三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

精神力の違いに憧憬の念を持つ

昨日の「あつまる阿蘇赤水ゴルフ倶楽部」での月例に参加した際のことです。

同伴者の1人は、今年の理事長杯を獲ったHDCP8.6の女性でしたが、この方は3年前に理事長杯と社長杯、2年前にも理事長杯を獲った30歳代のいわばこの数年の常連になるチャンピオンです。


社長杯や理事長杯は年齢にかかわらず7100yの青ティー使用ですが、なぜか女性だけは赤ティー使用になっていて、この方には飛距離のアドバンテージが大きいのです。


赤水のメンバーには、女性もそこそこの数がいますが、三大競技に出場してくるような女性は他にはいないため、男性の中に紅一点として参加されることになり、使用ティーの違いという特例が生まれたようです。


当初は、競技規定に女性の特例事項が明記されていないため、2年前の社長杯表彰式の際に「特例事項として明記する必要があるのでは?」と発言したこともありますが、結局その後も付記されていることもなく、参加メンバーにとっては「当たり前」という意識のまま推移しているのが現実です。


これはこの女性が研修会にも参加されていて、研修会では毎回、同様のケースなので、三大競技に参加するメンバーもほとんどが研修会メンバーでもあり、当たり前の事柄として定着してしまっているからだと思っています。


しかし、三大競技には研修会員以外の者も参加可能なわけで、そうした研修会に入っていない者にとっては「70歳を超えたグランドシニアの方が青ティー使用なのに、飛距離が出るこの女性がなぜ赤ティー?」と疑問が出るのは当然で、まして優勝回数が群を抜いて多いという結果からも、何か釈然としないものがあるのは事実です。


この女性の名誉のためにも、私としてはやはり競技規定に明記しておくべき事柄だと今でも思っています。
そうしないと、立派な記録であっても「前から打っているから」というやっかみ半分な意見もあるわけで、本人にとっても素直に優勝を喜べないのではと思っています。


競技規定の「三大競技は青ティー使用とする。」という一文の後に、「ただし女性参加者は赤ティー使用とする。」と付け加えればよいだけで、それを入れなければ厳密にいえば指定以外のティーからのプレーになり、競技失格という判定になるのではないかというのが私の意見です。


この女性とは昨年の社長杯準決勝で当たるはずでしたが、対戦相手のシニアの方が頑張り、ASの中で18番ホールで勝利したため、とうとう彼女のプレーを実際に見ることはありませんでした。
しかし、今年の理事長杯予選でご一緒し、初めてその方のプレーを間近で見て、本格的なゴルフにいわばファンのようになりました。


元々が女子プロファンの私としては、綺麗なスイングをする女性には憧れるのです。もちろんこの方が、女子プロのような常に綺麗なスイングでショットを行うわけでなく、そこはアマチュアなので、ミスもたくさんされますが、ときどき女子プロかというようなスイングもされるのです。


つまり、まだまだ発展途上のゴルファーですが、本格的なゴルフ道を歩んでおられるのだなと見たところです。
その中でも、精神力の強さに感心しました。


男性ばかりの中で、ただ1人だけで競技に出場するということ自体が、その方のメンタルの強さを証明していますが、ピンチになったときの強さに驚いたところもありました。


昨日は14番パー5で、その方のティーショットの球が見つからないという出来事がありました。
同伴者3人でも探しましたが見つからず、ロストかなと思ったところで、もう1人の女性が斜面のラフに埋まったボールを探し出し、事なきを得たのです。


私だと、ロストかなという精神的ダメージで、その後のショットにミスを出してしまいがちです。
その日も10番で右に打ち、暫定球を打ちましたが結果的に初球は見つかり、フェアウェーに出しました。
残り125yからのショットなので、普通にボギーは取るべきケースなのですが、9Iでミスして結果的にはボギーで収まるところをダボにしてしまったのは、ロストという動揺した心を上手く立て直せないままプレーに入ってしまったためです。


この女性は、球が見つかるまではそれなりの時間がかかり、ほぼ諦めかけていたはずで、見つかった球もつま先下がりの急斜面のラフで、セカンドも打つのが難しい場所でした。
そこから上手く木の間を抜いて、3打目も長めのクラブで打ち上げのグリーンに手前でワンクッションして左奥にオンでした。


私が「ナイスオン!こんなバーディーパットは案外と入るよ!」と根拠のない声かけをしたのですが、本当に10m以上もある下りのスライスラインを沈めてしまったのです。
当然、動揺があったであろう中でのその後のプレーの見事さに、強い精神力を持っているのだなと感心しました。


私は、精神的弱さがあるので、「イップス」という病にかかったのです。
プレー中も、ティーショットが失敗すると、まずパーを獲れないことが多く、自分でも「ここはパーは取れない」と筋書きを描いてしまうのです。


傾向として、1つの失敗がそのまま1打以上のロスに繋がることが多く、リカバリーするという強い意志がないのだと自分でも自覚しています。


そんな自分から見て、その方の精神力の強さに感心し、変な意味ではなく「憧れ」という自分にないものを持ったゴルファーへの尊敬の念というべき感情を持ったほどです。


つまり実際にプレーを見るまでは、若干懐疑的でしたが、プレーを間近でみると「ファイター」としての競技者であり、十分チャンピオンとしての資質を持っておられるのだなと思ったのでした。


自分にない「強さ」を持っていることに、羨ましいと思った昨日のプレーだったのです。