三重苦ゴルファーの日記

69歳になった飛ばない・寄らない・入らないの三重苦を持つシニアゴルファーの日記です。

台風12号が不思議な進路でやってくる

私が住んでいる九州の熊本市では、台風が接近することは夏から秋にかけての恒例行事とでもいうべき当たり前なものです。

過去にはいわゆる「りんご台風」(平成3年台風19号)により、住居に被害を受け、建て直しをした経験もありますが、今回の台風12号はまったく想定外の進路でした。


熊本人が台風を警戒する時期は、沖縄辺りに台風が接近し、その後の進路がどうなのかという頃になります。
九州には背骨のように中央に九州山地があるため、台風の進路が鹿児島から宮崎方向に予想される場合、熊本人はその台風にはあまり心配をしません。


台風は反時計回りの風のため、九州の東側を台風が通過する場合は、湿った強風は九州山地でブロックされ、熊本には風も雨もそんなに影響を受けないためです。
また自宅も背後つまり北東側に万日山がある地形なので、東側コースの台風の場合は九州山地と併せ万日山が風をブロックしてくれる格好になります。


反対に九州の西海上を北上するコースをたどる場合は、熊本市は有明海側に開けているという地形上の特徴から、影響が大きくなるケースも多く、台風情報には目を離せなくなります。


りんご台風の勢力は長崎上陸時点では940hPaでしたが、天草沖を通過する時点では935hPaと猛烈な風を伴っていて、熊本は雨の被害より風による被害が甚大でした。
ちょうど夕方に最接近だったので、仕事を早退し、自宅に帰って台風に備えましたが、今思えば呑気に台風通過時は窓から外を眺めていたのです。


接近が近づくにつれ、風が強まり東から西への猛烈な風が吹き始めました。自宅は南に開け北は山を背負っている地形ですが、目の前の家の瓦がまるで紙切れのように左から右方向に次々に吹き飛ばされるのが見えました。
自宅の瓦も飛ばされているのか、落ちて割れる音が何度も響き、初めて早く時間が経過してくれないかと祈ったほどの恐怖の時間でした。


ちょうど南西の空を台風の目が通過するのも見えて、知識では知っていたけど初めて台風の目という存在を目撃したものでした。


台風通過後に外に出てみると、電柱は軒並み傾き、ほんの1時間ほどの台風通過の時間でしたが、惨憺たる有様でした。
屋根の瓦は吹き飛び、自宅の庭にはどこからか飛んできた看板のようなものまであり、隣家などからの瓦が飛び散っていました。


台風の持つエネルギーの凄さに、改めて驚きました。
実は1週間前にも台風17号が同様のルートで接近していて、前の家などは屋根の瓦を飛ばされる被害が出ていましたが、19号の風は17号の風とは比較にならないほどの強さでした。


それ以降は、九州の西海上を通過する恐れのある場合は、台風対策を怠らないようにしていましたが、だんだんと大きさや暴風半径などをチェックすることで、「大丈夫かな?」と対策を取らないケースも出てきました。


台風情報が細かくなり、ネットでいろいろな情報を入手できるためで、基本的に勢力が970hPa以上の場合は、風での被害はほぼないと判断しています。


今回の台風12号は、九州接近時に990hPaと台風に慣れた九州人にとっては、少し風が強くなる程度の勢力ですが、いつもとは真逆のその進路に戸惑いました。


しかし、逆からのコースとはいっても、台風自体は反時計回りの風であり、通常のルートに置き換えると、心配する必要のない台風だと判断しました。
テレビなどのマスコミは、先の西日本豪雨における事前報道の甘さからの反省からか、さかんに注意喚起を行っていましたが、雨量にさえ気をつければ、そんなに大騒ぎするような台風ではないはずです。


今のところ、予報では中国大陸に向かうということですが、この台風は進路がかなり当初の予測から外れて九州に上陸したため、今後の進路にも注目しています。
その理由は、九州の南海上で温かい海水面で発達して、再び九州に戻って来ないか心配しているのです。


通常の台風は、通過さえしてしまえば自分たちは安心だと思うのですが、今度は逆ルートなので、南の海で復活するいわゆる「ゾンビ台風」にならないか心配しているのです。
そしていつものようなコースで、来たルートを戻らないかと危惧しているのです。


いまのところ、その心配はなさそうですが、北からやってきた弱い台風が南に行って勢力を蓄え、再びやってくるという筋書きは、今後もありそうです。
北からの台風は怖くないけど、南からの台風には警戒する九州人の経験値がそこにあります。
まだ7月なのに、8月から10月にかけての台風シーズンにはいったいどんな台風がやってくるのだろうという素朴な心配もあります。
これから3か月間の台風シーズンが無難に終わることを祈っています。