三重苦ゴルファーの日記

68歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

簡単な飛距離アップのための私見を書いてみる

巷にはゴルフのスイング理論は掃いて捨てるほどありふれています。10人のゴルファーがいれば10通りの主張があるというほど、様々なレッスン番組や教材が売られていますが、それらを買ってもほとんど効果はないのが現実です。


つまり、売らんかなという目的で、アマチュアゴルファーを惑わす刺激的なタイトルが付いているのがほとんどで、それらはほとんどのゴルファーにとっては効果がないと言えるものです。
なぜなら、効果があるなら一つの理論で誰でも結果を出すはずで、それができていないゴルファーが多いから、全ては間違っていると断言まではできないけど、多くの迷えるゴルファーには無駄な教材だということです。


ほとんどの迷えるゴルファーが求めるのが「飛距離」です。アイアンなどの飛距離を求める場合もありますが、基本的にはドライバーの飛距離を求めるケースが圧倒的です。


私は、アマチュアであれば飛距離はそこそこ出ればよく、方向性が大事だと思っていますが、その優先順位が分からないアベレージゴルファーは多く、それは飛距離を持った経験がないから理解できていないのだと思っています。


実はそこそこで良いのなら、飛距離を出す方法は今の打ち方のままで簡単に可能なのです。


道具でボールを遠くに飛ばすスポーツですぐに思い出せるものは、野球だと思います。私はソフトボールをやっているので、バッティング理論は野球とは若干違いますが、遠くに飛ばすための理屈は同じだと思っています。
つまりバッティングのようにゴルフクラブを振れば、飛距離は誰でも出るのですが、なぜかゴルフのレッスンでは、そのバッティングでの飛距離が出るコツを封印されるのです。


これからは右利きのケースで話を進めます。


ゴルフと野球は球を打つという動作は同じでも、それらが大きく違うのはゴルフは止まった球を打ち、野球などは動いている球を打つということで、それは誰でも理解しているはずです。
もっと詳しく言えば、ゴルフの球は野球の球より小さく、なおかつ止まっていますが、野球の球は動いているので、それを打ち返すためにはかなりの腕力も必要になります。


もしゴルフのスイングのように野球のバッティングをしたとしたら、バットは球に当たり負けて、遠くどころか前には飛ばないはずです。
飛んでくる球を打ち返すためには、まず運動エネルギーの大きな球に負けないような準備が必要になります。
それが左ひじの張りなのです。
左ひじを張ることで、まず大きな球のエネルギーに耐え、その後のバットの反発力とスイングで球を弾き返すことになります。


バットの反発力と打点を同一だとしたら、飛距離はスイングスピードに比例するため、遠くに飛ばすためにはスイングスピードを速くする必要があります。


ゴルフのスイング理論では、左ひじの張りは良くないことだとされています。
つまり左ひじをダウンスイング以降は身体に近づけ、腕のターンによりクラブヘッドのスピードを増加するというもので、これは運動エネルギーがない止まっているゴルフボールを打つためには合理的と言えば合理的です。


ゴルフスイングでなぜ左ひじの張りはよくないこととされるのか、それは左ひじを張ったスイングでは打点以降は振れなくなり、結果的にクラブヘッドが走らなくて、球に力は伝えられてもヘッドスピードが落ちてしまって、結果的に飛距離をロスするからです。
その上、肘を引いてスイングするほとんどのゴルファーは、カット打ちになってスライス軌道となり、大きく曲がって飛距離が出ないのです。


ではなぜ野球のホームランバッターは、遠くに球を飛ばせるのでしょうか?
それは当たる瞬間までは左ひじを張って衝撃に備えますが、それ以降は左ひじを上手く畳んでバットのスイングスピードを落とさない技術があるからです。


つまりゴルフでも、左ひじを張って打点を迎え、その後に左ひじを畳む動作ができれば、ヘッドも走り、強い球が打てることになります。
ゴルフスイングでのいわゆる「脇を閉めてスイング」理論では、打点の際に球に打ち負けることもあり、初心者にとっては飛ばないためのまるで逆のアドバイスなのです。
初心者がやりがちなひじを張ったスイングは、人が本能的に強い球を打つための実は効果的な方法だったのです。
ただ、そのままではフォローがないスイングになってしまうので、それ以降を考えてみます。


では、どうすればヘッドスピードを上げれるか。
要はひじを張ったものを畳めばよいだけですが、これがなかなか難しいのです。
野球のバッティングの場合は、比較的水平なスイングなので、右手の押し込み時に張った左ひじはスイングプレーンから離れておらず、身体に付けれることも簡単で、上手く身体の回転とともに右手も伸びて行きますが、ゴルフのスイングはやってみればわかりますが、スイングプレーンより上方に出てしまうため、身体に引き付けるのはエネルギーをロスする動きになってしまいます。


つまり、これが野球とは違って左ひじを張ってはならないという理屈に繋がります。
しかし、せっかく力を伝えられる左ひじの張りを上手く使える方法はないのでしょうか?


左ひじを張ったままでは、左右の手のローリングはできません。反対に言えば、手首のローリングを可能にするためには、左ひじの張りは厳禁なのです。


実は、これは全くの私見ですが、左ひじを張ったままでもクラブヘッドを走らせる方法は1つだけあります。
それは左手を甲側に折ることです。
左手の甲を折ることは一般的にゴルフのスイングではタブーとされていて、それは方向性が安定しないということからだと思います。


しかしやってみれば分かりますが、左手を甲側に折ると右手も当然それに同調し、持ったクラブヘッドが走ることが分かります。


ソフトボールの投手の一般的な投球方法に「ウインドミル」投法があります。これは右手を前から振り上げ身体の側面を一回転させ、ダウンで右腕の内側を体側に当てる(ブラッシングといいます。)ことで手首の動きは速め、球速を増す投法です。
先ほどのゴルフスイングでも、球にクラブヘッドが当たる瞬間に左手を甲側に折る動きは、右手だけを見ればウインドミルの右手と同様の動きをしていて、ヘッドスピードを増すことに繋がります。


つまり、初心者のスイングに左手を甲側に折る動きをプラスすれば、誰でも思ったように力を球に伝えられ、併せてヘッドスピードも落とさずに振り抜くことが可能になります。


これまでのゴルフスイング理論とは全く逆の発想ですが、なにをやっても飛距離が出せないゴルファーは、こんな打ち方もやってみてはいかがでしょうか?


この打ち方は、本能のままスイングするので気持ちよく打てるはずで、いままでの「おじさんスイング」のままで良いという利点があり、スイング改造は必要ないのです。


いわゆる「すくい打ち」のようですが、力を特に加える必要もなく、これまで以上に飛距離が出ることに繋がります。
何をやっても上手くいかないときは、常識を離れてみるのも有効な方法です。