と決まりました。1回戦も10のハンディ、準決勝も5つのハンディを与えても問題なく破ってきた方です。
昨年は準決勝で当たり、14番からドーミーホールになったのに15番・16番と連続して取られ、危ういと思いましたがやはり17番でバーディーを取って3アンド1で破った相手です。
予選でも同組になり、今朝もアプローチ練習場でおしゃべりしたり、スタート前には「決勝で会いましょう!とエールを送り合った中です。


昨年は理事長杯を獲っていて、なかなかの強敵ですが、同じアプローチイップス持ちなので、お互いの弱点は良く知っています。
朝の練習場で、私が昨日ネットで学んだアプローチの際の構え方をよほど教えようかと思いましたが、ラウンド前に教えて気にされてはいけないと自重しました。
そのため、来週もイップスが治っていないといいけどというのが、正直な思いです。
ショット力とパット力があり、ドライバーショットも飛びますが、彼もこちらの力は認めてくれていて、「そのハンディーは違反だ!」とよく言われます。


決勝は36ホールの長丁場ですが、丁寧にプレーして食らいつきたいと思っています。


それにしても36ホールの心理戦は身も心も疲れるものです。