三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

プロの攻撃ゴルフ

一昨日、阿蘇大津GCの1人予約でご一緒したお一人はPGAのティーチングプロです。

最初に会ったのは、もう2年以上も前の当時私のホームコースであったチェリー宇土での1人予約でした。


チェリー宇土はフェアウェーが狭く、研修会メンバーでさえOBを打たずにホールアウトするのは至難の業というほど、ビジターにとっては評判が悪い(つまり難しい)コースです。


しかし、そのときプロはドライバーで正確にフェアウェーに打っていて、その飛距離と正確性に「この人って何者?」と思って、いつものようにオフィシャルハンディーを尋ねましたが、答えてくれませんでした。
只者ではないと思っていましたが、結局、1回目のラウンドでは身分を教えてくれなかったのです。
その翌週か翌々周でしたが、また宇土で一緒になり、スタート前に「何者ですか?」と尋ねたら、こっそりPGAのタグを見せてくれ、なるほどプロなんだと納得したところです。


プロは1人予約でときどき練習ラウンドされているようで、その後も菊池や大津で一緒になることが多く、会えばいろいろ厚かましく質問して無料でレッスンしてもらうことが多くなりました。
実は、1人予約を使ってのラウンドレッスンも別のコースですが開催されていて、そちらに参加すると平日でも12千円ほどかかるため、1人目無料でラウンドする私にとっては、プロのレッスン付きというとても贅沢なラウンドになるのです。


一昨日はプロによると、兵庫県で11月末に行われるPGAティーチングプロの大会に参加前の最終調整ラウンドということでした。
PGAのHPで見ると、試合に出るためにはランキング上位という資格が必要で、このプロはランキングに入っていることで参加資格を得ているようですが、ウェーティングになっているプロも大勢いるようです。


本人のHPを見ると、一昨日のラウンドがアップされていて、「攻撃ゴルフができるようになった」とコメントされています。

プロのスコアを勝手にアップしています。
調整ラウンドなので、スコアメークではなく攻めるゴルフを展開されているのが良く見て取れます。


4番パー3のボギーは、ピン左奥7mの位置からのバーディーパットからの3パットでした。
このグリーンは中央に尾根があるため、左右に下り傾斜になり、その上、奥から手前にとても速いという特徴がありますが、その傾斜が見えにくいのです。
プロのラインは、尾根に向かって若干上りに見えてしまうのがこのグリーンの騙しで、分かっていても、打たないと大きく右に曲がってしまうのです。
プロも打ってから、止まらないとすぐに分かったようで、3mほどカップ先まで転げてしまい、返しはカップ手前で止まってしまいました。


前半は、フェアウェーヒットは3回に留まっていましたが、後半は7回とパー3以外は全てフェアウェーと大きく上がり、その分攻撃性も高まったようです。


10番パー4はセカンドを1mに付けのバーディー、12番パー4は下りフックラインの5mをしっかり読み切りバーディー、15番パー4もセカンドを1mに付けてのバーディーと、ショットの切れが増していました。


スコアを崩したホールも攻めた結果でした。


14番パー5では、前回と同様に右ラフから2オン狙いでしたが、前回は右に外した記憶からか、今度は左のAグリーン方向に外されました。
右には林があり、1ペナラインもあるのですが、左は広くて一見すると安全そうです。しかしバンカー越えになり、バンカーからの傾斜があるので、バーディーチャンスに付けるのは小さなグリーンでは難しくなります。
プロはピンに絡めようと、ふわりと上げたアプローチをしましたが、上手すぎてカラーで止まってしまいました。
通常ならパターで無難に寄せるのでしょうが、ウエッジでスピンを効かせてカップを狙ったら、スピンが効きすぎ下り傾斜の途中で止まってしまい、パーパットも外すボギーになったのです。


16番パー3は、ピン位置が池に近い左奥でした。このグリーンは右からは段差があり、パーは獲れてもバーディーは難しいというホールです。
プロは果敢にカップ左を狙いましたが、いったんグリーン近くに落ちた球が転げて池に入ってしまいます。
通常の池からの処置をすれば、プロの技術ではボギーは十分取れますが、敢えて打ち直しを選択され、オンした後のボギーパットが決まらずダボにしてしまいました。
スコアメーク優先なら、このピン位置だと右を無難に狙ってしまうところですが、敢えて攻めた結果だったです。


17番パー4も、私と同様にフェアウェーからのセカンドがグリーンオーバーしてしまいます。
その日のピン位置は、奥行き60yという縦長の複雑な3段グリーンの奥の段で、手前だと2パットで凌ぐのは難しいホールです。
私も6Iで上の段を狙い、手ごたえあるショットでしたが止まらずに奥にこぼれていましたが、プロのショットも同様に奥のラフにこぼれていました。
私はパターで寄せましたが、プロはウェッジでスピンを効かせたアプローチを選択されます。
しかし傾斜が急で止まらず、返しのパットも入らないボギーになりましたが、ホールアウト後に「このグリーンは硬くて止まらないようだ。」と私のショットが止まらなかった原因を解説してくれました。


18番パー5は、プロはフェアウェーから2オン狙いのようでしたが、アイアンを持たれます。ピン位置が左の比較的手前だったので、奥に乗せても3パットの危険性があったようです。
アイアンでグリーンの右手前に打ち、上り真っすぐのラインを低く打ちだすアプローチでイーグル狙いでした。
残念ながらカップインはしませんでしたが、返しを入れてバーディーでした。


このホールの攻めはとても参考になりました。
2オンできる距離でもむやみにグリーンを狙わず、アプローチで狙える場所に刻んだのです。
これはピン位置の違いであり、例えば奥目のピンだったら2オン狙いだったはずで、その日のピンだったら、右手前に乗れば最高だが外れても右手前だとOKをいう攻めをされました。
私は3打目をピンの右やや奥目になり、4mでしたがフックで下りという難しいラインを決めきれませんでした。最初から右手前にショート気味に狙っていれば、上りの真っすぐのラインが残っていたはずです。
ショットのわずかな距離の違いが、チャンスを掴めなかった理由でした。


無理にグリーンオンさせない方が攻撃的なゴルフになることも、プロの攻めを見ていて感じたところです。
プロは、バーディーを獲ることでどうしても出てしまうボギーをカバーする必要がありますが、アマチュアが真似すると大けがするのも事実です。
それでも、攻めの組み立て方をキチンとしているプロのゴルフは、近くで見ていてなるほどと納得できるもので、ギャラリーになった気分でした。


きっとツアープロって、もっと凄いのだろうなって改めて思わされました。