三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

アイアンの飛距離自慢って何?

ネットを検索していると、「目指せ!7アイアンで170y」などといったキャッチコピーが目に入ります。
確かにプロは、170yはもちろん200yほども7アイアンで飛ばすことがあり、アマチュアにとっては想定外の驚きの飛距離に思えます。


テレビのCMで見た練習器具に、スイング改善に効果のある「〇ワー〇ッケージ」という器具がありました。
これを腕に嵌めてスイングすると、正しいスイングが身に付き、スライスを撲滅して距離が出るようになるという触れ込みです。


確かにドライバーは飛距離が出ないより出た方が良いとは思いますが、それも程度問題です。
曲がりが酷いゴルファーが飛距離が出る場合は、OBを打つ危険性が高まり、スコアメークには百害あって一利なしということになりがちです。


アイアンに至っては、自分の想定外に飛距離が出てしまえば、これまたスコアメークには繋がりません。
ゴルフは飛距離を争う競技ではなく、最終的にはカップインさせる打数を争うターゲットゲームなのです。


目標にしたグリーンにしっかり止めるためには、フック系の球を打つアイアンより、スライス系の球を打つアイアンショットの方が効果的です。
なぜなら、スライスは球が止まりやすいのですが、フック系は前進回転が球にかかり、その転がりが計算できないため、グリーン上のピンまでの距離を打った場合、ピン奥に転がってしまうリスクが高まるからです。


どうしてもマスメディアは「スライス」を悪者にしたいようで、「スライス=悪」「ドロー=善」というイメージを植え付けようとしがちです。


しかし、誰でも自然にクラブを振って出る球筋を自分の持ち球にする方が良く、自然に打ってスライスが出るなら、そのスライスを自分の球筋に決めることです。
スライスを真っすぐに直そうなどと思うことで、スイングの迷路にハマりこみ、本来のゴルフゲームの目的であるスコアメークのためのスイング改造ではなく、スイングオタクへの道に向かってしまうのです。


ゴルフはフィギアスケートや体操競技のような採点競技ではありません。スイングの美しさなどは求められておらず、スコアカードには単なる数字が並び、最後にその数字を集計するだけなのです。


よほどの上級者でなければ、アマチュアゴルファーが150y先のグリーンに1オンさせれるケースは、せいぜい20%ほどの確率です。
実際のラウンドを思い返せば、150y離れたグリーンにオンさせることは案外難しいと気づきます。


自分の球筋がスライスであれば、グリーンの左端を狙って打てば、自然に戻ってオンし、しかもほぼキャリーなしで止まってくれます。
ピン位置に限らず、左を狙えばよいわけで、アベレージゴルファーであればグリーンまで150y地点から3打でホールアウトできれば最高で、4打でも可というのがこの距離なのです。


この150yを7Iで届かないなら6IやUTで打っても構わないのです。他人が7Iを使用するから自分もと思わず、自分の飛距離を知っていれば、フェアウェーウッドを使っても構わないのです。


どうしても届かなければ、最初から寄せ1狙いでも良く、そのためには1打目をどこに打てば次のアプローチが簡単なのかを考えればよいだけです。


アイアンの飛距離自慢は全く意味がありません。160yを飛ばせないのならまだしも、ドライバーを使えば飛ばせるわけで、要は正確にその飛距離を打てるかが重要なのです。