三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

変則スイングでも結果良ければ問題なし

男子ツアーのカシオワールドで韓国のチェ・ホソン選手が優勝しました。チェ・ホソン選手は、現在45歳ですが、39歳で日本ツアー参戦しています。

ゴルフを始めたのが25歳と遅く、独学でプロまで登り付いたという苦労人でもあります。
ゴルフを始める前には、高校が水産高校だったため卒業後は水産加工会社に就職し、マグロ解体中に右手親指を一部切り落とすという事故にあっていて、今でも神経が通っていないということです。


その後ゴルフ場に勤務することになり、そこで初めてゴルフという競技に出会ってから猛練習して、プロになってしまったという努力の人でもあります。


チェ・ホソン選手はフィッシャーマンスイングで有名です。


チェ・ホソン選手のスイングを見ると、アドレスからダウンスイングまではかなりクローズスタンスという特徴はあっても、そう大きな違和感はありません。
しかし、インパクトからフォローになる際は、右足を上げて左足で1本立ちするのです。


かなり独特で、フォローの形だけを見たら、初心者かと思うようなスイングです。


しかし、本人によれば飛距離を伸ばすためにたどり着いたスイングのようで、45歳の今でも280yを超える飛距離を誇っています。


アマチュアは、プロのスイングの形だけを真似しようと練習に明け暮れます。
しかし、考えてみればゴルフは球とクラブのフェースがきちんと当たり、真っすぐに押し出されれば、真っすぐに球は飛んでいくのです。


スイングアークがどうこうだとか、クラブシャフトの角度がどうこうだとか、あまりにアマチュアは細かい数字に拘りすぎます。
最近は、スイングチェックの機器やアプリなども出回り、ますますスイングをデータ化することでスイング修正に利用しようという流れが多くなっています。


しかしアマチュアにとっては、要は結果さえ出ればよく、前に飛びさえすればそのスイングで問題はなく、あとはそのスイングの再現性を高めるだけです。


以前の記事でボウリングの女子プロの話題を書きました。バックアッパーという右利きの選手にとっては、禁断の球筋を武器にする岩見プロの話題です。



岩見プロは、Pリーグで優勝経験のあるトッププロになっていますが、以前だったら必ず矯正されるような初心者が最初に投げるような投法です。


チェ・ホソン選手も岩見プロも、形に拘り過ぎる悩めるアベレージゴルファーに良い教材になるはずです。


ゴルフもボウリングも形(フォーム)に拘り過ぎると、ややもすればゴルフは球を打つ、ボウリングは球を投げるという基本的な事柄を忘れてしまいがちです。


形(フォーム)はあくまで初心者が正確に打ったり投げたりできるように、簡易的に枠にはめて教える手段であり、それが全ての人に当てはまるものではないのです。


「木を見て森を見ず」という諺がありますが、これは細部に気を取られて全体を見失うことをいいます。


スイングに拘るゴルファーはまさしく「木を見て森を見ず」という傾向に陥りやすく、まず原点に戻ってみることをお勧めします。
だって、チェ・ホソン選手のような変則スイングでもプロのトーナメントで優勝できるのですから、、、。


なお付け加えますが、チェ・ホソン選手のドライバーディスタンスはツアー選手全体で57位、パーオン率は74位ですが、平均パット数は7位という点も見逃せません。
つまり、まさしく「パット・イズ・マネー」を地に行く選手なのです。