三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

同伴者の思いがけない崩れ方のきっかけは

昨日のチェリー人吉での出来事です。先に予約で入っていた2人は、これまで1人予約で何度か一緒になったという顔見知りのようでした。


1人は、39歳でお祖母様が五木村在住という宮崎から来られた方で、実家が人吉なのでときどき帰省してチェリー人吉でラウンドしているそうです。
もう1人は、徳島から八代市に単身赴任されているという40歳代の方でしたが、2人ともそれなりにショットは飛び、アプローチもそこそこお上手な方々でした。


スタートホールでは、39歳の方は、UTで2オンし、4mのイーグルチャンスでしたが入らずの楽々バーディーゲットでした。
もう1人の40歳代の方はティーショットをミスりましたが、距離が残った3打目をウッドでグリーン近くに運び、絶妙のアプローチで寄せ1のパーゲットでした。


ただ40歳代の方は、今日はドライバーショットの安定性がなく、39歳の方の飛距離への対抗心からか力んでいたのかもしれません。


前半は、39歳の方のドライバーショットは良く飛んでいて、何度かバーディーチャンスを作りましたが入らず、結局1バーディー3ボギーの2オーバー38スコアで回られました。
なにしろ上背は180cmほどあり、がっしりした体形で見るからに飛ばすという雰囲気です。
ただ腰を落としてティーアップされている姿が、あまり格好良くないなとは思っていて、最初に見たときは初心者かなと思ったほどです。


前半の最後18番パー5でも、セカンドを5Iで打つほどドライバーショットの飛距離が出ていて、このホールは右に外してアプローチを寄せきれずにパーに終わっていましたが、これを見て真の上級者だったらせめてバーディーチャンスに付けるはずで、あんなミスはしないかなと思ったのです。


私は、お上手な方には「オフィシャルハンディーをお持ちですか?」と聞くようにしていて、自分の見定めたHDCPと本人の答えが見込み通りかどうか確認するようにしています。


この彼も前半だけを見ていたら競技ゴルファーかなとも思いましたが、ティーアップする姿に違和感を覚え、結局、オフィシャルハンディーを聞くまでには至りませんでした。


後半のスタートホールで事件が起こります。1番パー5でオナーの39歳の方のドライバーショットは右目に、私の球も同じ右目に飛び、40歳代の方は左目に飛びました。
セカンド地点に行くと、左のフェアウェーに40歳代の方の球があり、その先の右に私の球、その30y先に39歳の方の球があるものと誰もが思っていました。


しかし、自分の球と思われた場所に行ってみると、私の球ではありません。なぜか一番飛んでいたのが私の球だったのです。


39歳の方も当然、一番飛んでいたのが自分の球だと確信していたようで、すでに先の球の近くまで行っていて、私が自分の球でないと言ったら、近くの球を確認して慌てて戻ってきました。
「失礼しました!」と言ってからのセカンドショットは、動揺したのか大きく右に飛んでいきます。


結局、その方は3打目を隣のコースから打って右のバンカーに入り、バンカーショットもエッジにショートし、アプローチを2mに寄せてナイスパットでボギーで凌がれましたが、ここから急激に様子がおかしくなっていきます。


2番パー3は1オンしたものの、ファーストパットが打った瞬間に短いと感じるほど大きくショートし、パーパットも外すボギーになります。
3番パー4では、私よりも大きく左に打ってしまい、林の中からいったんフェアウェーに横に出した後の3打目もグリーンを外すもので、ダボを打ってしまいます。
4番でも大きく左に打って隣のホールに打ち込み、5番ではティーショットをとうとう右にOBにして、4打目も右にOBを打つという散々な崩れ方をしてしまいます。


これで終わらず、6番パー4では左に打ってロスト、7番パー4も左に引っかけ、9番パー4は右にチョロ気味と、前半の素晴らしいティーショットが嘘のようになくなりました。


結局、後半だけ見ているとティアップに見られる初心者風のショットとスコアであり、
前半とは全く違う姿に、いったい38というスコアはなんだったのだろうと不思議でした。


思い返すと、後半の1番パー5での球の間違いで、リズムを崩したのかもしれません。
どちらが彼の実力かは分かりませんが、少なくともハーフ38で回れる力は持っているのです。
あれだけ真っすぐに飛んでいたショットが大きく曲がりだしますが、それが飛距離の出る者の宿命と言えば宿命です。


飛距離が出なければラフで留まりますが、飛ぶ人は曲げると即OBまで届いてしまうのです。
穂距離が出て良いことがあるのは、実はパー5のホールだけということになり、パー4であればレギュラーティー使用の場合、中途半端な距離が残りがちです。


つまり、飛距離は両刃の剣であり、スコアを縮める役目より、ロスする役目の方がアベレージゴルファーにははるかに大きいのです。


マン振りショットではなく、力をセーブした7割ショットを練習する方が、ずっとスコアメークに役立ちます。
7割ショットでも、少なくとも飛ばない者のショットよりはるかに飛ぶわけで、「飛ぶ」というアドバンテージを実際の他人との飛距離差ではなく、自分の余裕あるショットに生かすことができるかどうかで、そのゴルファーの将来が決まるのです。


前半の38に対して後半は50オーバーと、人が変わったようなゴルフを見せてくれた方を見て、もったいないなと他人事ながら思ってしまった一日になりました。