三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

スコア90切りのために必要なこと

アマチュアゴルファーをスコア毎にいくつかに区分すれば、①平均スコアが100を切れないレベル、②平均スコアが90台のレベル、③平均スコアが80台のレベル、そして④平均スコアが70台のレベルになると思います。


ただ平均スコア90台や80台・70台であっても、前半か後半かで大きくレベルが違うため、一般的に「シングルゴルファー」と呼ばれるゴルファーの平均スコアは85未満になるはずです。
しかし、ここでは①~④のようにざっくりと大きく分けてみました。


ゴルファー人口のほとんどは①と②に集中していると言われ、大半のゴルファーはスコア90切りを目標に練習に励んでいるはずです。
私が良く利用する1人予約でも、自己申告の平均スコアが90台というゴルファーが圧倒的多数のようです。


よく100の壁とか90の壁などといわれますが、これはプレーする本人の心の中に壁があるだけで、100と99もしくは90と89というスコアの差はたった1打しかなく、意識さえしなければ問題なくクリアできるものです。


ここでは、私がラウンド時に心掛けている、常時90切りができるようになる考え方とその練習方法を書いてみます。


90切りでのギリギリのスコアは89であり、パー72のコースであれば17打の余裕があり、まずこのことをしっかり認識してラウンドに臨みます。
17打の余裕は、ボギーにすれば17ホール分であり、ダボにすると8.5ホール分になる計算ですが、まずこのパーを狙わないという意識が大事なのです。


これまでもよく「ボギーなゴルフ」というパーを目指さないゴルフを私は推奨していますが、パーオンなど目指さず常にそのホールでは+1打のボギーオンを目指せばよいだけです。
ボギーオン出来ていれば、パットが入ればパーだし、外れてもボギーでホールアウトできます。最初からボギーを目指し、「たまたまパーパットが入っちゃった」ということになれば、ラッキーだと思うことです。


スコア100や90が切れないレベルのゴルファーほど、パーオンしてバーディーを獲ることがゴルフだと勘違いしていて、プロのようなショットで飛距離を出さなければ、80台のスコアや70台のスコアは出せないものと勘違いしています。


ゴルフ関係の雑誌やTVのCMでも「飛距離」を前面に出すケースが多く、その影響にどっぷりハマってしまうのは仕方ないことですが、まず「飛距離は必要ない!」という意識改革が必要になります。


これはラウンド経験のある人は誰でも分かることですが、レギュラーティー使用の場合、パー4が400yを越すケースはほとんどありません。
例え、400yのパー4があっても、目標は3オンなので「400y÷3打=133y」ということになり、135y飛ばす能力があるなら、3オンできる計算です。


男性ゴルファーであれば、シニアになってもドライバーショットをミスさえしなければ、180yは飛ばせるはずで、そうなると「400y-180y=220y」となり、残りは「220y÷2打=110y」という計算で110yのショット2回で良いことになります。


つまり、自分の実力を過信して、400yを2オン狙いにするからドライバーショットを力んで大きく曲げる羽目になり、2オンどころか4オン・5オンになってしまうのです。


ドライバーというクラブは、嫌でも飛距離が出るクラブなので、無理に力を入れて叩かなくても良いように作られています。
試しに、練習場で100yの目印を目標にドライバーで距離合わせするように打ってみれば分かりますが、なかなか100yで止めることは難しいはずです。
どんなにゆっくり振っても100y以上は転がっていくはずで、だったらラウンドで力んで打つことがいかに無駄なことかが分かります。


このボギーオンを目指す「ボギーなゴルフ」での肝になる技術が、30y以内のアプローチとパターになります。


一般的なレギュラーティーのパー4は350y前後であり、200yのドライバーショットが打てるならセカンドは150yが残る計算です。
「ボギーなゴルフ」では、セカンドではグリーンに届かないクラブを使うことで、グリーン周りのバンカーなどを避ける戦略を取ります。


グリーン手前に130yほどを打ち、残った距離をアプローチするようにします。
つまり、30y以内をグリーンに乗せるアプローチ力が「ボギーなゴルフ」において必須の技術と言えます。


しかし、これもピンに絡ませるなどの高いレベルを要求するものではなく、常にグリーンセンターを狙い、10y程度の前後左右のブレはあっても構わないレベルでOKなのです。


その程度のアプローチ力は、練習場で数日練習すれば、誰でもそこそこ打てるようになるはずです。


次に求められるのが、グリーン上でのパットの距離感です。これは実際に練習グリーンでパット練習するしかないのですが、狙うのはカップインではなく、カップまでの距離感を養うような練習をすべきです。
常にカップまでの距離を打つように心がければ、必ず傾斜で低い方に曲がり、次のパットは上りが残ります。
間違ってもプロラインに狙わないことで、カップインは目指さずカップまでの距離を打つことに神経を集中させることが大切です。


朝のスタート前の練習グリーンで、周りの状況が許せば、ロングパットを中心に練習していると距離感は養われます。
ここで注意するべきことは、たとえ5m以内であってもカップまでの距離を打つように心がけることで、「ネバーアップ・ネバーイン」という格言などくそくらえという意識が大事です。
要は、常にカップまでの距離を打つ意識を徹底し、3パットを極力なくすことが大事なのです。


グリーンのセンター狙いなら、距離が残るパットが普通で、場合によっては20mのロングパットが残るケースも出てきます。
急に20mのロングパットを距離感よく打つなんて無理なので、練習パットは可能な限り、20m先の目標まで打つ練習を繰り返します。


この練習は難しそうですが、ドライバーで250y先のフェアウェーを狙うショット練習よりずっと簡単に習得できるものです。
打席でパターを持って転がす練習をしても良く、この場合は転がった距離は分かりませんが、正しくパターの芯で打てるように心がけます。
常にパターの芯で打てるようになれば、後はイメージの世界なので、素振りとストロークを調整する練習をすればよく、ありがちな3パットのミスはファーストパットが上手くヒットできないことから起こりがちなのです。


アプローチの練習やパットの練習をしていると、いわゆる「ビハインド・ザ・ボール」の重要性が理解できるようになり、ドライバーショットやアイアンショットの際にも、その意識でスイングする意識が生まれ、ショットの正確性が増してきます。
小さなショットを正しくヒットできないレベルのゴルファーが、大きなショットを上手く打てるわけがなく、その意味でもショートゲームの練習は無駄にならないのです。


ゴルフのスコアメークが難しいのは、自分が希望する結果と自分の取ろうとする行動が半比例するからで、ほとんどのアベレージゴルファーは「飛ばす=力を込めて打つ」と勘違いしています。
まず自分の常識を捨てて、逆転の発想でゴルフを見ることができるようになれば、きっと停滞しているスコアが大きく前進するようになるはずです。


実戦でのスコア90切りのコツを纏めると


1 ドライバーショットは距離を欲張らない。180yでもOKだと考えてショットに臨む。 
2 パーオンを欲張らない。パーオンさせる距離のクラブを1番手下げる意識が必要。
3 アプローチはピンを狙わず、グリーンセンターを狙う。 
4 パットは、どんな距離が残っていても、カップまでの距離を打つ意識でヒットする。


ということです。


これらを可能にするためには、一定量の練習は不可欠になりますが、これまでの練習内容を勇気を持って大胆に変えることも必要です。
練習場でやるべきことは、


1 30yのアプローチ練習を全体の練習量の5割以上にする。
2 練習グリーンが使えるなら、一定の距離からカップにギリギリ届くタッチの練習。
3 アイアンやドライバーのショット練習では、わざと飛ばさない練習をする。


とし、ショットもパットでも必ずプレショットルーティンを入れるように、自分の形を作るようにします。
「ビハインド・ザ・ボール」を常に意識して、ゆっくりスイングする練習をすることが、遠回りのように見えて、スコアアップの近道になります。


決して、「飛ぶドライバー」や「飛ぶアイアン」などに変える必要はなく、その費用があるのであれば、ショートコース若しくは練習場に付設されているアプローチ練習場やバンカー練習場だけでの練習をすることをお勧めします。


練習では疲れが残るように球数を打つと「今日はよく練習した!」と錯覚しがちですが、そうではなく、自然に歩くように自然にクラブを振ることで球が勝手に飛んでいくようなイメージが大切です。


とにかくスコアが停滞しているのであれば、ゴルフに取り組む考え方を少し変えてみると、新しい光が見えてくるのです。